Leave A Light On : Belinda Carlisle

2017年03月23日




Take my hand, tell me what you are feeling
この手をとって。あなたの感じていることを教えて
Understand this is just the beginning
分かってね。これはただの "始まり" なの
Although I have to go, it makes me feel like crying
私は行かなくちゃならないけど。私だって泣きそうになるけど
I don't know when I'll see you again
次にいつ会えるか分からないけど

※ Darling leave a light on for me *1
お願い。私のために灯りをつけたままにしておいて
I'll be there before you close the door *2
あなたが扉を閉ざしてしまう前に必ず戻るから
To give you all the love that you need
あなたに必要なだけの愛をあげるために
Darling leave a light on for me
お願い。灯りは消さないでおいて
'cause when the world takes me away *3
この世界が私を連れ去るその時まで
You are still the air that I breathe ※ *4
あなたはずっと私の生きる支えなの

☆ I can't explain
上手く説明はできない
I don't know just how far I have to go
どれくらい遠くまで行かなくちゃならないのかも分からない
But darling I'll keep the key, just leave a light on for me ☆
でもね。鍵はずっと持ってるから。だから、どうか灯りはつけたままでいて

Yes I know, what I'm asking is crazy
そう、分かってるわ。私の頼みは馬鹿げてる
You could go and just get tired of waiting
あなたは好きな所に行っていいのよ。待ちくたびれるのも当然
But if I lose your love, torn out by my desire *5
でもね。もしもあなたの愛を失ったら、私は自分の願望で引き裂かれてしまう
That would be the one regret of my life *6
この人生でただ一つの後悔となるでしょう

※~※
☆~☆

Just like a spark lights up the dark *7
暗闇を照らすたった一つの小さな火
Baby that's your heart
それこそが、あなたの心

[※~※]×2

Darling leave a light on for me
お願い。灯りはつけたままにして
I'll be there before you close the door
私はきっと戻るから。あなたが扉を閉ざしてしまう前に
I'll be all the love that you need
私がきっとなるから。あなたが必要とする愛に


備考
  1. ※ "leave the light on" は比喩表現で「あなたの心の中にわたしが戻れる場所を保っておいて」と言っているのだろう。
  2. ※上と同様に "close the door" は比喩的に「心を閉ざす」という意味だろう。
  3. ※ "the world" は「世界、人間、人類、世間の人々、この世、俗世間、社会、~界、宇宙、森羅万象」等だが、ここでは「現世」を表しているように思える。すなわち「命尽きるその時でも(その瞬間までも)」という意味ではないだろうか。
  4. ※直訳すると「あなたはずっと私が呼吸する空気だ」となる。想像で意訳してあるが、もしかしたら間違っているかもしれない。
  5. desire : 欲望、願望、願い。要望、要求。
  6. regret : 遺憾、残念、後悔。悲しみ、悲嘆、落胆、失望
  7. spark : 火花、火の粉。生気、活気。(才能等の)ひらめき。(宝石等の)輝き、きらめき。ほんの少し、わずか。火花放電、点火装置


 1989年のアルバム "Runaway Horses" より。
 何らかの事情で愛する男と一時的に別れなければならなくなった女の心情を歌っているのだろうと思いますが、その "事情" が具体的にどんなものなのかがなかなかうまく想像できません。とくに、「いつ会えるか分からない」、「説明できない」、「どのくらい遠くまで…かも分からない」などの歌詞が、その "事情" を分かりにくくしており、思わせぶりなものにしています。恋愛の障壁となるのは、例えばロミオとジュリエットのような家族に関わるもの、人種や宗教・文化など社会環境的なもの、病気や仕事など個人的な要因が絡むものなどがありますが、この歌詞にはどれもうまく当てはまらないような気がします。
 songfacts.com に「この歌は妻子を残してイラクへ行った兵士たちのために演奏されたことがある」というアメリカ人の投稿が寄せられていたのですが、たしかに、戦場に赴く兵士の心情を描いたものだと解釈するとすべての歌詞が矛盾なく理解できるように思えます。ただ、ベリンダ・カーライルに歌わせる作詞者の意図は違うところにあるのだろうと思います。やはり、納得のいく解釈は今の所思い付きません。
 ただ、一つだけ思い当たるのは、シンディ・ローパーの「タイム・アフター・タイム」という歌の心情と少し似ているように思えることです。この歌は自分の夢をかなえるために好きな恋人と泣く泣く別れ、その後もずっと彼のことを思い続けるという内容なのですが、ベリンダ・カーライルの歌ももしかしたら恋愛と自己実現とが一時的に両立できないという葛藤が描かれているのかもしれません。


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  ☆ Time After Time : Cyndi Lauper

