Will You Dance?

2008年12月28日

Will You Dance? : Janis Ian




Someone is waiting over by the window
窓際に身を乗り出し、待っている人
Just beyond the stairwell someone's crying *1
階段の踊り場で泣いている人
Drowning in the words of the Prophets that are written for the dead and the dying *2
死者と瀕死者のために書かれた預言書の言葉に溺れて、
Someone's lying *3
嘘をつこうとしている人
No one's buying *4
誰も信じはしない

Someone is dying
死にかけている人
Panic in the streets can't get no release someone escaping *5
街に満ちた恐怖から逃げられない人
Waiting on a line for the holy revolution parading illusion *6
聖なる革命が幻想をふりまくのを待ちながら、
Someone's using most amusing *7
享楽にのめり込む人

Will you dance?
踊りましょう
Will you dance?
踊りましょうよ
Smell of caviar and roses
キャビアと薔薇の香りがするでしょ
Teach your children all the poses *8
あなたの子どもたちに教えてあげて。見かけだけでも
how familiar are we all... *9
私たちがどんなに仲良くしてるかを

Will you dance?
踊りましょう
Will you dance?
踊りましょうよ
Light fantastic in the morning
朝の光は幻のようにきれいよ
How romantic to be whoring *10
みだらになるのも素敵なことよ
Boring though it may be
退屈するかもしれないけれど
Who'll survive if you and I should fall? *11
あなたと私が死んだら、誰が生き延びるというの?

Someone is bleeding crimson in the night *12
暗闇の中、深紅の血を流す人が、
Strangers, in the light a sudden meeting
光が当たり、通りすがりの人と突然出会うことだってある
Greeting one by one
一人一人と挨拶を交わしながら
every life runs flashing before those dashing eyes *13
あなたの魅力的な目の前を、あらゆる人生が走り去るの
Will you dance?
踊りましょう
Will you dance?
踊りましょうよ
Take a chance on romance and a big surprise?
ロマンスや思いがけない運命を手に入れるのよ

Stop. *14
やめて


備考
  1. beyond : ~を越えて、~の向こうに
    stairwell : 階段吹き抜け、階段とその中心の井戸状の空間
  2. prophet : 預言者
    the Prophets : 旧約聖書の預言書
  3. lie - lied - lied - lying : 嘘をつく
    lie - lay - lain - lying : 横になる、埋葬されている
  4. buy : 買う、意見を受け入れる、賛成する、信じる
  5. panic : 訳の分からない不意の恐怖、恐慌
    release : 解放、釈放
  6. wait on a line : 列に並ぶ
    parade : 列をなして行進させる、見せびらかす
  7. use : 使う、消費する、習慣的に使う(タバコを吸う、麻薬をやる)
  8. all the : ~だけ
    pose : 姿勢、気構え、見せかけ
  9. familiar : 親しい、親密な、性的な関係にある
  10. whore :(動)売春する (名)売春婦、淫婦
  11. fall : 落ちる、転ぶ、転落する、堕落する、死ぬ
  12. bleed : 出血する
    crimson : 深紅の、臙脂色の
    ※ crimson はエンジムシを砕いて作る顔料。血を連想させ、暴力、勇気、苦痛などのイメージをもつ。
  13. flash : 光を放つ、突然現れる、さっと通る、あっという間に過ぎる
    dashing : 勢いのある、格好いい、いかした、おしゃれな、魅力的で自信にあふれている
  14. この Stop は、ピアノの演奏が終わる直前に聞き逃すほどの小さい声でささやかれている。


 ジャニス・イアンの1977年のアルバム Miracle Row(日本盤は「奇跡の街」)に収められています。
 こういう「詩」としての完成度の高い歌詞は、和訳するのがとても難しいです。初めて読んだ時は何を歌っているのかほとんど理解できませんでした。訳し終えた今でも、分からないという意味では変わりないわけですが、何度も読むうちに自分なりに想像はできるようになりました。
 1960年代後半から、世界的に若者の反乱が起きていました。社会主義や革命という言葉がまだ生気を放っていた時代です。日本でも大学紛争を中心にさまざまな闘争が行われていました。ジャニス・イアンが当時どういう思想を持っていたのかは分かりませんが、この歌詞からは、革命に敗れ夢をあきらめた者の悲哀を感じます。「聖なる革命を待っている」というフレーズがいちばん心に残ります。
 しかし、歌が終わり伴奏の終わる最後になってささやかれる Stop. という言葉は、何を意味しているのでしょうか?


