Awakening

2016年11月24日

Awakening : AURORA




With a tiny rope and a bag of stones and all her broken wishing bones *1
細い紐と一袋の石、折れた自らの鎖骨とともに
She's going in, she's going home
彼女は入ろうとしている。家に帰ろうとしている
Oh this little golden eye, fighting every day
ああ、この小さな金色の目。毎日、闘っている
Behind the light, behind the light
光の裏側で。光の裏側で
Walking faster down the street, red eyes and no shoes on her feet
通りを早足で歩く。目は赤く、靴もはかず
Going on this journey, determined to complete
この旅を続ける。やり遂げると決めたのだから
This is farewell, this is good night
これで「さようなら」、これで「おやすみ」
The last time she will see the daylight
彼女が日の光を見るのは、これが最後となるだろう
See the daylight
日の光を見るのは

And she's going on a journey
彼女は旅を続けている
Always walking down the road
いつでも常に道を歩いている
And the water is always calling *2
そして、いつでも常に水が呼んでいる
"My little child, please come home."
我が子よ。家に帰っておいで

That's when she went away, away from the light of day
彼女が昼の光から逃れるように姿を消したのは
Standing by the riverside, patiently waiting for the tide
川辺に立ち、辛抱強く洪水を待っていた時だった
To come along, to come along
洪水がやって来るのを待っていた
The water's going to her feet
水は彼女の足元まで達した
And on her body, wind so cold and sweet, so cold and sweet
彼女の体に当たる風はとても冷たく、優しかった。とても冷たく、優しかった

※ And she's going on a journey
彼女は旅を続けている
Always walking down the road
いつでも常に道を歩いている
And the water is always calling
そして、いつでも常に水が呼んでいる
"My little child, please come home."
我が子よ。家に帰っておいで
And the stars were brightly shining
星たちが明るく輝いていた
When she reached out they were gone
彼女が手を伸ばすとそれは消えてしまった
And the water started calling
そして、水が呼び始めた
"My little child, please come home." ※
我が子よ。家に帰っておいで

☆ Feel the water in her body, water's never going out
体の中に水を感じる。水は決して消えることがない
Feel the water in her body, water's never going out
Feel the water in her body, water's never going out
Feel the water in her body, water's never going out ☆
☆~☆

※~※

When a shiny light hit her eye
輝く光が彼女の目を射た時
And she turned around and climbed towards the sky
彼女は振り向いて、空に向けて登った
Towards the sky
空を目指して


備考
  1. wishing bone : 普通は "wishbone"。(鳥の)鎖骨。胸骨の前の二股の骨。食事の時皿に残ったこの骨の両端を二人で引き合って長い方を取ると願い事がかなうと言う。"wishing" は「望みが叶う」の意。
    ※紐と石は自殺を暗示するように、また "broken wishing bones" は願いが砕けたことを暗示するように見える。
  2. water : 水、湯。海、湖、川。生体の分泌・排出液、体液。羊水


 2013年発表のシングル曲です。
 自ら命を絶とうという思いは、主人公の置かれた環境によるものなのでしょうか。それとも、主人公の繊細な感性によるところが大きいのでしょうか。その詳細は歌詞では明らかにされていません。"home" は字義通りの「家」なのか、それとも "water" と共通する何かなのか。そもそも "water" は具体的に何を暗示しているのか等々、さまざまに想像が膨らむ歌詞です。また、主人公は実は人間ではなく、水から生まれ陸に上がりいつか空に昇る生き物なのではないかなどとも想像してみたのですが、具体的にどんな生物なのか分かりませんでした。
 歌詞だけを見るといわゆる暗い歌なのでしょうが、Aurora Aksnes の歌声と曲調の美しさにその暗さがかき消されているように思います。また、歌詞の最後は、主人公が光のある上方に向かって行く様が描かれていますが、曲と歌い方が沈んで行っているような感じがして単純な希望や明るさではないところに、彼女の独特な感性が見られます。
 ちなみに題名の "awakening" は辞書には「目覚め、覚醒、自覚、気づき、悟り、喚起」等とあります。

