A Rock Star Bucks A Coffee Shop

2017年01月02日

A Rock Star Bucks A Coffee Shop : Neil Young + Promise Of The Real *1




If you don't like to rock Starbucks A coffee shop *2
もしスターバックスを喜ばせたくないんだったら
Well you better change your station 'cause that ain't all that we got *3
行きつけの店を変えろよ。コーヒー屋はスタバだけじゃないんだから
Yeah, I want a cup of coffee but I don't want a GMO *4
そうだ、俺はコーヒーは飲みたいが、遺伝子組み換え食品なんて欲しくない
I like to start my day off without helping Monsanto *5
一日を始める時に、モンサントの手助けなんてしたくない

Mon-san-to
モンサント
Let our farmers grow what they want to grow
農民たちに、育てたい物を育てさせろ

From the fields of Nebraska to the banks of the Ohio
ネブラスカの畑からオハイオの川岸まで
Farmers won't be free to grow what they wanna grow
農民たちは、育てたい物を育てる自由がなくなるだろう
If corporate control takes over the American farm *6
もし、企業支配がアメリカの農場をすべて覆い尽くすことになったなら
With fascist politicians and chemical giants walking arm in arm
そして、独裁主義の政治家たちが巨大化学企業と手を組んだなら

Mon-san-to
モンサント
Let our farmers grow what they want to grow
農民たちに、育てたい物を育てさせろ

When the people of Vermont wanted to label food with GMOs *7
バーモント州民は食品への "遺伝子組み換えの表示" を求めた
So that they could find out what was in what the farmer grows
農民たちの作った物の中に何が入っているかを知るためだ
Monsanto and Starbucks through the Grocery Manufacturers Alliance
モンサントとスターバックスは食料品製造業協会を介して
They sued the state of Vermont to overturn the people's will *8
バーモント州を訴え、人々の意志を覆そうとしている

Mon-san-to (and Starbucks)
モンサント(それにスターバックス)
Mothers want to know what they feed their children
母親たちは子供に与える食べ物の中身を知りたがっている

Mon-san-to
モンサント
Let our farmers grow what they want to grow
農民たちに、育てたい物を育てさせろ


備考
  1. buck : (馬が急に背を向けて)跳ね上がる。頑強に抵抗する、挑戦する。~を頭(角)で突く。~と戦う、~に反抗・抵抗する。銃を撃つ
    ※曲名は "ロックスター、コーヒーショップと戦う" くらいの意味だろう。
  2. rock : 揺り動かす、揺する、揺さぶる。動揺させる、感情を動かす、動転させる。興奮させる、感動させる。
    ※ここで "スターバックスを rock する" という意味はよく分からないので文脈から想像で訳している。間違っているかもしれない。
    Starbucks : 2014年に米国で初めて遺伝子組み換え作物の食品への表記義務の法律を制定したバーモント州に対しその差し止め訴訟をモンサント社らが起こしたが、その原告にスターバックスが加わっていたとニール・ヤングが自身のサイトで書いている。ただし、スターバックスはその訴訟には関わっていないしモンサントを支援する活動も行っていないと表明している。事実は、食料品製造業協会やスナック食品協会、国際乳製品協会、米国製造業者協会がバーモント州の当該法に対する違憲訴訟を起こしており、スターバックスは食料品製造業協会の会員であるため、ニール・ヤングの主張は間接的には正しかったと言えるのだろう。また、関連業界はこれらの州法を実質的に無効化する連邦法の成立も図っており「安全で正確な食品表示法」が下院を通過後上院で実質的に廃案となるなどの紆余曲折があったものの、その後2016年には全国GM義務表示法が成立し、バーモント州などの州法は機能しない状態となっている。
  3. station : 場所、持ち場、待機所、駐在所。鉄道の待機所は railroad station, 消防士の待機所は fire station, 看護師の詰め所は nurses' station
  4. genetically modified organism : 遺伝子組み換え生物
  5. start the day off with : ~で(と共に・を飲んで・を読んで)一日を始める
    Monsanto : 米ミズーリ州に本社のある多国籍バイオ化学メーカー。遺伝子組み換え作物の種子の世界シェアは90%と寡占状態にある。 ベトナム戦争時の枯葉剤の製造、牛成長ホルモンの安全性問題などで数多くの訴訟事件を起こしているが、政治家や官僚とのつながりが昔から疑われており、世界中の農業に強い影響力を持つ。日本では除草剤ラウンドアップの開発元として有名だが、これも発がん性が疑われておりデンマーク、ロシア、スリランカ、オランダ、ブラジルでは販売禁止している。またニューヨークで1996年にラウンドアップの安全性に関する広告に虚偽があるとの判決が出されている。
  6. take over : 奪う、奪取する。引き継ぐ、引き受ける。買収する、乗っ取る。私物化・着服する。併合する、占拠する、接収する。
  7. label : ラベルを貼る、付箋を付ける。レッテルを貼って分類・明示する
  8. sue : 訴訟を起こす、訴える
    overturn : ひっくり返す、転覆・横転させる。打倒する、制服する、覆す、打ち負かす


