Pray : The Flobots

2017年09月17日




[Jonny 5:]
Any dream can become a nightmare,
どんな夢だって悪夢になる可能性がある
if we never wake from it
もし永遠に目覚めなければ
Any person can seem like a devil
どんな人だって悪魔になる可能性がある
when their story and history are lost to lies
その人たちの物語と歴史が "偽り" に迷い込んでいる時には
We are blinded by falsehoods and weak mythology
俺たちは虚言と薄っぺらい "神話" に目を眩まされている
We are called to wake
今、俺たちは呼ばれている。目覚めよと
We are called to rise
呼ばれている。立ち上がれと
The opposite of oppression is liberation *1
"抑圧" の反対は "自由" ではない。"解放運動" だ
Together we can confront the bloodstained chapters of our stories
一緒なら俺たちは立ち向かえる。血の染み付いた物語の各章に対し
And write with new ink
そして、新たなインクで書くことができる
Pages of reconciliation and forgiveness
"和解と許し" のページを
It is time for an exorcism
"悪魔祓い" の時がきた
To expel the demons which have separated us
ずっと俺たちを分断してきた悪魔たちを追い払おう
To purge our souls from the toxic claims of whiteness
俺たちの魂を "白さ" に毒された主張から追放しよう
To walk gloriously into that great truth we have always known
華々しく栄誉ある道を歩こう。皆知っている "重大な事実" へ向かって
We are family
そう。俺たちは家族なのだ

[Denver Glenarm Singers]
When my father handed me the lash, taught me false tradition
父は私に鞭を手渡し、間違った伝統を教えた
Separate my family white from black, consecrate division *2
私たち白人の家族を黒人から隔離した。神に捧げる聖なる区別だと
I was young and ignorant of grace, lived as they had taught me
幼く主の恩寵にも無知だった私は、教えられた通りに生きた
Down in the river, I claim my sins, cast the devil off me *3
この川の辺で幾度も罪な行いを押し通した。私の中の悪魔を解き放った

[Chorus]
Pray the pale white devil back to hell *4
祈れ。青白い悪魔が地獄へ戻るように
Blessed be my witness *5
神に祝福があるように
Pray the pale white devil back to hell
祈れ。青白い悪魔が地獄へ戻るように
Cry for my forgiveness
我が許しを求めて泣くように
When the demons beckoned me to come
悪魔たちが「おいで」と手招きした時
Why did I believe them
なぜ奴らを信じたのだろう?
Named my brother as three fifths a man *6
自分の兄弟を "3/5の人間" と名付けた
Left his body bleeding
彼の体から血が流れるのを放置した
Claimed my sister as their property
自分の姉妹を奴らの所有物だと主張した
Used her for their pleasure
奴らの享楽のために彼女を使った
Pray the pale white devil back to hell
祈れ。青白い悪魔が地獄へ戻るように
Cleanse my sins forever
我が罪を永遠に浄化するために

[Jonny 5:]
Look at me and what do you see?
俺を見てくれ。何が見える?
See somebody up in a tree? *7
木に吊るされた誰かが見えるか?
Saying don't lie to us
昔からの言い習わしは嘘をつかない
At the worst of times
悪い時代のことを教えてくれる
I see nursery rhymes too anonymous to believe *8
童謡など作者不詳で信用できないということは分かってる
I'd rewrite them posthumously
俺はそれを書き直したい。作った奴らはとっくに死んではいるが
But we can't wipe the blood from these leaves *9
だが、俺たちは葉っぱについた血を拭い去ることはできない
It's inside of us
それは俺たちの心の中にあるからだ
Like a demon spawn
まるで悪魔の卵のように
Conceived deep beyond
奥深く身ごもられている
Pray to God for us to be free
俺たちが自由になるために、主に祈ろう
I first caught him in the valley where the water was tainted *10
かつて、水の穢れた谷で、俺は初めて奴を捕まえた
Followed on the map and saw the spot where it was painted *11
地図を追った。色の塗られた場所を見た
The bottle was ancient *12
その壜は古かった
Fiddle with the folds of a riddle made sacred
謎の谷をもて遊び、聖なる
7 million dollars out of only one sl----p
7億ドルをたった一晩で作り出した
From the mystery run
奇跡の起こりから
Screaming "Oh my God, it's begun"
叫び続けた。「主よ。始まりの時です」
Now we read prophecies of our progeny
今俺たちは子孫の未来を告げる預言書を読んでいる
And the monsters they have become
彼らは怪物となってしまった
What the hell have we done?
俺たちはいったい何をしてしまったんだろう?

