21 Guns

2017年01月29日

21 Guns : Green Day




Do you know what's worth fighting for,
何が戦うに値するものなのか分かっているのか?
When it's not worth dying for?
それが死ぬに値しないものだとしたら?
Does it take your breath away *1
それは息をのむほどに素晴らしいのか?
And you feel yourself suffocating? *2
それで息苦しさを感じているのか?
Does the pain weigh out the pride, *3
その "痛み" は "誇り" を押しつぶすほどのものなのか?
And you look for a place to hide?
だから隠れる場所を探しているのか?
Did someone break your heart inside?
お前の心は誰かに壊されてしまったのか?
You're in ruins. *4
もうぼろぼろじゃないか

※ One, 21 guns, *5
1人の人間。21の銃
Lay down your arms, give up the fight. *6
武器を置け。戦いをやめろ
One, 21 guns,
1つの発砲。21の礼砲
Throw up your arms into the sky, you and I. ※ *7
両手を高く上げろ。お前も、そして俺も

When you're at the end of the road
道が行き止まりになった時
And you lost all sense of control, *8
自分の思うようにできる感覚をすべて失ってしまった時
And your thoughts have taken their toll *9
自分の考えが多くの犠牲と被害をもたらしてしまった時
When your mind breaks the spirit of your soul.
理性と知性が魂と精神を破壊する時
Your faith walks on broken glass,
お前の信義は砕けたガラスの上を歩いているんだ
And the hangover doesn't pass. *10
過去の遺物が行き去ることはないが
Nothing's ever built to last, *11
どんな建造物も永遠にもつことはない
You're in ruins.
お前は廃墟となってしまったんだ

※~※

Did you try to live on your own,
一人で生きようと思ったと言うのか?
When you burned down the house and home?
お前が家と家庭を燃やしたあの時?
Did you stand too close to the fire,
立つ場所が火に近過ぎたからだと言うのか?
Like a liar looking for forgiveness from a stone?
まるで、物言わぬ墓石に許しを請うふりをする嘘つきと同じだな

When it's time to live and let die *12
「自分は生きる。他人は死ね」と一旦言ってしまえば
And you can't get another try,
もう、お前はやり直すことはできないんだ
Something inside this heart has died,
この心の中の何かが死んでしまった
You're in ruins.
お前はもう廃墟となってしまった

One, 21 guns,
1人の人間。21の銃
Lay down your arms, give up the fight.
武器を置け。戦いをやめろ
One, 21 guns,
1つの発砲。21の礼砲
Throw up your arms into the sky.
両手を高く上げろ

