工場日記

気に入った洋楽の歌詞を和訳しています。

Prayer in C (Robin Schulz Remix) : Lilly Wood & The Prick and Robin Schulz



※ Yeah, you never said a word
そう。あなたは一言も発しなかった
You didn't send me no letter
私に手紙の一つも送って来なかった
Don't think I could forgive you
私があなたを許せるなんて思わないで
See, our world is slowly dying
ごらんなさい。私たちの世界は少しずつ死につつある
I'm not wasting no more time
私はこれ以上時間を無駄にするつもりはない
Don't think I could believe you ※
私があなたを信じられるなんて思わないで
※~※

Yeah, our hands will get more wrinkled *1
そう。私たちの手はこれから皺も増えるでしょう
And our hair will be grey
私たちの髪もだんだん白くなるでしょう
Don't think I could forgive you
私があなたを許せるなんて思わないで
And see, the children are starving 
ごらんなさい。子供たちが飢えている
And their houses were destroyed *2
子供たちの家が破壊されている
Don't think they could forgive you
彼らがあなたを許せるなんて思わないで
And when seas will cover lands *3
陸地が水に覆われるであろうその時
And when man will be no more
人間が誰もいなくなるであろうその時
Don't think you can forgive you
あなたが自分自身を許してもいいなんて思わないで
Yeah, when there'll just be silence
世界が沈黙と静寂だけになるであろうその時
And when life will be over
生命がすっかり絶えてしまうであろうその時
Don't think you will forgive you
あなたが自分自身を許すだろうなんて思わないで


備考
  1. しわを作る(増やす)。顔をしかめる、口をすぼめる(その結果しわができる)。
  2. ※「子供たち」はアフリカ諸国の紛争や貧困のみならず欧米先進国にも見られる貧困を示唆しているが、この行はとくにイスラエルとアラブの争いを思い起こさせる。
  3. ※温暖化による海面の上昇、あるいは『創世記』の「ノアの洪水」を連想させる。

 lilly wood & the prick Invincible Friends

 "Lilly Wood and the Prick" はフランスのフォークデュオです。メンバーの Nili Hadida と Benjamin Cotto は二人ともフランス人ですが、Nili Hadida はイスラエル生まれで、パリに来る前はアメリカやイギリスでも暮らしていたそうです。この歌は元々彼らの2010年のアルバム "Invincible Friends" に収録されていたものですが、ドイツのプロデューサー、ロビン・シュルツによるミックスが2014年に発表され、世界的なヒットとなりました。
 曲名の "Prayer in C Cでの祈り, Cの中の祈り" の "C" は "Christ 救世主, イエス・キリスト, 創造主" を示唆するように思えます。「神への祈り」ならば to,「~に関する祈り」ならば of などの前置詞が使われると思われるので、この解釈は文法的に違うような気もしますが、歌詞全体は明らかに創造主に向けた言葉だと思います。
 貧困も戦争も地球環境破壊もすべて人間自身が起こしてきたことなので、その責任を神=創造主に押し付けるのは自らの責任放棄だと思います。もちろんこういう事は作詞者は承知の上で書いているはずですから、この歌詞の本意は神に対する恨みや批判ではなく、自分がこれまで信じてきた宗教や価値観が無力であったことへの嘆きを訴えたいのではないでしょうか。この歌詞の "you あなた" は実は自分自身をも含めた人類を意味しているようにも思えます。先日訳したレナード・コーエンの "You Want It Darker" もそうでしたが、深い信仰心を持った人だからこそ書ける歌詞なのでしょう。

Jackie and Wilson : Hozier



So tired trying to see from behind the red in my eyes *1
疲れたよ。見ようとしても、酔った目に赤い膜がかかって見づらい
No better version of me I could pretend to be tonight *2
これ以上ないくらいの自分、この夜にふさわしい見せかけの自分を作ってる
Soul deep in this swill with the most familiar of swine *3
魂は残飯のような安酒に沈んでる。"豚" には慣れ親しんだ所さ
For reasons wretched and divine
哀れで不幸な、だが神聖な理由があってのことなんだ