[Chorus]
Pray the pale white devil back to hell
祈れ。青白い悪魔が地獄へ戻るようにと
Make my soul unbroken
我が魂が不屈のものになるようにと
Pray the pale white devil back to hell
祈れ。青白い悪魔が地獄へ戻るようにと
Let my eyes be opened
我が目が開かれるようにと

[Brer Rabbit:]
Hip hop is transphobic *13
「ヒップホップは女みたいな男や男みたいな女を嫌う」
I speak the statement seeking its irrelevance
俺は言明する。それは、的外れな考えであるはずだと
When it's said the further from hell it gets
そんな物言いは、ヒップホップを最低最悪なものにしてしまう
So why call BLM some terrorists *14
そして、なぜ BLM をテロリストと呼ぶ?
We did the same with Martin *15
俺たちがした事はキング牧師と同じじゃないか
And worse with the suffragettes *16
サフラジェットの方がよほど極悪だった
First resistance
初めは "抵抗運動"
Forgiveness is coming next
そして、次に来るのが "許しと寛容" だ
Before the wing is the cell of the chrysalis
羽化する前の蛹の小部屋
The catalyst to something else
別の何かになるための触媒
They'd pay attention, if I eliminated a Mona Lisa
もし俺が『モナリザ』を消し去ったとしても誰も気にも止めないだろう
When God's masterpieces are killed with increasing frequency *17
今の時代、神の最高の作品たちが、一方では、ますます頻繁に殺され
Imitate immortals just to get someone to listen
一方では、ただ誰かに聞いてもらうために不死のまねごとをしているのだから
We are building up a world that changes shame into contrition
俺たちは、恥辱を悔悟へと変える世界を作ろうとしている
We have named our mission praying, not condemning
そして、その使命を "非難" ではなく "祈り" と規定した
Blood relations are craving witness *18
"血の結びつき" は "証人・証拠" が必要とされる
Liberation from this nation's sickness
この国の病からの解放運動において
We will win with no malice and no militias *19
俺たちは勝利するだろう。悪意・敵意・恨みを持たず、武器も持たずに

Speak truth to your neighbors, for we are all members of one body *20
"隣人" に真実を話せ。俺たちは皆それぞれが、一つの体の一部なのだから
Be angry and sin not
怒れ。ただし、罪を犯すな
Do not let the sun go down on your wrath *21
"憤怒の罪" で日の光を沈ませるな
Nor give place to the devil
悪魔にこの場所を明け渡すな
Our weapon will not be righteousness *22
俺たちの武器は "神の正義" ではなくなるだろう
Our tool will be humanity
俺たちの道具は "人として生きる道" となるだろう

[Chorus]
Pray the pale white devil back to hell
祈れ。青白い悪魔が地獄へ戻るようにと
Shout him from the heavens
天国から大声で奴に呼びかけろ
Usher in the souls long cast aside
長く見捨てられていた魂たちの到来を告げろ
Beg for resurrection
"復活" を請え
Turn and face your savior eye to eye
救世主に向き合い目を合わせろ
Stand for your conviction
信念に基づいて立て
Pray the pale white devil back to hell
祈れ。青白い悪魔が地獄へ戻るようにと
'Til the Lord is risen
創造主が復活するその日まで


