工場日記

気に入った洋楽の歌詞を和訳しています。

Playground : High Dive Heart



Summer time in that old sand box
夏の古びた砂場では
Filthy rich, when my jewels were rocks
ものすごい大金持ちだった。石ころが僕の宝石だった頃
No holes in my soul, just my socks
僕の魂に穴など開いてなかった。ちょうど靴下のように
Kickball kickin' with Goldilocks
金髪の女の子と一緒にキックベースのボールを蹴ってた
That's why they call 'em the good ole days
こんなわけで、みんな "古き良き時代" って呼ぶんだ
Making up rules to the games we played
遊ぶゲームのルールを自分たちで作っていた僕らは
Too damn young to appreciate we already had it made *1
まだ幼く、自分たちの人生がうまく行ってる事の価値を理解してなかった

※ If I knew then, what I know right now
今の僕が分かる事を、もしあの頃の僕が分かっていたなら
I would've stayed on the playground
あのままあの公園にずっといようとしただろう
I left my heart in the lost and found *2
僕は自分の心を忘れ物センターに置き去りにした
I should've stayed on the playground *3
あの公園に留まっていたら良かったのに
Should've stayed, should've stayed,
あのままあそこにずっといたら良かったのに
should've stayed, should've stayed on the playground
should've stayed, should've stayed,
should've stayed, should've stayed on the playground ※

Flyin' high on the tire swing, head back livin' in luxury *4
タイヤブランコを高く漕いだら、贅沢な暮らしに戻る
In the cul de sac, I was the king *5
住宅地の袋小路で僕は王様だった
with the four square championship ring *6
ドッジピンポンのチャンピオンの指輪も持ってた
That's why they call e'm the good ole days
こんなわけで、みんな "古き良き時代" って呼ぶんだ
Taking on the world cause we weren't afraid *7
誰の挑戦だって受けた。僕たちには恐いものなどなかったから
Jumping off rooftops in our skates
ローラースケートを履いて屋根から飛び降りた
cause we didn't know we could break
まだ "自分が砕ける、折れる" という事を知らなかったから

※~※

Remember when we were punk ass kids *8
覚えてる。僕たちは役立たずのくそガキだった
Didn't know enough to give a shit *9
ものを知らなかったから、誰であれ何であれお構いなしだった
And we can't get back our innocence *10
もう、あの頃の無邪気と無垢と無知と純潔を取り戻すことはできない
but for now let's reminisce *11
だからせめて、今は思い出を語ろう

※~※

We don't wanna grow
僕たちは "大人" にはなりたくない

If I knew then, what I know right now
今の僕が分かる事を、もしあの頃の僕が分かっていたなら
I would've stayed on the playground
あのままあの公園にずっといようとしただろう
I left my heart in the lost and found
僕は自分の心を忘れ物センターに置き去りにした
I should've stayed on the playground
あの公園に留まっていたら良かったのに


備考
  1. appreciate : 価値を正当に評価する・理解する、真価を認める、良さがわかる。重要性・危険・困難等を充分に意識・察知する。感謝する、有難く思う
    have it made : 人生などにおいて何もかもうまく行く、成功間違いなしである、成功確実である
  2. the lost and found : 遺失物取扱所
  3. should've done = should have done : [仮定法過去完了] ~すべきだった(のに、現実にはしなかった)
  4. head : (ある方向に)進む、行く
  5. cul-de-sac : 家が大通りに面しておらず閑静な所にあること。袋小路、行き止まり
  6. four square : 田の字形に4つの正方形を描いた区画で行なうボール遊び
  7. take on the world : 世界と戦う。(どんな敵に挑まれても立ち向かう、俺は無敵だ、どんな困難にも逃げないで向き合う、等の気概を表す表現らしい。)
  8. punk : 青二才、若造。怠け者、役立たず
    ass : 尻(の穴)
  9. give a shit : 気を使う、興味を示す、意に介する、(他人の考えや言葉を)気にする
  10. get back : 元の所へ戻す、返す。取り戻す、再び手に入れる
    innocence : 無罪、潔白。無邪気、無垢、無知、素朴、愚直。心の純潔、肉体の貞節。
  11. but for : ~を別にすれば、~が無かったら
    reminisce : (自分の経験・出来事を)楽しく思い出す、思い出を語る、追想を書く