She blows outta nowhere, roman candle of the wild *4
彼女はいきなり怒り出す。まるで野生のローマ花火だ
Laughing away through my feeble disguise *5
僕の貧弱な偽装を見抜いて笑い飛ばす
No other version of me I would rather be tonight
僕は、この夜にふさわしいできる限りの自分になろうとしてるのに
And, Lord, she found me just in time
いよいよという時に彼女はその偽りを見破るんだ

'Cause with my mid-youth crisis all said and done *6
何を言ったところで結局は "青年期危機" ってやつなんだ
I need to be youthfully felt 'cause, God, I never felt young
若さを見せなきゃいけないのに、僕自身がそんなもの感じたことがないのさ

※ She's gonna save me
彼女は僕を救ってくれるだろう
Call me "baby"
"愛しい人" と呼んでくれるだろう
Run her hands through my hair
僕の髪に手を滑らせてくれるだろう
She'll know me crazy
彼女はまともじゃない僕を理解してくれるだろう
Soothe me daily
僕の日常を穏やかにしてくれるだろう
Better yet she wouldn't care
そして、彼女はそれをちっとも嫌がらないだろう
We'll steal her Lexus *7
二人で "彼女の" レクサスを盗もう
Be detectives
探偵ごっこをしよう
Ride 'round picking up clues *8
車を乗り回して、解決の糸口を見つけるんだ
We'll name our children
二人の子供たちには
Jackie and Wilson *9
ジャッキーとウィルソンって名づけよう
Raise 'em on rhythm and blues ※
リズム・アンド・ブルースに乗せて育てよう

Lord, it'd be great to find a place we could escape sometime
素晴らしいことだろう。いつの日にか二人で逃げ出せる場所を見つけられたら
Me and my Isis growing black irises in the sunshine *10
そこで、僕とイシスは日の光の下で黒いアイリスを育てるんだ
Every version of me dead and buried in the yard outside
そこで、本来のものでない自分はすべて死に、裏庭に埋められる
Sit back and watch the world go by *11
そこで、僕はじっと座ってこの世界を傍観するんだ

Happy to lie back watch it burn and rust
楽しい。寝転がってこの世界が燃えたり錆びて朽ちたりするのを見るのは
We tried the world, good God, it wasn't for us
僕たちはこの世界を試した。それは僕たちのためのものじゃなかった

※~※

Cut clean from the dream at night, let my mind reset
"夢" からすっぱりと切断される。心を "初期化" してやり直す
Looking up from a cigarette, and she's already left
煙草に火をつけ、顔を上げると、彼女はもういない
I start digging up the yard for what's left of me in our little vignette *12
裏庭を掘って探し始める。僕たちが描いたささやかな場面の中の "残り物の僕" を
For whatever poor soul is coming next *13
また次に僕の許を訪れる哀れな魂のために