備考
  1. liberation : (女性・黒人・同性愛者等の)解放運動。リブ。仏語ではリベラシオン。
    ※ "oppression 抑圧・圧迫・圧制" の対義語は通常 "liberty 自由・解放" だろうと考え、若干補足して意訳した。
  2. ※キリスト教における "consecrate 聖別" は人や物を神に奉献して日常的な使用から区別することを言い、人種差別的な意味合いは本来ない。そのため、この白人の父親の言動は宗教的な教義から発生したものではなく別の動機があるものだと想像できる。
  3. claim : 要求する、請求する、主張する
    sell down the river : 見捨てる、裏切る、騙す、見殺しにする。嘘をついてひどい困難な状況に陥れる
    ※上の慣用句はミシシッピ川上流域の農場主が不要な奴隷を売り飛ばし、川を下った先のニューオリンズの奴隷市場へ送ったことから生まれた。
    ※ヨルダン川で洗礼者ヨハネがイエスに洗礼を授けたという聖書の記述のためか、黒人霊歌には川を祈りの場所としその向こうには天国があると歌うものがしばしばある。
  4. ※この12行のコーラス部は、歴史を反省する白人の視点から歌われているように見える。
  5. ※おそらく「"my witness" に祝福があるように」という意味だろうと思うが、"my witness" が何を指すのかが分からない。"As God is my witness. 神に誓って" という慣用句から "my witness = God" と判断したが、間違っているかもしれない。
  6. Three-Fifths Compromise : 独立後1787年に開かれた憲法制定会議において、各州を代表する議員の数を各州の人口とどのような割合にするかが議論され、様々な妥協(compromise)案が作られた。その中で、奴隷の扱いも議論された。奴隷を多く抱える南部諸州は、議員数の決定と連邦政府からの補助金の認定には奴隷を人間と扱うべきだが、連邦政府が各州に課税する際に人口を基準にするのならば奴隷を資産と扱うべきだと主張した。対する北部諸州は、奴隷の数を課税の基準に含むべきだが、代議員の数及び補助金の基準には含むべきではないと主張した。これも最終的には妥協案が示され、白人5人と黒人3人を同等とするという案、すなわち黒人1人は白人の3/5人に当たるという案が採用された。
    ※この "brother" と二つ下の行の "sister" は、この歌全体が人種の違いを問わず人間は一つの家族であるという思想の元に書かれていることを示しており、歴史を反省する白人の視点で見た黒人を指している。
  7. ※この一節は、リンチされ吊るされ焼き殺された黒人の死体を描いた歌 "Strange Fruit 奇妙な果実" を示唆している。
  8. ※古くから伝わる童謡には黒人をあからさまに差別する歌詞がしばしば見られるらしい。
  9. ※下は *7 の "Strange Fruit" の歌詞の冒頭の一節。
     南部の木は奇妙な実をつける 血のついた葉と血のついた根
     黒い死体が南風に揺れる   奇妙な果実がポプラの木にぶら下がっている
  10. ※この "him" が誰を指すのか分からない。次行との関係からするとインディアン(北米先住民)を指すのだろうか? それとも、アフリカで奴隷として捕まえられた黒人を指すのだろうか?
  11. ※西部開拓時代に白人がインディアンを追放しその土地を略奪していく様子を描いているのだろうと思うが、違うかもしれない。
  12. ※ここからの8行は意味が分からない。直訳はしているがそれもおそらく間違っている。
  13. transphobia : 性同一性障害やトランスジェンダーに対する様々な嫌悪を表す言葉。多くは女装や男装への嫌悪で、これは一般人からの嫌悪もあるが、男性らしさを持つゲイや女性らしさを持つレズビアンが性同一障害に対して抱く嫌悪もある。「トランスジェンダーや性同一障害」と「同性愛」は全く別の概念である。
  14. BLM = Black Lives Matter : 「黒人の命は大切である」。黒人が容易く殺されるアメリカの社会情勢に反発して生まれた抗議活動で使われるスローガン、及び活動集団自体の呼び名。本来「白人の命だけでなく黒人の命も同様に大切である」という意味だが、一部の白人から「黒人の命こそが大切である」と誤解され反感を持たれてもいる。
  15. Martin : おそらく Martin Luther King, Jr.(1929-68) のこと。黒人公民権運動の指導者で、黒人の地位向上を図る活動において「非暴力主義」を唱えた。
  16. suffrage : 選挙権、参政権
    suffragist : 女性参政権運動の活動家
    suffragette : 女性参政権運動の中でも、暴力や破壊活動、ハンガーストライキ、自殺等を行なう過激・戦闘的な活動家のこと。とくに19世紀末から20世紀初頭のイギリスの Women's Social and Political Union の活動家を指す。
  17. ※ "God's masterpieces" はおそらく "人間、人類" を指している。
    with increasing frequency : ますます頻繁に
  18. ※おそらく「血縁関係にはそれを証明する何かが必要→心情の問題ではない」という意味なのだろう。
  19. militia : 民兵、市民軍。アメリカでは憲法により militia が武器を保持する権利が認められてきた歴史がある。
  20. 『詩篇』12:2-3「人は皆隣人に偽りを語り、へつらいの唇と二心をもって語る。どうか、主がへつらいの唇と大きな事を語る舌とをことごとく断たれますように」
    『コリント人への第一の手紙』12:27「あなたがたはキリストの体であり、一人一人はその肢体である」
  21. wrath : 憤怒、激怒、怒り。人を堕落させるキリスト教の七つの大罪(Seven deadly sins)の一つ。七つのそれぞれが悪魔と関連付けられることが多く、"wrath" は "Satan 堕天使サタン" の象徴とされている。
    ※ "sun go down on your wrath" の "on" は「根拠・理由・条件等」を表し、「怒りに駆られて希望の光を消すようなことをするな」と言っているのだろうと思う。
  22. ※ "righteousness" は辞書には単に「公正・正義・廉直・高潔」とあるが、多分にキリスト教的な「神の義、神による公正、この宇宙の唯一絶対の神にとっての正しさ」であり、 "justice 法や道徳による正義" とは違う概念である。