Home : AURORA

2016年09月30日




Lost in the moment again *1
また、今という時の中に迷っている
Stuck where the road has no end *2
終わりのない道の途上で動けなくなっている
Keeping the thought in our minds
私たちは皆、気持ちを心の内にしまい込んでいる
One day life will be kind
いつの日か人生は穏やかなものになるだろう

We are not alive
私たちは生きているんじゃない
We are surviving every time
いつでも生き延びようとしているんだ
Oh we are not alive
私たちは生きているんじゃない
Only dreams inside our minds
ただ心の内で夢を見る
We are home, we are home, home *3
私たちは家にいる
We are home, we are home, home
安息の場所にいる

Endless days of complaints *4
終わりなく続く不平と愚痴の日々
Forcing the light to our veins *5
血管に火を押しつけながら
Keeping the hope in our minds
私たちは皆、希望を心の内にしまい込んでいる
One day life will be kind
いつの日か人生は穏やかなものになるだろう

We are not alive
私たちは生きているんじゃない
We are surviving every time
いつでも生き延びようとしているんだ
We are home, we are home, home
私たちは家にいる
We are home, we are home, home
安息の場所にいる

Wrapped inside a cocoon made of flesh and bones
肉と骨でできた繭に包まれている
Doesn't really matter where you come from *6
あなたがどこで生まれたかなどどうでもいい
We are home, we are home, home
私たちは家にいる。安息の場所にいる

Calm again, calm again *7
穏やかさが戻った
I feel warm again, I'm reborn again
また以前のような温かさを感じる。私は生まれ変わった
I am warm inside, for a little while
私の内側は温かい。少しの間は
I'm fine
私は大丈夫だ

We are not alive
私たちは生きているんじゃない
We are surviving every time
いつでも生き延びようとしているんだ

Wrapped inside a cocoon made of flesh and bones
肉と骨でできた繭に包まれている
Doesn't really matter where you come from
あなたがどこで生まれたかなどどうでもいい
We are home, we are home, home
私たちは家にいる。安息の場所にいる

Wrapped inside a cocoon made of flesh and bones
Doesn't really matter where you come from
We are home, we are home, home


備考
  1. lose-lost-lost : なくす、失う、落とす。負ける、敗れる。死なれる、死別する。迷う、見失う。途方に暮れさせる
  2. stick-stuck-stuck : 突き刺す、刺し込む、ピンで留める。貼り付ける、くっつける。動けなくする、立ち往生させる
  3. home : 自宅、家、我が家、生家。家庭、家庭生活。故郷、本国。避難・休息・安息の場所、拠り所
  4. complaint : 不平、苦情、小言、愚痴、泣き言
  5. force : 強要する、強制する、余儀なく~させる、強いる。押し進める、押し込む、無理やり詰め込む。~を~に押しつける
    vein : 静脈、血管。昆虫の翅脈、植物の葉脈。鉱脈、水脈。一時的な気分・気持ち。スタイル、手法
    ※この一行は意味が分からない。"light" は「光」なのかもしれないが「火」の方が「苦痛」や「不安」を呼び起こしやすいと思いそちらを訳語にした。
  6. ※出身地を尋ねる場合は (1)"Where are you from?" または (2)"Where do you come from?" と現在形を使い、「どこから来たのか」を問う場合は "Where did you come from?" と過去形を使う。ただし、(2) は紛らわしいため出身を問うのは (1) の方が一般的らしい。この歌詞の場合は「出身地、生まれた所」のように思えるが、はっきりとは分からない。
  7. calm : 静かな、穏やかな、無風の。平静な、落ち着いた。平穏な、平和な