※~※


備考
  1. take a person's breath away : (美しさ等が驚き等で)人に息をのませる
  2. suffocating : 窒息するような、息苦しい、息の詰まるような
  3. weigh : {他} 重さを量る、量り分ける。重くする、圧する、つぶす、押し下げる。評価する、慎重に考慮する、比較検討する
  4. in ruins : 荒廃して、廃墟となって、破滅して
  5. gun : 火器、銃砲、大砲。銃器、拳銃。射撃手、砲手。礼砲、祝砲、弔砲、号砲。
    21 gun salute : 21発の礼砲。米国では、大統領、元大統領、外国元首を称えるため、とくに新大統領の就任、元大統領の葬儀などで敬礼として行なわれる。元々は軍艦が寄港する際に攻撃の意志のないことを港に知らせるために使われた。
    ※ここでは、"21 guns" が "礼砲" なのか単に "21丁の銃" なのかは明確ではない。"guns" と複数形なのは次の "arms" と韻を踏ませるためだろうから、それをもって礼砲ではないとは言い切れない。
    ※ "One" は "一つ" という意味だが、この文脈からは、何が一つなのかを明確に示すことは難しい。
  6. lay down one's arms : 武器を捨てる、矛を収める、降伏する、武装を解く、戦いをやめる、休戦する
    give up : ~を諦める、見切りをつける。~をやめる、中断する、捨てる。~を譲る、引き渡す、放棄する、手放す
  7. throw up one's arms(or hands) : 両腕を挙げる、降伏する、絶望して諦める、掌を上に向け両手を上げる(どうしようもないという身振り)
  8. control : 支配、管理、管制、指揮、統制、抑制、制御
  9. toll : 使用料、運賃。犠牲、代償、損失、損害、被害、死傷者数
    take one's toll : 大損失(被害・打撃)をもたらす、死者を出す、犠牲者を出す、人命を失わせる
  10. hangover : 二日酔い、薬の副作用。(過去の)遺物、残存物、後遺症、余波。(興奮の後の)失望感、意気消沈
    pass : 通過する、通り越す、通り過ぎる、追い越す。時が過ぎ去る、経つ。苦痛・出来事が去る、終わる。事が起こる、生じる。推移・変化する、~の状態になる。
  11. ever : いつも、常に、絶えず。いつか、かつて、これまでに。いったい、そもそも、まったく(ない)、決して(ない)
    last : 続く、継続する。もつ、持ちこたえる
  12. Live and let live. : [諺] 自分も生き、他人も生かせ。互いに許しあい尊重し合い生きよ。互いに邪魔せずにやっていけ。互いに干渉せずに好きなようにさせよ。
    ※イギリスの映画(1973年)と原作小説(1954年) "Live And Let Die (007 死ぬのは奴らだ)" はこの諺をもじったもの。


 2009年のアルバム "21st Century Breakdown" より。このアルバムはクリスチャンとグロリアという二人の若者を主人公にして、経済・社会・宗教・政治等現代アメリカの抱える諸問題を物語形式で描いているコンセプトアルバムです。
 そのため、この曲の歌詞も意味が多重に込められているようです。私見では大きく三つの意味があるように思えました。1つ目は、恋愛や家族等の人間関係の崩壊を嘆き、その再生を願う心情。2つ目は、敵を殺し味方を殺された経験を持つ戦争帰還兵が PTSD に苦しむ様子、あるいは戦争で死んだ兵士への鎮魂。そして3つ目は、当時のアメリカ政権に対する批判、具体的には2001年1月から2009年1月まで大統領を務めたジョージ・W・ブッシュに対する批判及び比喩的な弔辞です。2001年9月に同時多発テロを蒙ったアメリカは、同年10月のアフガン侵攻から始まって、その後泥沼のイラク戦争へと突入していきます。この歌のいちばんの主旨はおそらく「反戦」なのだろうと思います。ただ、それを直接的表現を避けながら人間関係の悩みなどを含意させた言葉の使い方、聞く者の想像を膨らませるイメージの喚起力は、見事なものだと思います。残念な事ですが、翻訳ではこのような言葉の豊かさを上手く再現できませんでした。

Basket Case

2016年12月06日

Basket Case : Green Day *1







Do you have the time to listen to me whine *2
ちょっと時間あるかい。泣き言を聞いてくれないか
about nothing and everything all at once *3
意味の無い事もあるかもしれないがとにかく全部話すから
I am one of those melodramatic fools *4
俺は、メロドラマの主人公みたいに何も考えられない馬鹿なんだ
Neurotic to the bone, no doubt about it *5
骨の髄まで神経症なんだ。絶対そうだ

Sometimes I give myself the creeps *6
時々、自分自身に虫唾が走る
Sometimes my mind plays tricks on me *7
時々、自分の心が自分をだます
It all keeps adding up, I think I'm cracking up *8
そんなのが全部合わさって、気が変になりそうだ
Am I just paranoid, or am I just stoned *9
俺は妄想病なのか? ただ酔っぱらってるだけなのか?