 2017年のアルバム "NOENEMIES" より。歌詞の細部は分からない所が多々あるので、和訳は間違いだらけだろうと思います。参考程度にお読み下さい。主旨は人種差別への反対なのでしょう。どこかのインタビューに、この歌はトランプ政権への反対表明であるとのフロボッツ自身の言葉がありました。

Run (Run Run Run) : Flobots

2017年06月07日




Run, run, run, run, the revolution has begun
走れ。革命は始まった
Run, run, run, run, the revolution has begun
進め。革命は始まった
Run, run, run, run, the revolution has begun
止まるな。革命は始まった
Run, run, run, run, run into the rising sun
走れ。走れ。昇る太陽に向かって

It used to be stupid to say 'revolution'
かつて "革命" を口にするのは愚かなことだった
We way over used it, daze and confusion *1
私たちはこの言葉を使い過ぎ、思考が停止し混乱した
Looped it at rallies and felt a deep therapy *2
集会でこの言葉を繰り返し、深い癒しを感じた
Put it on TV to sell a Jeep Cherokee
ジープ・チェロキーを売るためにCMでも使われた
But invariably, seekers seek clarity *3
しかし、いつであっても常に探求者は存在し明晰さを求める
Secrets leak, people retweet like a parakeet
秘密はリークし、人々はオウムのようにリツィートする
Used to be no sign of hope, now it's show time
かつては希望の兆しもなかったが、今こそ舞台の幕開けだ
Compassion as fast as you can. Go time *4
深い共感を。全速力で。さあ、行こう

What are we running from? What are we running for?
私たちは何から逃げている? 何を求めて走っている?
Hungry gun punishments Or better metaphors
飢えか、銃か、罰か。あるいは、もっといい喩えは…
Burma to Tucson The movement is medicine *5
ビルマの原石はツーソンに来て宝石となる。"動き" は "薬剤" なんだ
Turn our potential into kinetic force *6
それは私たちの潜在力を "動的な力" に変える

With courage we set a course *7
勇気を持って私たちは針路をとる
Where freedom doesn't ring it roars
"自由" が高らかに鳴らない地へ向けて
Follow the drinking gourds guided by an inner north *8
北の精神に導かれる北斗七星を追う
We are not running to and from
私たちは何かに向かって逃げているのではない。何かから逃げているのではない
We know what we are running for
求めるものが分かっているから走っているんだ

Run, run, run, run, the revolution has begun
走れ。革命は始まった
Run, run, run, run, the revolution has begun
進め。革命は始まった
Run, run, run, run, the revolution has begun
止まるな。革命は始まった
Run, run, run, run, run into the rising sun
走れ。走れ。昇る太陽に向かって

If the sun will rise even one more time, so will I. So will I
太陽は繰り返し昇るのだから、私たちだって、私たちだって…

We run to the horizon line Not confusing finish lines
私たちは地平線に向かって走るが、間違ってはいけない。それは終わりの線ではない
Call your witless ministers, it's "can I get a witness" time *9
愚かな牧師を呼べ。「そうでしょう、皆さん?」の時間だ
spit these rhymes for picket signs *10
デモ隊のプラカードのためにこの言葉を歌う
Philistines in skittish minds *11
無教養な俗物たちに向けて
For confined refugees slaving in pantomime in packing plants *12
そして、食品工場で黙々と奴隷のようにこき使われる難民たちのために
out of sight and out of mind it's business time *13
見えないものからは心も離れてしまう。さあ、仕事の時間だ
If we don't dig it, let's undermine it *14
気に入らないのなら、土台を掘り崩そう
we run from the dark and unbearable lightness into defiance *15
暗闇も耐え難い光もものともせずに走ろう
where our sun shines brightest
私たちの太陽が光り輝く地へと