Hurt : Johnny Cash

2017年03月12日




I hurt myself today to see if I still feel
今日も自分を傷つけた。まだ感覚があるのか確かめるために
I focus on the pain, the only thing that's real *1
痛みに心を集中させる。これだけが "実在" を感じられる
The needle tears a hole, the old familiar sting *2
針で穴を開ける。慣れ親しんだ古傷の上に
Try to kill it all away, but I remember everything
消し去ろうとしても、全て忘れられない

What have I become, my sweetest friend?
私はどうなってしまったんだろう? 親しき友よ
Everyone I know goes away in the end *3
私の知る者は皆、何時かはいなくなってしまう
And you could have it all, my empire of dirt *4
君はすべてを手にしていいんだ。この私の汚れた帝国を
I will let you down, I will make you hurt *5
私は君を失望させるだろう。君を傷つけるだろう

I wear this crown of thorns upon my liar's chair *6
私は茨の冠を戴き、偽りの玉座に座る
Full of broken thoughts I cannot repair
思いは粉々に砕け、修復することができない
Beneath the stains of time, the feelings disappear *7
時が染みのように浸透していく中で、感情が消え失せていく
You are someone else, I am still right here
君は誰か別の人になる。私はまだここにいるのに

What have I become, my sweetest friend?
私はどうなってしまったんだろう? 親しき友よ
Everyone I know goes away in the end
私の知る者は皆、何時かはいなくなってしまう
And you could have it all, my empire of dirt
君はすべてを手にしていいんだ。この私の汚れた帝国を
I will let you down, I will make you hurt
私は君を失望させるだろう。君を傷つけるだろう

If I could start again a million miles away *8
もしもやり直すことができるのならば、百万マイルの彼方で
I would keep myself, I would find a way *9
本来のまともな自分を保ち、行くべき道を見つけたい


備考
  1. focus : 焦点に集める、焦点を合わせる。(注意・関心等を)集中させる
  2. sting : 刺すこと。刺し傷、刺された痛み。(体・心の)痛み、苦痛、苦悩。傷つけるもの、辛辣、苦痛の種。
  3. in the end : 最後には、最終的には、ついに、結局
  4. dirt : 汚れ、汚物、不潔なもの。(服等に付いた)泥、ごみ、ほこり、垢。排泄物。土、土壌。無価値なもの、ひどいもの、卑しい人間。不道徳、下劣さ
    ※ "have it all" は普通は不特定のものを一般に表現する言い方だろうが、ここでは "it" が "my enpire" を指しているように思える。
  5. let down : 低くする、下げる、降ろす、落とす。期待を裏切る、失望させる、がっかりさせる、期待に背く、見捨てる、見殺しにする、辱める、威信を傷つける。
  6. crown of thorns : 茨の冠、苦難
  7. stain : しみ、汚れ、汚染。染料による着色、染色。汚点、傷
    ※ "Beneath the stains of time" は直訳すると「時間のしみ・汚れの下で」となる。意訳してあるが間違っている可能性もある。
  8. ※ "a million miles away" は実際の距離ではなく「遙か離れた所」を表すため「死後の世界」や「死後の再生」、「天国」等を連想させる。
  9. oneself : 自分自身。自分みずから。本来の(平素の・正常な・健全な)自分
    be oneself : 本来の自分でいる。気取らない、自然にふるまう。体の調子がよい

Hurt : Nine Inch Nails

 ジョニー・キャッシュ(1932-2003) はカントリー、ロック、ロカビリー、ブルース、ゴスペル等の歌手・作曲家で、俳優、作家としても活躍しました。
 この歌は、元は "Nine Inch Nails" というバンドの1994年の曲で、2002年にジョニー・キャッシュがカバー曲としてシングル盤で発表したものです。
 元歌は薬物依存やリストカット等の自傷行為、あるいは自殺を仄めかす歌、人生を後悔する歌など、様々な解釈がされているようです。私はジョニー・キャッシュについてカントリーの大御所というくらいの認識しかなく彼の歌も数曲しか聴いたことがありません。しかし、たまたま見つけた冒頭の動画に深く感銘を受けたため、名も財も成し人生への後悔など無さそうに見えるジョニー・キャッシュのような人物がこの歌を選び歌うという行為に込められた心情を想像しながら翻訳しました。


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Country Girl : Carolina Chocolate Drops

2017年02月26日




I was raised in the country that's a natural fact
私が育った所では、これが自然なこと
Food on the table from the garden out back
食卓の食べ物は裏庭から採ってくる
Everyone working to make the land their own
みんな自分の土地を手に入れるために働く
Red clay crackin' where the silver queen grows *1
赤い粘土を耕して "シルバークイーン" を育てる

Runnin' with your cousins from yard to yard
いとこ達と一緒に庭から庭へと走り回る
Livin' was easy but the playin' was hard
生きるのはたやすいけれど、遊ぶことまでは難しい
Didn't have much nothing comes for free *2
多くは持たない。ただで手に入る物なんてないから
All you needed was your family
必要なのは家族だけよ