 巨大農業企業である "モンサント" を批判するコンセプトアルバム "The Monsanto Years"(2015年)より。
 遺伝子組み換え生物の危険性については、今の私の知識では確かな判断が出来ませんので研究や商用化の是非についてはここでは書かないでおきます。ただ、遺伝子組み換え作物を使った食品そのものではなく、それに付随する農薬使用の問題、モンサントが世界中の農業を支配しようとしている問題、モンサントのような企業が米政府と癒着している問題については、かなり "危険" だと思います。
 下に紹介する動画は、2008年にフランスのテレビ局が制作しNHKが翻訳して放送したものです。フランスはモンサントを敵視しているため、内容や構成がモンサントを悪者にしようという意図が露骨に表れたものとなっています。その分を多少割り引いて見た方がいいかもしれません。

 巨大企業モンサントの世界戦略
 
 

Rockin' In The Free World

2015年03月03日

Rockin' In The Free World : Neil Young




There's colors on the street, red, white and blue *1
町は色とりどりだ。赤、白、青
People shufflin' their feet. People sleepin' in their shoes *2
足を引きずって歩く者たち。靴を履いたまま眠る者たち
But there's a warnin' sign on the road ahead *3
たくさんの警戒標識が道の先には掲げられ
There's a lot of people sayin' we'd be better off dead *4
たくさんの人たちが死んだ方がましだと言っている
Don't feel like Satan, but I am to them *5
だが、俺は彼らに対して悪魔のように無感覚でいる
So I try to forget it, any way I can.
それを忘れようとしている。できる限りの方法で

Keep on rockin' in the free world *6
この「自由世界」を揺さぶり続けろ

I see a woman in the night with a baby in her hand
夜、女を見た。赤ん坊を抱いている
Under an old street light near a garbage can *7
古びた街灯の下。ごみ箱の脇に
Now she puts the kid away, and she's gone to get a hit *8
彼女は赤子を置いた後、車に飛び込んだ
She hates her life, and what she's done to it
彼女は自分の人生を憎んでいる。そしてそのために自分のしたことも
There's one more kid that will never go to school *9
そしてまた、ここに学校へ通えない若者たちがいる
Never get to fall in love, never get to be cool
恋なんてできない。格好つけることなんてできない

Keep on rockin' in the free world
この「自由世界」を揺さぶり続けろ

We got a thousand points of light for the homeless man *10
俺たちは持っている。家のない者たちのための「千の光」を
We got a kinder, gentler, Machine gun hand *11
俺たちは持っている。「優しさや親切心」、そして機関銃の手を
We got department stores and toilet paper
俺たちは持っている。百貨店やトイレットペーパーを
Got styrofoam boxes for the ozone layer *12
持っている。オゾン層を破壊する発砲スチロールの箱を
Got a man of the people, says keep hope alive *13
持っている。民衆の味方を。そいつらは生きる希望を持てと語る
Got fuel to burn, got roads to drive
持っている。燃やす燃料を。走る道路を

Keep on rockin' in the free world
この「自由世界」を揺さぶり続けろ


備考
  1. ※アメリカ国旗の赤・白・青は勇気・真実・正義を表す。この歌詞と関係あるかは不明。ちなみに仏国旗の青・白・赤は仏革命の自由・平等・博愛の象徴。
  2. shuffle : 足を引きずって歩く、すり足で踊る、あちこち動かす・入れ替える
    ※「靴を履いたまま眠る」は路上生活者を示唆しているように思える。
  3. warning sign : 警戒標識。"traffic sign" の一種で、道路上、沿道などにある注意すべきものを運転者に知らせ減速などを要求する標識。
  4. be better off : ~の方がよい、一層暮らし向きが良い、一層安楽である
  5. ※ but と "am to" が正確に分からなかったので、この一文は想像で訳してある。
  6. ※ rock は多様な意味を込められる言葉だろうから、ここでどう訳すべきかよく分からない。
  7. garbage : 不要となった紙くず、容器類、食べ物の残りなど。台所から出るくず、生ごみ。
    garbage can : 屋外用ごみ入れ、ごみバケツ
  8. hit : 打つ、叩く、衝突する、ぶつかる
  9. この一行と次行はイラン・イラク戦争(1980~88年)に駆り出された兵士たちを示唆しているのだろう。
  10. thousand points of light : ジョージ・H・W・ブッシュ大統領が多用した言葉。1991年の一般教書にも見られる。
  11. I want a kinder, and gentler nation. : 1988年8月18日の共和党全国大会でのジョージ・H・W・ブッシュの演説中の言葉。
  12. styrofoam : スタイロフォーム。米ダウ・ケミカル社が開発した発泡スチロールに似た断熱材。この類の製品を作る際、発泡剤としてフロンが用いられる。
  13. man of the people : 国民の味方、大衆の味方