The revolution has begun
革命は始まっている
The clever youth they had to run
かつて賢明な若者は走らねばならなかった
Cuz they were shooting at em guns
銃で狙われていたからだ
from every roof the flags were hung
すべての屋根から旗が掲げられていた
and shards of glass were flung *16
ガラスの破片が投げつけられたが
but women came and added on
女たちも集い、参加した
Til what they said no one could ever ever do it
こんな事をやった者はかつて誰もいないと言われるまで
Had been done
こんな事は初めてだと言われるまで
And they inspired us from Babylon to Avalon *17
あの彼らが私たちを刺激して導く。退廃の都市バビロンから楽園の島アヴァロンへと
We saw that they were headed somewhere fast
私たちは見た。彼らの目はしっかりと "どこか" に向けられていた
and tried to tag along like a vagabond *18
そしてその "どこか" に付き従おうとしていた。まるで漂泊者のように
So we battle on all over the map *19
そうだ。私たちの戦いは至る所にある
It's not a sprint, it's a decathlon, everybody *20
それは短距離走ではない。十種競技だ

Run, run, run, run, the revolution has begun
走れ。革命は始まった
Run, run, run, run, the revolution has begun
進め。革命は始まった
Run, run, run, run, the revolution has begun
止まるな。革命は始まった
Run, run, run, run, run into the rising sun
走れ。走れ。昇る太陽に向かって

If the sun will rise even one more time, so will I. So will I
太陽は繰り返し昇るのだから、私たちだって、私たちだって…


備考
  1. way : [副] とても、はるかに、ずっと、かなり
    daze : (何かが原因で)ぼうっとした状態、当惑すること、うろたえること、放心状態
  2. loop : 輪をつける、輪で囲む、輪にして巻く。輪にして締める、輪で結ぶ。輪状にする。弧を描いて飛ばす、飛行機を宙返りさせる。導体をつないで閉回路にする
    rally : 再集合、再結集、盛り返し、立て直し。(病気等の)回復、持ち直し。(政治・宗教等の)大会・集会
    therapy : 治療、療法。心理療法。治療効果、癒しの力。
  3. invariably : いつも、きまって、例外なく、相も変わらず。変わることなく、一定不変に
    clarity : 透明、清澄。明瞭、明晰、明快、平明
  4. Compassion : 救いたいと願う思いやり、深い同情、慈悲心
  5. Burma : バーマ。ビルマ。ミャンマーの旧国名。宝石の産出量が多く、特にルビーは世界の産出量の9割を占める。他に、サファイア、翡翠なども有名。
    Tucson : ツーソン。米アリゾナ州南部の都市。毎年世界最大の宝石・鉱物見本市が開かれる。
    ※ "Burma to Tucson" は「ビルマからツーソンへ」「ツーソンへ向かうビルマ」等の意味になるのだろうが、訳文は上記の内容を元に意訳しているため間違っているかもしれない。
  6. kinetic : 運動の、運動によって生じる、動的な
  7. set a course for ~ : ~に針路をとる
  8. gourd : ひょうたん
    drinking gourd : ひょうたんの実で作った柄杓(ひしゃく)。北斗七星。※ "斗" は柄杓を意味する。
    Follow the Drinking Gourd : アメリカで広く知られているフォークソング。逃亡奴隷が "北=自由" を目指すという内容で、逃亡奴隷を手助けした地下組織 "The Underground Railroad" で歌われたという伝説もあるがその真偽は不明。
    ※ "an inner north" はおそらく「北部の中心地」「北部の真ん中」などの意味だろうが、文脈がつかめなかったので "inner" を「精神性」の比喩ととらえ想像で意訳しているので間違っている可能性が高い。
     