I went to a shrink to analyze my dreams *10
精神科に行ったよ。夢を分析してもらった
She says it's lack of sex that's bringing me down *11
女医が言うには、気が滅入るのはセックスが足りないからだって
I went to a whore, he said my life's a bore *12
娼婦の所へ行った。"彼" は言うんだ。つまらない人生ねって
So quit my whining, 'cause it's bringing her down *13
わたしまで気が滅入るから泣き言はやめてって

Sometimes I give myself the creeps
時々、自分自身に虫唾が走る
Sometimes my mind plays tricks on me
時々、自分の心が自分をだます
It all keeps adding up, I think I'm cracking up
そんなのが全部合わさって、気が変になりそうだ
Am I just paranoid, a ya-ya-ya
俺は妄想病なのか? そうだ、きっとそうなんだ

Grasping to control, so I better hold on *14
気持ちを抑えられるようになってきた。このまま頑張って持ちこたえないと

Sometimes I give myself the creeps
時々、自分自身に虫唾が走る
Sometimes my mind plays tricks on me
時々、自分の心が自分をだます
It all keeps adding up, I think I'm cracking up
そんなのが全部合わさって、気が変になりそうだ
Am I just paranoid, or am I just stoned
俺は妄想病なのか? ただ酔っぱらってるだけなのか?


備考
  1. basket case : 両腕・両脚を切断された人(第一次大戦時に使われた)。まったく無力の人、ノイローゼの人、精神異常者、無気力な人、無能力者。故障して動かないもの、どうしようもない事態
  2. whine : すすり泣く、哀れな声を出す、犬がクンクン鳴く。めそめそと愚痴をこぼす、泣き言を言う、弱音を吐く、訴えるように泣く、駄々をこねる
  3. nothing and everything : 慣用句ではない。直訳すると「無と全」だが、おそらく「意味のある事でもないことでも全部」というような意味だろうと思う。
    all at once : 一度に揃って、一斉に、みんな一緒に、同時に。突然、出し抜けに
  4. melodrama : メロドラマ、感傷的通俗劇。扇情的・情緒的な悲劇風ドラマ
  5. neurotic : 神経症患者、ノイローゼ患者、神経過敏な人
    to the bone : 骨の髄まで、深く、徹底的に、ぎりぎりまで
    no doubt about it : 疑う余地がない、絶対間違いない、本当にその通りだ
  6. give a person the creeps : 人をぞっとさせる
  7. play a person a trick : 人をだます
  8. add up : 合計する、足し算する。計算が合う、意味をなす、辻褄が合う
    crack up : くじける、屈する、参る、気が変になる、崩壊する、自白する、大笑いする、激突する
  9. paranoid : 偏執症患者。被害妄想症患者
    stoned : マリファナでハイになった、朦朧とした。ひどく酔った
  10. shrink : 縮む、縮ませる、小さくなる、小さくする。しりごみ、収縮、精神科医、精神分析医(妄想で膨らんだ頭を縮ませるというイメージ)
  11. bring down : 撃ち落とす、撃ち倒す、しとめる。下げる、減少させる。がっかりさせる、意気阻喪させる、気分を沈ませる、落ち込ませる、落胆させる、気を滅入らせる
    ※前行の夢分析と併せるとフロイト派精神分析の型にはまった診断と治療を皮肉っているようにも見える。
  12. bore : 退屈な(うんざりさせる)人・物・事
  13. ※文脈から "whore = he = her" は同一人物だろう。これは、ボーカルの Billie Joe Armstrong がバイセクシャルであることを示すものかもしれないが、精神科医の例と同様に誰か他人に頼ることでは自分の問題は解決できない、他人は当てにできないということの暗喩なのかもしれない。
  14. grasp : しっかりと握る、ぎゅっとつかむ、しがみつく、機会をつかむ
    control : 支配する、指揮・監督する、感情などを抑制する、機械などを制御する
    better : [副詞] さらに良く(上手に、優れて、好ましく、ふさわしく、適切に、多く、大きく)
    had better : ~した方が身のためだ、~しないと困ったことになる・ひどい目に遭う・まずい事になる
    ※この歌詞では "I had better → I'd better → I better" と "had" が省略されているのではないかと思う。
    hold on : しっかりつかまる、固定する。その場を持ちこたえる、持続する、踏ん張る


