War : Frankie Goes To Hollywood

2014年11月23日




Oh no, there's got to be a better way
駄目だ。他にもっといい方法があるはずだ
Say it again, there's got to be a better way
もう一度言おう。他にもっといい方法があるはずだ
Yeah, what is it good for? War
どんないいことがあるんだ? 戦争なんて

Man has a sense for the discovery of beauty
人間は美しさを見つけようとする感覚を生来持っている
How rich is the world for one who makes you for us to show *1
私たちに見せるためにそれを作った神にとって、世界はどれほど豊かなのだろう
Beauty must have power over man, war *2
美は人間を支配する力を持っているはずだ
After the end of the war I want to devote myself *3
戦争が終わったら、私はこの身を捧げたい
To my thoughts for five to ten years and to writing them down *4
五年も十年もかけてずっと考え続け、それを書き下ろすことに


War has caused unrest among the younger generation *5
戦争は若い世代に不安を呼び起こした
Induction then destruction, who wants to die? *6
徴兵、それは破滅。誰が死にたいと思う?

Wars come and go what remains are only the values of culture *7
戦争はただ通過するものである。存続するのは文化の価値である


Then of course there is revolutionary love
そして、もちろん革命的な愛も存在する
Love of comrades fighting for the people and love of people *8
人民のために戦う同志愛、そして人民そのものへの愛
Not an abstract people but people one meets and works with
いや、抽象的な人民ではなく、出会い共に働く人々という意味での人民だ
When Che Guevara talked of love being at the center of revolutionary endeavor, *9
革命的努力の中心には愛が存在するとゲバラが語った時
he meant both
彼の言う愛はその二つを意味していたのだ
For people like Che or George Jackson or Malcolm X *10
ゲバラやジョージ・ジャクソン、マルコムXのような人にとって
Love was the prime mover of their struggle
愛こそが彼らの奮闘の原動力だった
And love cost them their lives, love coupled with immense pride *11
一方で、愛は彼らの人生に犠牲を強いる。愛は果てしのない自尊心と結びついていた
Love coupled with immense pride
愛は果てしのない自尊心と結びついていた


Give it to you on top, now *12
さあ、それを今君にあげよう

War, I despise 'cos it means destruction of innocent lives
戦争。俺はそれを軽蔑する。それは無垢な命たちの破壊を意味するから
War, means tears to thousands of mothers how
戦争。それは、幾千もの母親にとって涙を意味する
When their sons go off to fight and lose their lives
彼女の息子たちが戦いに行き命を落とすのだから

I said, war, good god, now, what is it good for? *13
戦争。何と忌々しい。戦争のどこに良いことがある?
Absolutely, nothing
絶対に何もない
Say it again, war, what is it good for?
もう一度言おう。戦争に何かいいことがあるか?
Absolutely, nothing, listen to me
絶対にない。俺の言うことを聞け
War, it ain't nothing but a heart breaker
戦争は心を砕くものだ。それ以外の何物でもない
War, friend only to the undertaker, war
戦争。それは葬儀屋の友

War, war, war, war
戦争
War, what is it good for?
その何がいい?
Absolutely nothing
何もない
Say it, war, good god now, what is it good for?
戦争。何と忌々しい。戦争のどこが良い?
Absolutely nothing, say it, war
絶対に何もないんだ

Oh no, there's got to be a better way
駄目だ。もっといい道があるはずだ
Say it again, there's got to be a better way
もっといい方法がある
Yeah, what is it good for?
それのどこにいい事がある?
War, what is it good for?
戦争のどこにいい事がある?


備考
  1. ※この一文は構造と代名詞の指す対象がよく分からない。基本文が「one にとって世界はどれほど豊かなのだろう?」という疑問文で「one は us に見せるために you を作った者である」と一応読解したが、肝心の you が何を指すのかが分からない。また、one を「作るもの=造物主=神」と読んだのだが、これも本当はよく分からないので、この一文の翻訳は誤っている可能性が高い。
  2. power over ~ : ~に対する権力・支配力・権威
  3. devote oneself to ~ : ~に専念する、一身を捧げる、熱愛する
  4. for : ~の間(ずっと)
  5. unrest : 不安、心配、社会的・政治的動揺
  6. induction : 聖職・公職への就任・就任式、出産の誘発、誘導、帰納(法)、事実・証拠の提示・提出、秘訣の手引き・伝授、徴兵・入隊式
    then : あの時、その頃、さっき、その後、それから、その次に、それに、その上、さらに、その場合には、それなら、それゆえ、従って、またある時には
  7. come and go : 行ったり来たりする、行き交う、往来する、見えたり隠れたりする、移り変わる、移り行く
    ※この一行は Wars come and go. で一文が終わっていると判断したが、間違っているかもしれない。
    remain : 依然として~のままである、相変わらず~の状態である、ある場所に留まる、残留する、存続する、残っている
  8. comrade : 職業・利害・苦労を共にする同僚・仲間・僚友、団員・党員・同志、共産党員
  9. Che Guevara : Ernesto Rafael Guevara de la Serna(1928-67) の愛称。アルゼンチン生まれの革命家、政治家。キューバ革命のゲリラ指導者で、革命後のキューバで大臣職に就くが、回りの政治家たちから孤立し再びアフリカ、南米の革命運動に関わる。1967年にアンデス山中でボリビア政府軍により射殺された。
    endeavor : 努力、試み
  10. George Jackson(1941-71) : ブラックパンサー党の指導者の一人。
    Malcolm X(1925-65) : 黒人公民権運動活動家。アフリカ系アメリカ人統一機構創立者。
  11. immense : 非常に大きな、計り知れない、果てしのない、すごい、素敵な、すばらしい
  12. ※ "on top" の意味が分からなかったのでここではこれを無視して訳してある。
  13. Good God : 驚き、怒り、喜び、安堵、悲しみなどを表す間投詞