  9. witless : 愚かな、無分別な、知恵のない、思慮のない、気が狂った
    minister : アメリカでは「神の僕、聖職者、プロテスタントの牧師、カトリックの司祭」等をイメージする言葉らしい。
    Can I get a witness? : 黒人のキリスト教会で説教師が使う決まり文句。witness は「目撃者、証人」なので直訳だと「証人になってくれるか?」という意味だが、ニュアンスとしては聴衆に向かって「同意や確認、肯定」を求める感じで、これに対し聴衆は "Amen!" と応えるのが習慣となっているらしい。
  10. picket : 見張り兵、前哨隊、監視員、見張り番。労働争議でのピケ(隊員)
    picket sign : プラカード。広い用途があるが、デモ行進等で主張を書いて頭上に掲げ公に伝えるものとしても使われる。
  11. Philistine : ペリシテ人。古代パレスチナでユダヤ人に敵対した民族。無教養な俗物、実利主義者
    skittish : (馬が)驚きやすい、物怖じする。元気のよい、活発で気ぜわしい、お転婆な。移り気の、はにかみ屋の、内気な
  12. confine : 範囲を限る、制限する。閉じ込める、監禁する、引きこもらせる
    slave : 奴隷のようにあくせく働く
    packing plant : 精肉・果物・野菜の食品包装工場、缶詰工場
  13. Out of sight, out of mind : 去る者は日々に疎し。目にしないものは、心からも離れてしまう
  14. dig it : 理解する、共感する、気に入る、好きだ
    undermine : ~の下に穴を掘る、~の土台を崩す。~を徐々に衰えさせる、知らぬ間に弱らせる。~を間接的(卑劣)な手段で攻撃する、密かに傷つける
  15. defiance : (権威・敵対者等に対する)果敢な抵抗、大胆な反抗・挑戦・反逆。公然の無視、軽蔑
    in defiance of : ~を無視して、~をものともせずに、~にもかかわらず
  16. fling-flung-flung : 荒々しく投げる、放り出す。投げつける、浴びせる
  17. inspire : 奮い立たせる、刺激して~する気にさせる、促がして~する気にさせる。(感情・考え等を)生じさせる、呼び起こさせる、抱かせる。活気を与える、活発にさせる。霊感によって伝える、霊感によって導く
    Babylon : ユダヤ・キリスト教におけるバビロン=バベルは退廃した都市、虚栄や悪徳の象徴であり、神に敵対するものとして扱われる。
    Avalon : ブリテンにあるとされる伝説の島。傷ついたアーサー王が癒しを求めて訪れ最期を迎えた地で、またイエス・キリストがブリテン島に始めて上陸した地だという伝説もある。
  18. tag along : ~の後ろにぴったりついて行く、すぐ後を追う、付いて回る、付きまとう、付き従う、付き添う
    vagabond : 放浪者、漂泊者、浮浪者、無宿人、さすらい人、宿無し。ならず者、やくざ、無頼漢。ルンペン、乞食
  19. all over the map : 至る所に散らばっている、そこらじゅうにある
  20. decathlon : 十種競技。100m、走幅跳、砲丸投、走高跳、400m、110mハードル、円盤投、棒高跳、やり投、1500mを二日間にわたって競う。その勝者はキング・オブ・アスリートと称えられる。


 2012年のアルバム "The Circle in the Square" より。
 前にも書いたことがありますが、政治体制の根本的な転覆という意味での革命は現代のアメリカや日本では起こり得ないだろうと思います。民主主義や資本主義などを覆せるほどの力を持った思想がないからです。そのため、この歌で歌われている "revolution" は国家体制の転覆などの革命ではなく、個々の政治・社会問題に関わる活動を指しているのだろうと思います。国家全体から見れば些細な問題かもしれないが、戦うべき場は至る所にあると言っているのではないでしょうか。


 <関連記事>
  ☆ Talkin' Bout A Revolution : Tracy Chapman

Superhero : Flobots

2016年11月19日




We believed in love when love wasn't an option *1
私たちは "愛" を信じていた。それは "選ぶ" ものではなかった
She wanted to give birth, I wanted adoption *2
彼女は産むことを望んだ。私は養子を望んだ
After days and days of conversation,
何日も何日も話し合った末に
we decided to go with fertilization *3
私たちは人工授精をすることに決めた
Then came baby showers and Lamaze classes, *4
出産前のパーティー。自然分娩教室
2am phone calls, one minute contractions *5
午前二時の電話。一分間隔の陣痛
But then they whisked me away like Brigadoon, *6
でも、私はまるで存在しないものであるかのように追い払われた
no domestic partners in the delivery room *7
法的な配偶者でなければ分娩室には入れない