 1989年のアルバム Freedom より。1980年代に大統領を務めたロナルド・レーガン(任期1981~89年)は強いアメリカの復活を掲げました。福祉予算を削減し財政赤字の解消を図り、減税や規制緩和により経済成長率の上昇を図ります。その結果、失業率の低下にはある程度成功したものの、財政収支と経常収支の赤字は拡大しアメリカの経済力の強化には成功しませんでした。またこの時代に起きた株式投資ブームや企業買収の常態化は、今の世界経済における金融支配の始まりだったように思えます。そして、国内の経済格差拡大もこのレーガノミクスの頃に起源があるのではないでしょうか。
 その後大統領に就任したジョージ・H・W・ブッシュ(任期1989~93年)はレーガンの基本的政策を引き継ぎます。この歌が発表された後、1991年1月に湾岸戦争が勃発し再び多くの若者が戦地へと駆り出されました。

I'm The Ocean

2013年04月25日

I'm The Ocean : Neil Young




I'm an accident, I was driving way too fast *1
俺は事故だ。猛スピードで突っ走り
Couldn't stop though, so I let the moment last *2
止まれずに、その瞬間が最後になるにまかせた
I'm for rollin', I'm for tossin' in my sleep *3
俺は眠りの中で、転がり、揺さぶられ続ける
It's not guilt though, it's not the company I keep *4
それは罪への自責のせいじゃない。守りたい仲間のためでもない

People my age, they don't do the things I do
同世代の連中は俺と同じようには行動しない
They go somehwere while I run away with you
彼らはどこかへ行き、俺はお前と逃げた
I got my friends and I got my children too
俺には友がいる。子どもたちがいる
I got her love, she's got my love too
俺には彼女の愛がある。彼女には俺の愛がある

I can't hear you, but I feel the things you say
お前の声は聞こえないが、お前の言うことは感じる
I can't see you, but I see what's in my way
お前には会えないが、俺の前途にあるものは見える
Now I'm floatin', cause I'm not tied to the ground *5
今俺が漂い、さまようのは、俺が地に縛られていないからだ
Words I've spoken seem to leave a hollow sound *6
俺の発した言葉は虚ろな音を残しているようだが

On the long plain, see the rider in the night *7
遠く伸びる平原。見よ、夜の騎馬を
See the chieftain, see the braves in cool moonlight *8
見よ、酋長を。見よ、冷たい月光の中の戦士たちを
Who will love them when they take another life?
誰が彼らを愛するのだろう。彼らがもう一つの命を奪う時
Who will hold them when they tremble from the knife? *9
誰が彼らを抱き支えるのだろう。彼らがナイフに怯え震える時

Voicemail numbers on an old computer screen *10
伝言サービスの番号が古びたコンピュータの画面に映る
Rows of lovers, parked forever in a dream *11
列をなした恋人たちが夢の中で永遠に停まっていた
Screaming sirens, echoing across the bay
金切り声のようなサイレンが湾を越えてこだまする
To the old boats from the city far away
遠くの都会から古びた船へと

Homeless heroes walk the streets of their hometown
家のない英雄たちが故郷の通りを歩く
Rows of zeros, on a field that's turning brown *12
列をなす零点の表示が競技場で薄汚れていく
They play baseball, they play football under lights *13
野球をする。フットボールをする。照明の下で
They play card games and we watch them every night
トランプをする。俺たちは夜毎彼らを見ている

Need distraction, need romance and candlelight *14
気晴らしが必要だ。ロマンスとろうそくの灯が必要だ
Need random violence, need entertainment tonight *15
手当たり次第の暴力が必要だ。慰みと楽しみが必要だ。今夜は
Need the evidence, want the testimony of *16
証拠が必要だ。宣誓証言が欲しい
Expert witnesses on the brutal crimes of love *17
愛の残忍な犯罪について熟達した証人が欲しい