 2016年のミニアルバム "HDH vs. MTR, Pt.I" に収録。iTunes で購入できます。

Barbie Girl : Aqua



Hi, Barbie
ハーイ、バービー
Hi, Ken!
ハーイ、ケン
Do you wanna go for a ride?
ドライブしないか?
Sure, Ken!
いいわよ
Jump in...
じゃあ乗れよ

※ I'm a Barbie girl in the Barbie world
私はバービーワールドのバービーガール
Life in plastic, it's fantastic! *1
プラスチックの人生って、すごく素敵
You can brush my hair, undress me everywhere
髪を梳かしていいのよ。どこだって脱がせていいのよ
Imagination, life is your creation *2
想像力よ。あなたが思うだけで、人生と生命を創造できるの ※

Come on, Barbie, let's go party!
さあ、バービー。行こうぜ。パーティーだ

※~※

I'm a blond bimbo girl in a fantasy world *3
金髪美人で頭は空っぽ。おとぎの世界の少女なの
Dress me up, make it tight, I'm your dolly
綺麗な服を着せて。体の線にぴったりとね。私はあなたのお人形
You're my doll, rock'n'roll, feel the glamour in pink *4
お前は俺の人形さ。楽しもうぜ。ピンクの服がエロいな
Kiss me here, touch me there, hanky panky *5
ここにキスしてくれ、ここを触ってくれ。悪い事しようぜ
You can touch, you can play, if you say, "I'm always yours."
触っていいよ。遊んでいいよ。「いつでも俺はお前のものだ」と言ってくれれば

※~※

☆ Come on, Barbie, let's go party!
おいで、バービー。パーティーに行こう
(ah-ah-ah-yeah)
Come on, Barbie, let's go party!
(uu-oooh-u) ☆

Make me walk, make me talk, do whatever you please
歩かせて。しゃべらせて。あなたの好きなように何でもする
I can act like a star, I can beg on my knees *6
スターのように振舞う。跪いておねだりする
Come jump in, bimbo friend, let us do it again
さあ、乗りな。お馬鹿ちゃん。また、しようぜ
Hit the town, fool around, let's go party *7
街に繰り出そう。ぶらぶらして、そして、パーティーだ
You can touch, you can play, if you say, "I'm always yours."
触っていいよ。遊んでいいよ。「いつでも俺はお前のものだ」と言ってくれれば
You can touch, you can play, if you say, "I'm always yours."

☆~☆

[※~※]×2

☆~☆

Oh, I'm having so much fun!
ああ、すっごく楽しい
Well, Barbie, we're just getting started
そうかい。まだ始まったばかりだぜ
Oh, I love you, Ken!
大好きよ、ケン


備考
  1. plastic : プラスチック(ビニール)の。可塑性の、創造力のある、成型的な。精神が柔軟な、順応性のある。偽の、見せかけの、非人間的(人工的)の
  2. ※ life はバービーの人生・生活であると同時に、前行の「脱がせる」の連想から「命の創造→セックス」を示唆している。
  3. bimbo : 頭の空っぽな美人
  4. rock'n'roll : 音楽スタイルの "rock and roll(揺らす・回す) ロックンロール" は、元々は黒人英語のスラングで「セックス、馬鹿騒ぎ、ダンス」等を意味していた。
    glamour : すばらしい刺激、異常な活気。うっとりするような魅力、人を惑わす美しさ、性的魅力。魔力、呪文
  5. hanky-panky : 不正、いんちき。性愛の戯れ、不道徳な行為。手品。浮気、不倫
  6. ※ "beg on my knees" は「跪いて相手(神や人)に何かを乞う」という意味。その何かは場合により「許し、寛容、許諾」であったり「慈悲、情け」であったりするらしい。
  7. hit the town : 街に繰り出す
    fool around : 当ても無くぶらつく、だらだらする。いじくり回す、もてあそぶ、いちゃつく。馬鹿な真似をする、おどける


 アクアは1990年代後半から2000年代初頭まで人気のあったデンマークのバンドです。この曲は1997年の1stアルバム Aquarium に収録されています。Wikipedia によれば、この歌詞はバービーの製造元であるマテル社を激怒させ訴訟を起こされたそうですが、アルバムジャケットには「"バービーガール" は、いわゆる "社会批評" であり、人形メーカーによって作られたものでもなければ承認を受けたものでもありません」と記されているそうです。
 この曲は当時日本でも人気があったそうですが、私は全く知らず、つい最近初めて耳にし気に入ったので翻訳することにしました。なかなか趣旨の分かりにくい歌詞で、一見「頭が空っぽの金髪美人」を揶揄しているだけの大した内容のない歌にも見えますが、バービーに象徴される "画一的なアメリカ人の幸福" を戯画化するアメリカ社会批判のようでもあり、皮肉の効いた面白い歌詞だと思います。ちなみに、冒頭の公式動画に日本語が使われているのも意味不明です。あまり意味はないのかもしれませんが、これも、歌詞の趣旨と同様にアメリカ人の英語(=自国)中心主義や文化的偏狭さに対する反感なのだろうかと深読みしてしまいそうです。