※~※


備考
  1. from behind : 背後から
    from behind a tree : 木の後ろから
    from behind one's spectacles : 眼鏡の奥から
    from behind the curtain : カーテンの奥から、カーテン越しに
  2. version : 特定の視点からの意見。他の言語への翻訳。本来のものと異なる型、版。
    pretend : ふりをする、偽る、見せかける
  3. swill : 流動飼料、豚に与える残飯。ビールのがぶ飲み、深酒、安物の酒
    ※ "swine 豚" は「僕自身」を自虐的に表現している。
  4. blow : 吹く、汽笛・管楽器が鳴る、ヒューズが飛ぶ、電球が切れる、タイヤがパンクする、かっとなる、かんかんに怒る
    out of nowhere : どこからともなく、知らない内に、いつの間にか、降って湧いたように、出し抜けに、いきなり
    roman candle : 乱玉。一本の筒から星が連続して打ちあがる花火。玩具として販売される小型の物も多いが危険で手に持つことはできない。
  5. disguise : 変装、扮装、偽装
  6. ※中年期にしばしば現れうつ病などを引き起こす心理的危機を心理学で "mid life crisis" または "mid age crisis" と呼ぶ。"mid-youth crisis" はこれを援用した一般的な言葉。
    after all said and done = after all : 結局、やはり、どっちみち
  7. Lexus : トヨタの自動車ブランド名。造語で由来は不明らしい。
    ※ "高級車を盗む、探偵になる、証拠を見つける" 等は非現実の空想遊びなのだろう。そのため、他人のレクサスではなく泥棒ごっことして "彼女のレクサス" としているのではないだろうか? また、この空想遊びは、現実には二人が結婚して子供を作ることなどあり得ないという諦念のもと、現実逃避して夢の世界で過ごしたいという願望も込められているのだろう。
  8. clue : 解決のための手がかり、鍵、端緒、糸口
    ※ "picking up clues" には、夢でもいいから二人で幸せに暮らす端緒を見つけたいという思いが表されているように思える。
  9. Jackie Wilson : アメリカのソウル・R&Bの歌手。1934-84。ローリングストーン誌の選ぶ「歴史上最も偉大な100人の歌手」において第26位。
  10. Isis : エジプト神話の豊穣の女神。殺され分断されてエジプトじゅうにばら撒かれた夫オシリスの体を拾い集め、つなぎ合わせて復活させた。献身的な妻と母としてのイメージが強い。
    ※ここで彼女をイシスに譬えているのは、主人公が彼女が自分を救ってくれるあるいは再生してくれる存在であって欲しいという妄想または願望の表現だろう。
    iris : 眼球の虹彩。アヤメ。
    Iris : イリス。ギリシャ神話の女神。天地を結ぶ虹の化身であり高速で移動できるため、最高位の女神へーラーの伝令係を務める。
    ※ "black iris 黒いアイリス" はヨルダンの国花であり「成長、再生、変化」を象徴するらしい。
  11. sit back and watch things go by : 何もせず成り行きを見守る
  12. ※ "what's left of me" は直訳すると「僕の中の残っている部分である何か」となるのだと思う。すなわち「これまで使ったり捨てたりしてきたいろいろな "仮面" の中でまだ使えるもの」という意味ではないだろうか。
    vignette : 書物の扉などの飾り模様。文章による短い描写。感じのいい小さな絵や写真。小品。写真や絵の周囲をぼかしたり暗くしたりすること。
  13. whatever : ~するものは何でも。どんなことが~しても。いかに~でも。
    ※この最後の2行は、一度裏庭に埋めた沢山の "version of me 仮面" を再生させて、これから現れるであろう新たな女のために準備しておくという意味ではないだろうか。

 hozier hozier

 2014年のデビューアルバム "Hozier" より。
 ホウジァは、ファッションモデルとしても生業が立てられそうなその容貌から想像するに相当異性にもてるのでしょうが、これまで訳してきたいくつかの歌を見ると、異性に対して自分を卑下する内容のものが多いようです。これは聴く人に対する謙虚さの表れなのかもしれませんが、彼が極度に女性を神聖視していることの表れでもあるように思います。
 他の歌でも見られますがこの歌詞でも女性を "女神" に譬え、自分を救ってくれる存在であると規定しています。そして、この人となら自分も幸せになれると妄想を働かすのですが、現実には刹那的な快楽を得るだけの関係に終わってしまい、失望してしまいます。主人公は、何らかの理由でこの世の中から疎外されているという感じを抱いており、その疎外感を埋めるために異性との関係を求めているようです。恋愛感情を読み取るのは非常に苦手なのでこれくらいで止めますが、ホウジァはある意味とても生真面目な人なのではないでしょうか。

You Want It Darker : Leonard Cohen



If you are the dealer, I'm out of the game *1
あなたが親なら、この博打は降りる
If you are the healer, it means I'm broken and lame *2
あなたが医者なら、この脚は折れたまま動かなくなる
If thine is the glory then mine must be the shame *3
あなたにあるのが栄誉なら、私にあるのは恥辱なのだろう
You want it darker
あなたは暗闇を欲しがる
We kill the flame
私たちは火を消す