 1984年のアルバム Welcome To The Pleasuredome より。オリジナルは Edwin Starr の1970年のヒット曲でベトナム戦争に対する反戦歌です。作詞・作曲はモータウンレコードのプロデューサーであるノーマン・ホィットフィールドとバレット・ストロング。FGTH の歌詞は一部が省略されており、またイントロの語りの部分の多く(斜体字の箇所)はオリジナルにはないものです。斜体字部分の前半( *7 まで)はエーリッヒ・フロムの著書 "The Anatomy of Human Destructiveness"(邦訳『破壊 人間性の解剖』)中に引用されたアドルフ・ヒトラーの言葉、後半は「反精神医学」を唱えた精神科医デビッド・クーパーの著書 "The Grammar of Living"(邦訳なし)中の文章だそうですが、確認していないので正否は不明です。この引用の意図からは1970年前後の左翼思想を感じます。
 深刻な不況に陥っていたイギリスで1979年にマーガレット・サッチャーが首相に就任し、規制緩和と福祉制度圧縮により経済の立て直しを図ります。その結果製造業は大きな打撃を受け失業者、貧富の格差は増大する一方、金融業は伸び国全体としての経済力は上がります。「鉄の女」と呼ばれた彼女は外交政策でも強い態度を取り続け、1982年にはアルゼンチンが不法に占拠したフォークランド諸島を武力で奪還し、1991年の湾岸戦争時にも積極的にアメリカに協力しイラクへの軍事攻撃に参加しました。ちなみに、彼女の経済・外交政策ととても似た政策をとったのが2000年代の小泉政権だと思います。
 FGTH のこのアルバムは、ビデオや音作り等外見のキワモノぶりとは裏腹に、実はその内容は愛、反戦、自由等を真正面から主題に掲げ、純粋さや率直さを真っ直ぐに打ち出した極めて真面目なものです。サッチャー政権に真っ向から反旗を翻す姿勢は、イギリスでは知りませんが当時の日本では恐らく人気を得られないであろう左翼思想を体現したものですが、このレコードは何故か日本でもそこそこ人気があったような記憶があります。
 下の動画はオリジナルのエドウィン・スターの歌で、私は今日初めて聞きました。素晴らしい歌だと思います。

  

Relax

2012年09月23日

Relax : Frankie Goes To Hollywood




Mahaha-hiya *1
マハー、ハイヤー
Give it to me one time now
さあ、くれよ。一回でいいから
Yeah-hea, whoa-ho ho ho ho ho
ウェーヘー、ウォーホー
Well-ell No-ow!
そうだ、今だ!

※ Relax, don't do it
力を抜けよ、そうじゃない
When you want to go to it *2
強烈に決めたいんだったら
Relax, don't do it
楽にしろ、違うって
When you want to come
いきたいんだったら
Relax, don't do it
力を抜いて。そうじゃないって
When you want to sock it to it *3
思いっきりいきたい時は
Relax, don't do it when you want to come ※
力を抜け。がまんしろ、いきたいときは

※~※

But shoot it in the right direction
方向を間違えるなよ
Make making it your intention *4
狙いを定めて
Live those dreams
夢を現実にするんだったら
Scheme those schemes *5
ちゃんと計画しろ
Got to hit me
俺に当ててくれ
Hit me
撃ってくれ
Hit me with those laser beams
撃ってくれ、お前のレーザービームで
Laser beam
レーザービームで

Relax
力を抜けって
Don't do it
そうじゃない
Relax
楽にしろ
When you want to come
いきたくなったら

I'm Coming
俺はいきそうだ

※~※

The Scene of love
愛の場面
Or feel it
それを感じろ

Relax, don't do it
力を抜いて。そうじゃない
When you want to go to it
強烈に決めたいんだったら
Relax, don't do it
楽にして。違うって


Relax, don't do it (Higher, higher)
力を抜け、そう急くな(もっと、もっと)
When you want to sock it to it
思いっきりいきたい時は
Relax, don't do it
楽にしろ、そうじゃない