 2016年のデビューアルバム "All My Demons Greeting Me as a Friend" より。
 歌詞の意味はよく分かりません。全体を通して漠然と感じる内容は、環境にうまく適応できない「私たち」も、繭に包まれて今の窮状を乗り切り、いつの日か生まれ変わることによって穏やかに生きることができるようになる、そして、そのために私たちには "home" が必要だ、というような事です。他のいくつかの歌にも割とよく登場する "home" は Aurora Aksnes にとって特別思い入れの強い言葉なのではないかと思います。

Runaway

2016年09月04日

Runaway : AURORA




I was listening to the ocean
波音を聞いていた
I saw a face in the sand
砂の中に顔が見えた
But when I picked it up then it vanished away from my hands
でも、掬い取ってみるとそれはこの手から消えてしまった
I had a dream I was seven, climbing my way in a tree
7歳の頃の夢を見た。一人で木に登っていた
I saw a piece of heaven waiting in patience for me
そこで私は天国のかけらを見た。それは、私が行くのを辛抱強く待っていた

And I was running far away
遠くへ逃げようとしていた
Would I run off the world someday?
いつの日かこの世界から逃げ出せるだろうか?
Nobody knows, nobody knows
誰も知らない。誰も知らない
And I was dancing in the rain
雨の中で踊っていた
I felt alive and I can't complain
生きてるって感じた。これと言って不満はない
But now take me home
でも今は家へ戻して
Take me home where I belong
連れて行って。私がいるべき所へ
I can't take it anymore
もう耐えられない

I was painting a picture
絵を描いていた
The picture was a painting of you
あなたの絵を
And for a moment I thought you were here
ほんの少しの間、あなたがここにいるように思えた
But then again it wasn't true
そうだけど、でも、すぐにそれは真実ではなくなった
And all of this time I have been lying
これまでずっと嘘をついてきた
Lying in secret to myself
人目を隠して自分に嘘をついてきた
I've been putting sorrow on the farest place on my shelf
悲しみを自分の棚の一番奥にずっと隠してきた

And I was running far away
遠くへ逃げようとしていた
Would I run off the world someday?
いつかこの世界から逃げ出せるだろうか?
Nobody knows, nobody knows
誰も知らない。誰も知らない
And I was dancing in the rain
雨の中で踊っていた
I felt alive and I can't complain
生きてるって感じた。これと言ってとくに不満はない

But now take me home
でも、今は家に連れて帰って
Take me home where I belong
私がいるべき所へ戻して
I got no other place to go
私には他に行く所がない
Now take me home
だから家に連れて帰って
Take me home where I belong
私がいるべき所へ
I got no other place to go
他に行く所がない
Now take me home
家へ
Take me home where I belong
いるべき所へ
I can't take it anymore
もう耐えられない

But I kept running for a soft place to fall
それなのに、まだ私は落ちるべき柔らかな場所を求め、走っている
And I kept running for a soft place to fall
And I kept running for a soft place to fall
And I kept running for a soft place to fall

And I was running far away
遠くへ逃げようとしていた
Would I run off the world someday?
いつかこの世界から逃げ出せるだろうか?
But now take me home
でも今は家に連れて帰って
Take me home where I belong
私がいるべき所へ
I got no other place to go
他に行く所がない
Now take me home
だから連れて帰って
Take me home where I belong
私がいるべき所へ
I got no other place to go
もう他に行く所がない

Now take me home, home where I belong
連れて帰って。私がいるべき家へ
Now take me home, home where I belong
Now take me home, home where I belong
Now take me home, home where I belong

I can't take it anymore
もうこれ以上耐えられない


 Aurora Aksnes は1996年生まれのノルウェーのシンガー・ソングライターです。9歳の頃から歌を作っていたといい、2012年に初めて作品を一般に発表し、2015年5月にメジャーレコードデビューしています。2016年3月発表のデビューアルバム "All My Demons Greeting Me as a Friend" に収録されているこの歌は彼女が12歳の時に作ったもので、作詞のきっかけは迷子になった経験だそうです。



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