Magnified, sanctified, be thy holy name *4
あなたの名は崇め称えられ聖なるものとされるが
Vilified, crucified, in the human frame *5
仮託した人間の肉体においては、謗られ、十字架にはりつけられた
A million candles burning for the help that never came *6
百万本のろうそくが身を焦がして求めている。決して訪れない救いを
You want it darker
あなたは暗闇を欲しがる

Hineni, hineni *7
私はここにいます
I'm ready, my Lord
覚悟はできています。主よ

There's a lover in the story *8
"物語" には "愛する者" が登場する 
But the story's still the same
だが、"物語" というものは今も昔も変わらない
There's a lullaby for suffering and a paradox to blame
苦難への子守歌もあれば、非難への逆理もある
But it's written in the scriptures
これは聖書に書かれていることであり
and it's not some idle claim
根拠の無い主張ではない
You want it darker *9
あなたは暗闇を欲しがり
We kill the flame
私たちは火を消す

They're lining up the prisoners *10
囚われた者たちが一列に並ばされている
and the guards are taking aim *11
兵士たちが狙いを定めている
I struggled with some demons *12
私は(自分の中の)悪鬼たちと闘った
They were middle-class and tame *13
"飼い馴らされた中流階級" というそれらと
I didn't know I had permission to murder and to maim *14
知らなかった。殺し傷つける許可が自分に与えられているとは
You want it darker
あなたは暗闇を欲しがる

Hineni, hineni
私はここにいます
I'm ready, my Lord
覚悟はできています。主よ

Magnified, sanctified, be thy holy name
崇め称えられ、聖なるものとされる。あなたの名はそうかもしれないが
Vilified, crucified, in the human frame
謗られ、磔にされる。人の肉体をまとった姿では
A million candles burning for the love that never came
百万本のろうそくが燃えている。決して来ない救いを求めている
You want it darker
あなたは暗闇を欲しがる
We kill the flame
私たちは火を消す

If you are the dealer, let me out of the game
もしあなたが親なら、私をこの博打から降ろさせてくれ
If you are the healer, I'm broken and lame
もしあなたが医者なら、この折れた足は不具となるだろう
If thine is the glory, mine must be the shame
あなたの持つものが栄光と名誉なら、私のそれは恥辱と不名誉なのだろう
You want it darker
あなたは暗闇を欲しがる