But if I was a superhero I would break free *8
もし私がスーパーヒーローだったら何でも突破できるのに
Wouldn't need anyone to come and save me
助けに来てくれる人など必要ないのに
And you couldn't make me, feel like I'm crazy
そして、あなたのせいでこんなに気が狂うような思いをしないのに
I would see my baby, I would see my baby
私の赤ちゃんに会いたい。私の赤ちゃんを見たい
And if I was a superhero I would break free
スーパーヒーローだったら何だってできるのに
And I wouldn't be imprisoned wherever you take me *9
どこに連れて行かれても囚われることなどないのに
I would change everyone that's trying to change me
私を変えようとしたがる人たちを、逆に、変えてやるのに
I would see my baby, I would see my baby
私の赤ちゃんに会えるのに

Life in an occupied land is hard, we pushed harder *10
厳しい占領地での生活。私たちは一生懸命頑張った
Soon to be a mom, him to be a father
もうすぐ私は母になる。もうすぐ彼は父になる
Boys with guns at the checkpoint in Rafah *11
ラファフの検問所で銃を構える少年たち
Wouldn't let me pass when I said I need a doctor
医者が必要だと言っても通してくれない
I don't know the source of the passport errors
通行証の間違いの原因は分からない
Or how four hours produced a miscarriage *12
四時間の我慢が流産を引き起こしたのかどうかも
But when it comes to populations to disparaged *13
でもパレスチナ人の人口増がそれほど非難されるのならば
Gaza's on the list, right below gay marriage *14
ガザはゲイの結婚の場にふさわしいリストに載るだろう

But if I was a superhero I would break free
もし私がスーパーヒーローだったら何でも突破できるのに
Wouldn't need anyone to come and save me
助けに来てくれる人など必要ないのに
And you couldn't make me, feel like I'm crazy
そして、あなたのせいでこんなに気が狂うような思いをしないのに
I would see my baby, I would see my baby
私の赤ちゃんに会いたい。私の赤ちゃんを見たい
And if I was a superhero I would break free
スーパーヒーローだったら何だってできるのに
And I wouldn't be imprisoned wherever you take me
どこに連れて行かれても囚われることなどないのに
I would change everyone that's trying to change me
私を変えようとしたがる人たちを、逆に、変えてやるのに
I would see my baby, I would see my baby
私の赤ちゃんに会えるのに

There's something on my heart,
この心にある "何か"
there's someone on my mind
この頭にある "何か"
I never would have thought that I could be so angry,
それほどひどい "怒り" を抱いてるわけじゃない
but please give me the patience, *15
でも、"我慢する力" を与えて欲しい
please give me the patience
"自制心と耐える力" を与えて下さい
There's something on my heart,
この心にある "何か"
there's someone on my mind
この頭にある "何か"
I never would have thought that I could be so angry,
それほどひどい "怒り" を抱いてるわけじゃない
but please give me the patience,
でも、"我慢する力" を与えて欲しい
please give me the patience
"自制心と耐える力" を与えて下さい

But if I was a superhero I would break free
もし私がスーパーヒーローだったら何でも突破できるのに
Wouldn't need anyone to come and save me
助けに来てくれる人など必要ないのに
And you couldn't make me, feel like I'm crazy
そして、あなたのせいでこんなに気が狂うような思いをしないのに
I would see my baby, I would see my baby
私の赤ちゃんに会いたい。私の赤ちゃんを見たい
And if I was a superhero I would break free
スーパーヒーローだったら何だってできるのに
And I wouldn't be imprisoned wherever you take me
どこに連れて行かれても囚われることなどないのに
I would change everyone that's trying to change me
私を変えようとしたがる人たちを、逆に、変えてやるのに
I would see my baby, I would see my baby
私の赤ちゃんに会えるのに

Yeah if I was a superhero I would break free
もし私がスーパーヒーローだったら何でも突破できるのに
And I wouldn't be imprisoned wherever you take me
どこに連れて行かれても囚われることなどないのに
I would change everyone who's trying to change me
私を変えようとしたがる人たちを、逆に、変えてやるのに
I would see my baby, I would see my baby
私の赤ちゃんに会えるのに