※ I am a country girl, I've been around the world
私は田舎娘。世界じゅうを回ってきた
And every place I've been
そして、どこに行っても
ain't quite nothin' like livin' in the south *3
南部の暮らしと全く同じような所なんてなかった
I wanta shut your mouth *4
黙りなさい
I am a country girl, I am a country girl ※
私は田舎娘なのよ

Biscuits in the morning and gravy too *5
朝食はビスケットにグレイビーソース
Fried chicken in the afternoon
午後にはフライドチキン
Jaw draggin' eatin' sweet potato pie *6
美味しいポテトパイを食べながらだらだら続くおしゃべり
Takin' half an hour to say goodbye
さよならの挨拶に半時間もかける
Blackberry patches scuffin' on by *7
ブラックベリーの畑を踊りながら歩く
Sweet Georgia peaches and dandelion wine *8
ジョージア・ピーチのカクテル。タンポポのお酒
The best kind of food is made by hand
最高の食べ物は、やっぱり手作りよ
The only place to get it is from the land
その食材が地元で手に入る唯一の場所

※~※

All day I dream about a place in the sun
昼間もずっと私は夢見ている。太陽の当たる場所を
Kinda like where I'm from
私が生まれ育ったような場所を
With the tall grass blowin' in the breeze
背の高い草がそよ風に揺れて
Runnin' bare foot from the tall oak tree
オークの大きな木から裸足で走った場所

All day I dream about a place I've been
昼間もずっと私は夢見ている。かつて私がいた所を
A place where the skin I'm in
この肌が
Feels like its supposed to be *9
私が本来いるはずだと感じ
And anyone around who looks at me says
私を見たら誰でも声をかけてくれる所

※~※

Livin' in the south
南部で暮らしている
I wanta shut your mouth
少し黙っていて欲しい

I was born in the country that's a natural fact
私が生まれた田舎では、これが自然なこと
On these long city days I wanta look back
長い都会暮らしの日々、私は振り返りたい
See tobacco fields a row after row
何列も何列も続くタバコの畑を見たい
Red clay a crackin' where the silver queen grows
耕された赤い土に育つ "シルバークイーン"


備考
  1. silver queen : トウモロコシとオクラ両方にこの名を持つ種類があるらしいのでどちらかは分からない。米南部だとトウモロコシの方がふさわしいのかもしれない。ちなみに日本語の「オクラ」は英語の "okra" が元である。アフリカ原産のこの植物は奴隷とともにアメリカに伝播し16世紀から栽培が始まっており、日本に入ってきたのは明治時代初期のことらしい。
  2. for free : 無料で、ただで、無償で
  3. ※ "ain't ~ nothing" は二重否定だが、肯定ではなく「否定の強調」だろう。
    quite : 完全に、すっかり、まったく
  4. ※直訳すると「私はあなたを黙らせたい」だろうが、「あなた」の指すものも含めてその本意が分からない。
  5. gravy : 肉汁を元に作るソース。マッシュポテトやステーキ、ビスケット他さまざまな物にかける。
  6. jaw : あご。口。おしゃべり、長話。(長い)お説教、小言。
    drag : 引きずられる、引きずる。重そうに動く、骨折って進む。(時間・会議等が)のろのろ進む、だらだら長引く
  7. patdh : 継ぎ当て、当て布。傷あて、絆創膏、眼帯。まだら、斑点。小さな畑。
    scuff : 足を引きずりながら歩く、歩いている時地面を足でこする。(困惑して足を)もじもじと動かす。
    ※カントリーダンスに "scuff" と呼ばれる踵で床・地面を蹴る動作があるらしい。この歌詞はそれを示しているのかと思ったのだが、間違っているかもしれない。
  8. Georgia peach : Peach Schnapps と Southern Comfort で作るカクテル。ジョージア州はノースカロライナ州、サウスカロライナ州に隣接し、桃の産地として有名。
    dandelion wine : タンポポ酒。タンポポの花から作る醸造酒。
  9. supposed to : ~することになっている、するはずである、しなければならない、本来ならば~するはずだ。するはずだったのに。


 カロライナ・チョコレート・ドロップスは2005年にノースカロライナ州で結成されたバンドで、カントリーやフォーク、ブルース、ジャズ、クラシックなど幅広い分野の音楽を手がけています。この歌は2012年のアルバム "Leaving Eden" に収録されています。元来白人の音楽であるカントリーを黒人の彼らがここまで見事に作り、演奏しているのを見ると、不思議な感動を覚えます。人種差別のメッカのように思われている米国南部を自らの故郷として誇る歌詞も、偏狭な知識で曇った私の目を開かせてくれたように思えました。


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