Hineni, hineni
私はここにいます
Hineni, hineni
I'm ready, my Lord
覚悟はできています。主よ

Hineni
私はここにいます
Hineni, hineni
Hineni


備考
  1. out of : ~から(外へ)
  2. mean(物・事が主語の場合) : 意味する、~を表す(示す)、~の結果になる、~をもたらす、~の前兆である、~の重要性(意味)を持つ
  3. ※現代英語の you にあたる古英語 thou の格は、主格 thou, 所有格 thy, 目的格 thee, 所有目的格(所有代名詞) thine である。thine は yours と同じく「あなたのもの」という意味。ちなみに thou は単数であり、複数の場合に you あるいは ye が使われていた。
  4. magnify : 大きく見せる、拡大する。誇張する、大げさに表現する。(神を)賛美する、称える、崇める
    sanctify : 神聖にする、聖別する。清める、浄化する
    ※ "be thy ~" の be は「仮定法現在 : もし~であれば、仮に~であろうとも、~であるとしても」を表していると思いこう訳したが誤っているかもしれない。
  5. vilify : けなす、謗る、中傷する
    crucify : 十字架に磔にする、虐待・迫害する、苦しめる
    frame : 枠、縁。骨組み、台枠。体格、骨格、上半身。
  6. burn for : あこがれる、切望する
  7. hineni : ヘブライ語で「私はここにいます」という意味の言葉。
    ※『創世記』22章で、創造主はアブラハムに対し彼が深く愛していた息子イサクを殺し犠牲として捧げることを要求する。神の指示通りモリヤ山へ赴いたアブラハムが斧を振り上げ息子に手をかけようとした瞬間、天使が「アブラハムよ、アブラハムよ」と呼びかけ、彼は「はい、ここにおります」と答える。天使は「…あなたが神を恐れる者であることをわたしは今知った」と言い、アブラハムの行為を止める。そのしばらく後、再度現れた天使が「アブラハムの子孫に繁栄と祝福をもたらす」という創造主の言葉を彼に伝える。
    ※この物語については、創造主の動機として、1.アブラハムの信仰心を試すため、2.モリヤ山が神聖な地であることを示すため、3.イスラエル民族に伝わる悪しき人身御供の習慣を断つため、などの様々な解釈があるらしい。
    ※22章で「ここにおります」という言葉は、初め創造主に息子を犠牲に捧げよと命じられる時、息子イサクから犠牲の子羊がいないことを質問される時、天使に息子の殺害を止められる時と、三度使われている。
  8. lover : 恋人、愛人。愛好者、熱愛者
    ※ここでの "lover 愛する者" は上記の "息子を愛するアブラハム" を隠喩しているように思える。
  9. ※『マルコ伝』15,33-34「昼の十二時になると、全地は暗くなって三時に及んだ。そして三時に、イエスは大声で "エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ" と叫ばれた。それは "わが神、わが神、どうして私をお見捨てになったのですか" という意味である。」(十字架に掛けられたイエスが息を引き取る前最後に発した言葉を示す描写)
  10. prisoner : 囚人、捕虜、自由を奪われた人
  11. guard : 護衛、番兵、歩哨。囚人の番人・監視人。刑務所の看守。軍隊の守備隊。見張って守ること。
    National Guard of the United States : アメリカの州兵
    United States Coast Guard : アメリカ沿岸警備隊
  12. struggle : もがく、あがく。取っ組み合う。争う、戦う。一生懸命努力する、奮闘する。苦労して進む、苦労してどうにかやっていく、何とか頑張る
  13. ※この They はおそらく前行の demons を指しているが、demons 自体が指すものはよく分からない。ここでは、一応自分の心の中の悪徳のようなものを指すと解釈して訳してあるが、間違っているかもしれない。
    ※ demons を自分自身だと解釈した理由は、繰り返される虐殺に心を痛めながらもなす術もなくただ傍観し続けた中流階級である自分に対する自責の念が表されているように思えたからである。
  14. maim : 重傷を負わせる、不具にする
    ※「人を殺したり不具にしたりできる許可」を与えるのはおそらく "ユダヤ・キリスト・イスラム教の神=創造主" であろうから、「私が許可された」と言いながらも、真意は世界中で繰り返される戦争や虐殺、虐待は神が許可したものだと言いたいのだろう。

 leonard cohen you want it darker

 2016年10月21日に発表されたアルバム "You Want It Darker" のタイトル曲です。レナード・コーエンは同年11月7日に82歳で亡くなっています。遺作となったこのアルバムは、彼が悪化する体調と闘いながら自宅の居間で原音を録音した作品です。
 歌詞の主旨は神あるいは宗教に対する批判なのでしょう。「覚悟はできています」という言葉は病を得て死期を悟ったものとも考えられますが、アブラハムとイサクの故事の文脈からすれば、犠牲を捧げる覚悟はできていると解釈するのがより妥当ではないでしょうか。神に対して不信を抱きつつもこの身を神に捧げる覚悟はある。一見すると矛盾したこの歌詞は、宗教の名の下に、あるいは宗教が止めることのできなかった数々の人間の愚かな行いを否定しつつ、本来宗教は人間をより良いものとする力を持っていて欲しい、または、将来そのような宗教が実現して欲しいという願いを表しているのではないでしょうか。
 この歌は複数のテレビドラマやゲームで使われているそうですが、"Assassin's Creed Origins" というゲームの宣伝映像が格好良かったので下に紹介しておきます。コーエンの思いとはだいぶかけ離れた内容なので少し気が引けますが…。

 

 アブラハムとイサクについては下の関連記事をご参照下さい。

  <関連記事>
  ☆Story of Isaac : Leonard Cohen