 1994年のアルバム "Dookie" より。ボーカルのビリー・ジョー・アームストロングがかつてパニック障害だった時の経験を元に作った歌だそうです。

Minority

2013年09月24日

Minority : Green Day




I want to be the minority
少数派になりたい
I don't need your authority
誰かのお墨付きなんていらない
Down with the moral majority *1
道徳的多数派なんてぶっつぶせ
'Cause I want to be the minority
少数派になりたいんだ

I pledge allegiance to the underworld *2
忠誠を誓います。地下世界に
One nation under dog *3
犬の下の国家に
There of which I stand alone
そこで俺はただ一人、立つ
A face in the crowd
群衆の中の一人
Unsung, against the mold *4
褒め称えられることもないが、型にはめられるのに抗う
Without a doubt singled out *5
間違いなく選び抜かれた
The only way I know
俺の知る唯一の道

I want to be the minority
少数派になりたい
I don't need your authority
誰かのお墨付きなんていらない
Down with the moral majority
道徳的多数派なんてぶっつぶせ
'Cause I want to be the minority
少数派になりたいんだ

Stepped out of the line like a sheep runs from the herd *6
群れから逃げる羊のように、列からはずれて
Marching out of time to my own beat now *7
調子はずれに行進する。これからは自分自身のビートに合わせるんだ
The only way I know
俺の知るただ一つの方法

One light, one mind flashing in the dark
一つの光、一つの心が、暗闇で光る
Blinded by the silence of a thousand broken hearts
傷ついた千の心の沈黙で見えなかったが
"For crying out loud," she screamed unto me
「大きな声を上げるのよ」彼女が俺に叫んだ
A free for all
全体のための自由だって?
Fuck 'em all
全体なんてクソ食らえ
You're on your own side
お前はお前自身の側にいるんだろ

I want to be the minority
少数派になりたい
I don't need your authority
誰かのお墨付きなんていらない
Down with the moral majority
道徳的多数派なんてぶっつぶせ
'Cause I want to be the minority
少数派になりたいんだ


備考
  1. Down with … ! : やっつけろ、ぶっつぶせ、打倒せよ
  2. pledge : 誓約する(させる)、堅く約束する(させる)
    allegiance : 国家・君主等に対する忠誠・忠義、人や物事に対する忠実・献身
    underworld : 下層社会、悪の世界、暗黒街、裏街道、地下・海中、あの世
  3. この前後3行は、アメリカの公式行事で暗誦される「合衆国国旗への忠誠の誓い」のパロディ。「I pledge allegiance to the Flag of the United States of America, and to the Republic for which it stands, one Nation under God, indivisible, with liberty and justice for all. 私はアメリカ合衆国国旗と、それが象徴する、万民のための自由と正義を備えた、神の下の分割すべからざる一国家である共和国に、忠誠を誓います」(ウィキペディアより原文・翻訳を引用)。
  4. unsung : 褒め称えられない、報われない、歌われない、歌にされない
    mold : 型、鋳型、枠、人のタイプ・類型
  5. single out : 選び出す、選り抜く
  6. herd : 牛・豚の群れ、(軽蔑的に)人の群れ、群衆、盲目的に集団行動をする民衆・大衆
  7. out of time : 調子(拍子)が合わない、調子はずれの、遅すぎて、季節・時世を間違えて


 2000年のアルバム Warning より。このバンドのことは名前しか知らなかったのですが、先日この曲をラジオで聞き一度で気に入りました。パンクになるのでしょうか。個人的には、ブルーハーツを思い出します。

  

 ドブネズミと美しさを結びつける感性は、果たして現代の世の中で少数派でしょうか?
 


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