Figure 8 : Ellie Goulding



Breathe your smoke into my lungs
あなたの吐く煙を肺に吸い込む
In the back of a car with you I stare into the sun
後部座席にあなたと二人。私は太陽を見つめる
Still not too old to die young
それほど年をとってはいない。まだ夭逝と呼ばれるだろう
But lovers hold on to everything *1
でも、"愛する者" はあらゆるものにしがみつく
And lovers hold on to anything
"愛する者" はどんなものにもしがみつく

I chase your love around a figure 8 *2
あなたの愛を追いかける。8の字を描きながら
I need you more than I can take
あなたが欲しい。私が受け取れる限界よりももっとたくさん
You promise forever and a day *3
あなたは永遠を約束してくれる
And then you take it all away
そして、すべてを奪い去る
And then you take it all away
(私の)すべてを奪い去る

Place a kiss on my cheekbone *4
あなたは、この頬骨に唇の跡を残すと
when you vanish me, I'm buried in the snow *5
それから、私をその視界から消す。私は雪に埋められる
But something tells me I'm not alone *6
でも、何となく思う。私は孤独じゃないと
But lovers hold on to everything
でも、"愛する者" はあらゆるものにしがみつく
And lovers hold on to anything
"愛する者" はどんなものにもしがみつく

※ I chase your love around a figure 8
あなたの愛を追いかける。8の字を描きながら
I need you more than I can take
あなたが欲しい。私が受け取れる限界よりももっとたくさん
You promise forever and a day
あなたは永遠を約束してくれる
And then you take it all away ☆
そして、すべてを奪い去る
And then you take it all away ※
(私の)すべてを奪い去る

So lovers hold on to everything
そう。"愛する者" はあらゆるものにしがみつく
And lovers hold on to anything
"愛する者" はどんなものにもしがみつく
So lovers hold on to everything
And lovers hold on to anything

※~☆

※~※


備考
  1. hold on to : ~を掴んで離さない、~を持ち続ける、~にしがみつく、~を手放さない
  2. 数字の8を横向きにすると∞となる。infinity と呼ぶこの記号は、数学の無限、生命の永遠や生と死の循環を象徴するウロボロス(自らの尾を呑み輪状になった蛇・竜)、表と裏のない二次元体メビウスの帯等に使われる。
  3. forever and a day : 永久・永遠(に)、長い間(永遠プラス一日で、永遠の強調)
    ※この一文は [他動詞+名詞] か [自動詞+副詞] か区別がつかないが、どちらでも意味に大差はないのだろうと思う。
  4. place : (正しい位置に)置く、据える、設置・配置する
    ※ "頬" ではなく "頬骨" なのは、「あなた」がそれほど「私」の深い所に何かを置いたことを示唆している。
  5. when : [関係副詞の非制限用法] そしてそれから、するとその時、した途端に
    vanish : 消えさせる、見えなくする、消滅させる
  6. something tells me : 何となく~だと思う。~だという気がする。たぶん~かな
    ※ "not alone 一人ではない、孤独ではない" は、「跡を残され、消され、埋められる」女が自分だけではなく他にも複数いることを示すように見える。


 2012年のアルバム Halcyon に収録。Halcyon は睡眠薬の商品名でもありますが、元々は、冬至の頃風波を鎮め海を穏やかにすると言われる神話上の鳥の名だそうです。
 複数の女を弄ぶような男に心を奪われてしまった女の嘆きと執心の歌なのでしょう。冒頭の "smoke 煙" は煙草や大麻などを指し、男の吐く息が女にとって "毒" であると同時に脱け出せない "麻薬" であることを示唆しています。また、"煙" と "夭逝" の連想から、後部座席で太陽を見つめる女は排ガスによる無理心中を夢想しているようにも思えます。愛する者は何にでもすがりつく。この世で愛が手に入らないのならば男を永遠の彼岸に連れて行こう、という少し怖い妄想が感じられます。