備考
  1. option : 選択の自由、随意。選択、選択権。選択できるもの、選択肢。ある商品を一定期間に予め定められた価格で売買できる権利。
    ※ "is not an option" は文脈により意味が変わるように思える。アポロ13号計画で有名らしい "Failure is not an option" は「失敗という選択肢はない→失敗は許されない」という意味だが、この歌詞の場合は、愛は選んだり選ばなかったりするものではなく自分たちにとっては必然や当為だったというような意味ではないかと感じられる。
  2. give birth : 出産する
    adoption : 採用、選択、採択。養子縁組。新語としての外国語の借用
    ※欧米では LGBT が子供を持つことに関する議論が一般に普及しているらしい。下のサイトではイギリスの実情が分かりやすく書かれている。
    http://futaripapa.com/2015/11/06/ch1-3/
  3. fertilization : 豊かにすること、多産化、土地の肥沃化。多産、豊富。受精
    IVF (in vitro fertilization) : 体外受精
    fertility treatmet, fertilization treatment, sterility treatment : 不妊治療、妊娠させるための処方
    ※人工授精(artificial insemination)は精子を子宮内に注入する方法、体外授精(in vitro fertilization 試験管内受精)は卵子を体外で精子と接触させる方法で、体外受精は健康上の理由等で母体での受精が難しい場合に行なわれる。レズビアンの妊娠には通常人工授精が行なわれる。この歌詞の fertilization は恐らく「不妊治療=妊娠処方」という意味で直接には人工授精を指しているのだろうと思う。
  4. baby shower : 出産前に妊婦を祝うパーティー
  5. contraction : 収縮、攣縮、陣痛。短縮、縮小
  6. whisk : 軽くさっと払う、はたく。さっと運ぶ、かっさらう、連れ出す
    Brigadoon : 1947年のブロードウェイミュージカルの題名。Brigadoon はスコットランド高地に百年に一度現れる幻の村という設定。そこから転じて、牧歌的・神話的な理想郷、現実離れしたもの、はかないもの、極めて稀にしか存在しないもの等のイメージを持った場所や人、現象などを指して使われる言葉らしい。
  7. domestic : 家庭の、所帯の、家事の、家族の。人に馴れた、飼い馴らされた。自国の、国内の、国産の
    domestic partner : 家庭をつくる相手。法的な婚姻関係にない内縁関係や男女の性的役割を限定しない結びつきを指し、とくに同性愛者のカップルでの相手として使われることもある。
    delivery : 配達、送付、出前。分娩、出産。演説、講演、表明、発表、答申。解放、釈放、救出。引渡し、受け渡し、交付。
  8. break free from ~ : ~から逃げ出す、自由になる、ふりほどく、抜け出る、打破する、切り抜ける
  9. imprison : 刑務所に入れる、投獄・拘留・監禁する、閉じ込める、拘束する
  10. push : 押す、突く、押し動かす。猛進する、押し進む、非常な勢いで進む・伸びる、精力的に(根気強く)努力する・頑張る
  11. Rafah : ラファフ、ラファ。パレスチナ自治区(パレスチナ国)ガザ地区にある都市。ヨルダン川西岸とこのガザから成る「パレスチ自治区」は現在でもイスラエル入植者が多く居住しイスラエル政府による政治的支配、軍事衝突が継続しており、地区からの人の出入りは厳重に管理されている。この歌が作られた頃(2009年頃)はガザをハマス、ヨルダン川西岸をファタハが支配し自治政府は分裂・抗争していたが、2014年に分裂が解消、現在は暫定統一政府が存在している。また、2012年の国連総会の議決によりパレスチナ自治区は「国連オブザーバー国家」として承認され国連では「国家」の扱いを受けるようになったが、日本はそれを承認していないため「パレスチナ自治区、自治政府」という用語が一般的である。
    ※歌詞の "checkpoint 検問所" は、出産のためしっかりした医療機関のあるイスラエル国内に移動しようとしている様子を表しているのだろう。

    palestine

  12. miscarriage : 流産。(郵便物・荷物の)誤配、不着。失敗、失策、誤り
  13. disparage : ~に非難を招く、~の評判・信用を落とす。~をけなす、軽んじる、馬鹿にする
  14. ※この一行と前行は意味がよく分からないので想像で訳している。間違っているかもしれない。
  15. patience : 辛抱、我慢、忍耐。辛抱強さ、忍耐力、根気、頑張り、勤勉


 2010年のアルバム "Survival Story" より。
 1,2連はアメリカにおける同性愛者のカップルの置かれた苦境、3,4連はガザ地区におけるパレスチナ人夫婦の置かれた苦境を表し、5,6,7連は両者の思いに共通するものがあることを表すという構成なのだろうと思います。宗教や思想の違い、文化や価値観の違い。それらが敵対心を持つ時に生じる不幸や悲しみは、その "違い" を認め合い許しあうことで癒し去ることができると遠回しに言っているように感じました。



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