The Last Ride

2009年05月27日

The Last Ride : The Pretenders




I made my bed but I couldn't sleep in it *1
俺は、自分で蒔いた種を自分で刈ることができなかった
With the man in red tracking me minute by minute *2
赤い服の男が追ってくる
Running like a horse
馬のように走って
Always looking behind me
いつも後ろに見える
But of course he would always find me *3
もちろんあいつは俺を見つけるだろう

Hey buddy *4
ああ、相棒よ
Hey friend
友よ
My pal *5
仲間よ
My brother
兄弟よ
We take shelter in each other *6
俺たちは、お互いを逃げ場所にしている
I'll keep it simple
俺はそれが楽だから
You keep it true
お前たちはそれを正しいと思うから
I owe my last ride to you *7
俺はお前たちのために、もう一度だけ走らなければならない

Heaven and hell ride in tandem *8
天国と地獄は二人乗りのバイクだ
I used to mix them up at random *9
昔は、そんなことはどうでもよかった
I spent my youth on a reckless futile race *10
若い時を無謀でくだらないレースに費やした
Where love and truth could never place
そこには愛と真実は決して存在しなかった

Hey buddy
ああ、相棒よ
Hey friend
友よ
My pal
仲間よ
My brother
兄弟よ
We take shelter in each other
俺たちはお互いを逃げ場所にしているんだ
I'll keep it simple
俺はそれが楽だから
You keep it true
お前たちはそれを正しいと思うから
I owe my last ride to you
俺は、お前たちのために、最後に走る義務がある

After all, nobody can save
最終的には、誰も救うことはできない
The mortal body from the grave *11
この死すべき運命にある身体を
Who can arrest the soul's sad journey in its plight? *12
魂の悲嘆の旅を止められる者などいるだろうか?
One more day to get it right *13
正しく理解するにはもっと時間がいるだろうが

I decided to stop dying
死に急ぐのはやめにした
No more cheating no more lying *14
もうだますこともうそをつくこともしない
What kind of club opens its gates to sinners like me? *15
どんなクラブが俺のような罪びとに門を開くだろうか?
And bids them forth unto eternity *16
俺たちは未来永劫にわたって求められることもないだろう

Hey, hey buddy
ああ、相棒よ
Hey friend
友よ
My pal
仲間よ
My brother
兄弟よ
We take shelter in each other
俺たちはお互いを逃げ場所にしている
I'll keep it simple
俺はそれを楽だと思い
You keep it true
お前たちはそれを正しいと思っている
I owe my last ride to you
俺はお前たちのために、最後に走らなくちゃならない

Under the buckeye trees *17
栃の木の下を
Where the rubber city grew *18
タイヤ工場の町を
I owe the last ride to you
俺は、お前たちのために最後にもう一度走る


備考
  1. make one's bed : ベッドを整える、寝るために床をとる、自ら不幸を招く
    lie in the bed one has made : 自分でやったことに責任をとる
    As you make your bed, so you must lie upon it. : 自業自得の報いは免れない、自ら蒔いた種は自ら刈らねばならない
  2. track : 追跡する
    minute by minute : 刻一刻と、刻々と
  3. but : 通常は「逆接」の「しかし」だが、ここでは「強調」の意味合いではないかと思う。
  4. buddy : 兄弟、相棒、親友
  5. pal : 仲よし、仲間、友だち、おまえ、共犯
  6. take shelter in : ~に避難する、よける、逃げ込む
  7. owe : 支払い義務がある、借りがある、名誉・感謝などを~に帰する、~のおかげとする、~に恩義がある
  8. tandem : 馬を縦一列につないで、縦に並んで、直列式の、二人乗りで
  9. mix up : よく混ぜ合わせる、混乱させる、混同する
    mix it up : 入り乱れてけんかをする、殴り合う
    at random : でたらめに、無作為に、不規則に、手当たり次第に
  10. reckless : 向こう見ずな、無謀な、意に介さない
    futile : 役に立たない、無駄な、くだらない
  11. mortal : 死ぬべき運命の、死を免れない、必滅の
    grave : 墓穴、墓所、墓
    the grave : 死、破滅、死地、墓場
  12. arrest : 逮捕する、拘束する、止める、阻止する
    plight : 悪い状態、苦境、窮状
  13. get it right : 正しく理解させる (する)
  14. cheat : だます、だまし取る、ごまかし不正をする、退屈・悲しみなどを紛らす
  15. club : ここではヘルズ・エンジェルス(Hells Angels Motorcycle Club)のようなバイカーズ・クラブのことだと思われる。
  16. bid : 競売で値をつける、入会を勧める、獲得しようと努める、スカウトして会員とする
    forth : 先へ、前方へ、~以後
    unto : ~へ、~の方に、~まで
    eternity : 永遠、永久、永遠不滅、死後に始まる永遠の世、来世、永遠の歳月
  17. buck-eye : トチノキ、栃の実
    Buckeye States : オハイオ州の俗称
  18. rubber : 生ゴム、弾性ゴム、風船、ゴムタイヤ
    ※クリッシー・ハインドの故郷 Akron は、古くよりゴム産業が発達し、グッドイヤー、ファイアーストーン等の大手タイヤメーカー発祥の地でもある。