One time, one time, one time
一度だ、一度

Come!
いく


備考
  1. Mahaha : 邪悪な笑い(誰かを侮蔑したり馬鹿にしたりした時や邪悪な事をたくらんでいる時などの内心を示す表現)… urbandictionary.com より
    hiya : やあ、よお、おっす(ゲイが使う挨拶言葉)
  2. go to it : どんどんやる、勢いよく始める、がんばる
  3. sock it to : 思いっきりやっつける、強烈な衝撃を与える、活気づける
  4. intention : 意図、目的、腹づもり、意図している行為の方向や道筋
  5. scheme : [動詞・名詞] 陰謀を企てる、悪巧みをする、計画を立てる、構想を練る


 1984年のアルバム Welcome To The Pleasuredome より。
 こんなものを大真面目に訳している自分が途中で情けなくなりましたが、このグループでいちばんヒットした曲なので、半ば義務感から掲載することにしました。彼らの本国イギリスではビデオのみならず歌自体が放送禁止だったそうです。このような事にあまり詳しくないので訳文は不自然かもしれません。 


Two Tribes

2010年12月02日

Two Tribes : Frankie Goes To Hollywood




The air attack warning sounds like
空襲警報は
This is the sound
この音です

When you hear the air attack warning
警報が聞こえたら
You and your family must take cover *1
家族と共に防空壕へ避難しなさい

Let's go
さあ行こう

When two tribes go to war *2
二つの部族が戦争を始めれば
A point is all you can score *3
得られる得点は1点だけだ

Cowboy no. 1
ナンバーワンのカウボーイだ
A born-again poor man's son
貧乏人の息子が生まれ変わり
On the air america *4
エアアメリカに乗って
I modelled shirts by Van Heusen *5
ヴァン・ヒューゼンのシャツのモデルを務めた

You know
そうだ

When two tribes go to war
二つの部族が戦争をする時
A point is all you can score
得られる得点は1点だけだ

Working for the black gas *6
石油のために働いている

Switch off your shield
シールドを切れ
Switch off and feel
切って感じろ
I'm working on loving *7
私は愛し続ける
Giving you back the good times
お前を良かった時代に戻してやる
Ship it out, out
船を出せ
I'm working for the black gas
石油のために働いている

Tell the world that you're winning *8
勝利を世界に宣言しろ
Love and life, love and life
愛と命、愛と命

Listen to the voice saying follow me
聞け。我に従う声を

When two tribes go to war
二つの部族が戦争を始める時
A point is all you can score
得られる得点は1点だけだ

We got two tribes
私たちは二つの部族を手に入れた
We got the bomb
私たちは爆弾を手に入れた
Sock it to me biscuits now *9
誰でもかかってこい

Are we living in a land where sex and horror are the new gods?
私たちが生きる世界はセックスと恐怖が新しい神なのか?

When two tribes go to war
二つの部族が戦争を始める時
A point is all you can score
得られる得点は1点だけだ


備考
  1. take cover : 地形を利用して身を隠す、避難する
  2. tribe : 種族、部族
  3. score a point : 1点を得る、成功する   
  4. Air America : ベトナム戦争の時代に米CIAが諜報活動のために運営していた航空会社
    "Love is on the air" : 俳優ロナルド・レーガンの初主演映画の題名
  5. Phillips-Van Heusen : レーガンが広告に出演していた服飾メーカー
  6. black gas : 映画 "Mad Max 2:The Road Warrior"(1981年)の冒頭のナレーションで、石油・ガソリンの意味でこの言葉が使われている。核戦争後の荒廃した世界で石油を求めて暴走族たちが争うこの映画はこの歌のモチーフの一つとなっている。
  7. work on : 働き続ける、取り組む、~に効く、作用する、人の感情などを動かす・興奮させる
  8. tell the world : 公言する、断言する
  9. sock : 打つ、殴る、衝撃を与える
    sock it to : 思いっきりやっつける、強烈な衝撃(印象)を与える、活気づける、陽気にする
    Sock it to me. : 陽気にやろうぜ、やれるもんならやってみろ、それ言ってよ(教えてよ
    ※テレビのお笑い番組から出た1960年代後半~70年代の流行語。ニクソン大統領も使ったと言う。
    Sock-it-to-me cake : 1970年代に流行ったシナモン風味のケーキ。
    ※なぜここに「ビスケット」があるのか不明。


 1984年のアルバム Welcome To The Pleasuredome より。
 1970年代後半から80年代前半という時代は、ベトナム戦争の敗戦によりアメリカの威信は地に落ち、79年のソ連のアフガン侵攻により微かに残っていた共産主義への幻想も完全に瓦解した頃です。それでも両大国は核兵器開発競争を止めず、核の均衡によって世界の平和が保たれているという冷戦の幻想が人々を惑わしていました。「核戦争後の世界」というモチーフは映画や漫画などでも頻りに採り上げられていたような記憶があります。
 米大統領レーガンとソビエト書記長チェルネンコが無様な闘いをさらすいささか悪趣味なこのビデオを初めて見た時はかなり衝撃を受けました。「得点は1点だけ」とは核ミサイルのボタン一つで世界は崩壊するという意味なのだろうと思います。



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