I was too tired to see the news when I got home
帰宅した時、俺は疲れ切ってニュースも見られなかった
Pulled the curtain, fell into bed alone
カーテンを引き、ベッドに一人倒れこんだ
Started dreaming, saw the rider once again
夢を見始めた。また騎馬が見えた
In the doorway where she stood and watched for him
戸口には彼女が立ち彼を見つめていた
Watched for him
彼を見つめていた

I'm not present, I'm a drug that makes you dream *18
俺はここにはいない。俺はお前を夢見させる麻薬だ
I'm an aerostar, I'm a cutlass supreme *19
俺はプロペラ飛行機だ。俺は至高の短剣だ
In the wrong lane, trying to turn against the flow *20
道を誤り、流れに逆らって向きを変えようとしている
I'm the ocean, I'm the giant undertow *21
俺は海だ。俺は巨大な引き波だ


備考
  1. be in an accident : 事故にあう
    ※ I = accident は事実としておかしいが比喩的な表現だと判断しそのまま訳した。
  2. at the last moment : 最後の土壇場で
    ※文法的には last が形容詞・副詞の「最後の(に)」でも動詞の「続く、持ちこたえる」でも成り立つが、文脈から前者だと判断した。
  3. toss : 放り投げる、風・波が船をゆさぶる、体を動かす
  4. guilt : 犯罪(行為)、非行、罪への自責心・やましさ
    be for ~ing : ~することに賛成する、~することを目的として存在する
    ※ for は原義が「求める、方向、目的」等なので、この be for は「心が向いている、無意識に~しようとする、~しがちである」等の意味ではないかと思うが、辞書等で調べてもはっきり分からなかった。訳文は推測なので間違っているかもしれない。
  5. float : 浮く、浮遊する、漂う、ゆっくり飛んで(流れて)いく、考え・幻想が浮かぶ、心がさまよう、人がさまよう、ぶらぶらする
  6. hollow : 中空の、中身が詰まっていない、うつろな、(音・声が)うつろな・鈍い・こもった、価値(実質)のない、内容のない、うわべだけの
  7. plain : はっきり見える(聞こえる)、明らかな、明白な、平易な、無地の、質素な。平原、平野、平地。
  8. chieftain : 指導者、かしら、族長、首長、指揮官、隊長
    brave : 勇敢な、勇ましい。勇士たち、北米先住民の戦士
  9. tremble : 震える、身震いする、恐れる、びくびくする、気遣う・気をもむ
  10. voice mail : 音声による電子メール、携帯電話・パソコンの伝言サービス
  11. row : 人や物の列・並び、コンピュータ・数学用語としての行
    park : 駐車する、座る・腰掛ける、カーセックスする
  12. zero : ゼロ、零、無・空、最低点・どん底、影響力・重要性のない人物
  13. game under lights : ナイトゲーム
  14. distraction : 気を散らすこと、注意散漫、放心、上の空、乱心、動転、狂気、気晴らし、娯楽、慰み、不和・紛争による混乱・分裂
  15. random : 成り行き任せの、行き当たりばったりの、手当たり次第の、でたらめの、無原則の、無定見な、非生産的な、軽薄な
  16. evidence : 証拠、根拠、証明、明白にするもの・しるし・徴候・形跡、証拠物件、証言、証人
    testimony : 宣誓証言、証言、証明、証拠、あかし
  17. expert : 熟達した、老練な、専門の、専門的な
    witness : 目撃者、立会人、証拠となる人・物、証拠物件、証人、参考人、証拠、証言、証明、立証
  18. present : いる、出席している、ここにいる、存在している、現在の、現存する
  19. The Piper Aerostar (Ted Smith Aerostar) : アメリカの Ted Smith Aircraft Company により製造された双発プロペラ飛行機の名。
    cutlass : 昔海賊が用いた反身で幅の広い短剣
    supreme : 最高の、至高の、究極の
  20. lane : 細道、小道、通路、水路、通り、車線、コース、船・飛行機の航路
  21. undertow : 岸から返す引き波、水面下の逆流・暗流・底流
    tow : 車・船を綱・鎖で引く


 1995年のアルバム Mirror Ball より。
 分かりにくい歌詞です。ニルヴァナのカート・コベインを歌ったものであるとか、部分的には O.J.シンプソン(元フットボール選手・俳優で殺人事件の被疑者)やビル・クリントン(スキャンダルと疑惑にまみれた当時の大統領)を描いているという説もあるらしいです。カート・コベインは前年に散弾銃自殺していますが、遺書にニール・ヤングの歌の一節「錆付くより燃え尽きた方がいい」という言葉を引用していたそうです。私は彼らのことをあまり知らないため、この説が妥当かどうかの判断はつきません。
 全体的な印象としては、社会の風潮に逆らい一人孤高の道を行くという態度が表されているように感じます。



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