 The Last Ride は、プリテンダーズの2008年のアルバム Break Up the Concrete に収録されています。
 プリテンダーズはイギリスのバンドですが、ボーカルのクリッシー・ハインドはアメリカ人でオハイオ州アクロンの出身です。
 この歌はクリッシー・ハインドが Dr. Bob (Robert Holbrook Smith) へ尊敬の証しとして捧げたものだそうです。Robert Holbrook Smith (1879-1950) はアメリカの医師で、Alcoholics Anonymous(アルコール中毒者更生会)をオハイオ州アクロンに設立しアルコール中毒者の援助に尽力した人物です。
 YouTube の動画投稿者 gilcupper さんによれば、2008年10月にロサンゼルスで行われたコンサートで、クリッシー・ハインドが概略次のように語ったそうです。「アクロンの墓地で暴走族ヘルズ・エンジェルスの集団に囲まれたが、彼らは皆神妙にドクター・ボブの墓に敬意を表していた。この歌はその出来事をきっかけとして作った」

2000 Miles

2008年12月22日

2000 Miles : The Pretenders




"He's gone 2000 miles" *1
「父さんは2000マイルの彼方に行ってしまったの」
"It's very far"
「とても遠いところよ」
The snow is falling down
雪が舞い降り
Gets colder day by day
寒さが日ごとに増し
I miss you
寂しさが募る

The children will sing *2
子どもたちは歌うだろう
"He'll be back at christmastime" *3
「クリスマスには父さん帰ってくるよね」

In these frozen and silent nights
こんな凍った静かな夜には
Sometimes in a dream you appear
ときどき夢にあなたが現れる
Outside under the purple sky diamonds in the snow sparkle
外では、紫の空の下、ダイヤモンドの雪がきらめいている
Our hearts were singing
夢の中、私たちの心は歌っていた
It felt like christmastime
クリスマスのような気分だった

2000 miles is very far through the snow *4
2000マイルは雪の向こう側、天空の彼方
I'll think of you
私はずっとあなたを思っている
Wherever you go
たとえあなたがどこにいても

"He's gone 2000 miles"
「父さんは2000マイルの彼方に行ってしまったの」
"It's very far"
「とても遠いところよ」
The snow is falling down
雪は降り続き
Gets colder day by day
日ごとに寒さが募る
I miss you
あなたに会いたい

I can hear people singing
人々が歌っているのが聞こえる
It must be christmastime
もうクリスマスが来たのだろうか
I hear people singing
人々が歌っている
It must be christmastime
クリスマスが来てしまったのね


備考
  1. He has gone : 現在完了形のこの言い回しは、彼がいなくなって戻ってこないこと、あるいは死んでしまったことを示しているように見える。また He と you が混在しているのは、He は誰かに(おそらく子どもたちに)伝えた言葉、you は独白ではないかと思う。だから、冒頭の2行は子どもたちに伝えた言葉と解釈して訳した。
  2. the : [所有格代名詞の代用] the wife : うちのかみさん the children : 私の(私たちの)子どもたち
    ※冠詞は難しいので上の説明は当てはまらないかもしれないが、第3連5行目に Our hearts とあるので children は歌い手と「彼」の子どもではないかと思う。幼い子どもたちに父親はクリスマスには帰ってくるとごまかしていたのかもしれない。
  3. christmastime : クリスマス季節。クリスマスイブから元日までの期間。
    ※ここの He が冒頭の He と同じかどうかはよくわからないが、*1 と *2 の解釈通りに訳してみた。
  4. 2000マイルの彼方とは、雪の向こう、すなわち天空=天国を指しているのではないかと思う。


 プリテンダーズは1979年にレコードデビューしたイギリスのロックバンドです。「2000マイルズ」は1984年の Learning to Crawl というアルバムに収録されています。
 クリスマス・ソングでいちばん好きな曲です。


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