2009.6.12 追記
 オレンジさんのコメントを機に、訳文を一部修正しました。以前よりは少しよくなったと思います。
 この歌は女性が男性に語りかけているものだと無意識に思っていたのですが、改めて読み直してみると女性が女性に歌いかけているように思えるようになりました。訳文もそれに合わせました。
 ただ、まだ内容には自信がありません。


2012.6.26 追記
 花みつさんに教えていただいた CSN&Y の Teach Your Children(下記コメント欄参照)の歌詞を下に載せます。1970年に発表され、1971年のイギリス映画『小さな恋のメロディ』でも使われたんですね。知りませんでした。1年以上も過ぎて今さらという感じもしますが、花みつさん、ありがとうございました。

Teach Your Children : Crosby, Stills, Nash & Young




You, who are on the road must have a code that you can live by.
あなたのような道の途上にある人間は、生きていくための規範を持たなくちゃいけない
And so become yourself because the past is just a good bye.
そうやって自分というものを作らなくちゃ。なぜなら、過去はただ過ぎ去るものなんだから
Teach your children well, their father's hell did slowly go by,
あなたの子どもによく教えるんだ。父が地獄である時代は少しずつ過ぎ去ったと
And feed them on your dreams, the one they picks the one you'll know by.
あなたの夢を子どもに伝えるんだ。それを彼らが受け取ることであなたが(彼らを)理解するかもしれない
Don't you ever ask them why, if they told you you would cry,
「なぜ?」と尋ねるのはよくない。子どもがそれに答えればあなたが泣くことになる
So just look at them and sigh and know they love you.
ただ彼らを見て静かに息を吐いてごらん。そうすれば彼らがあなたを愛していることが分かる

And you, of the tender years can't know the fears that your elders grew by,
君のような若い世代は、年長者たちが育った時代の恐怖を知らない
And so please help them with your youth, they seek the truth before they can die.
だから君の若さで彼らを助けなくちゃ。彼らは死ぬ前に真実を探そうとしてるんだ
Teach your parents well, their children's hell will slowly go by,
君の親たちによく教えるんだ。子どもたちが地獄である時代は少しずつ過ぎ去ろうとしていると
And feed them on your dreams, the one they picks the one you'll know by.
君の夢を彼らに伝えるんだ。それを彼らが受け取ることで君が(彼らを)理解するかもしれない
Don't you ever ask them why, if they told you, you would cry,
「なぜ?」と尋ねるのはよくない。彼らがそれに答えれば、君が泣くことになる
So just look at them and sigh and know they love you.
ただ彼らを見て静かに息を吐いてごらん。そうすれば彼らが君を愛していることが分かる


 コメントで花みつさんが仰っているように、この歌が作られたのはヒッピー、ドラッグ、フラワーチルドレン(反戦運動)など若者の大人への抵抗文化が花開いた時代です。しかし、薬物による死は取締りの強化を招き、反戦運動も1975年のベトナム戦争終結とともにしぼみ、これらの動きも徐々に衰えていきました。この歌は世代間の対立に対して互いの対話と理解を促がす内容となっています。father's hell は子から見て親が口やかましいだけの鬼みたいに見えること、children's hell は親から見て反抗期の子が手のつけれられない獣のように見えることを暗喩しているのでしょうか。
 作詞者のグラハム・ナッシュは1942年生まれなので1970年当時28歳です。ジャニス・イアンは1951年生まれなので1970年当時19歳。この二人が同世代と呼べるのかどうかは分かりませんが、同じ時代を生きていたとは言えるでしょう。グラハム・ナッシュの健全で前向きな歌に比べると、ジャニス・イアンの歌はやはりシニカルで暗い感じがします。これは、1970年と1977年と言う時代の違いに加え、二人の性格や嗜好、あるいは思想の違いが表れているのだと思います。

 <関連記事>
  ☆ Johnny, I hardly knew ye : Janis Ian

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2008年10月13日




With your guns and drums and drums and guns, Her-roo, her-roo.
あなたの銃とあなたの太鼓で
With your guns and drums and drums and guns, Her-roo, her-roo.
あなたの銃とあなたの太鼓で
With your guns and drums and drums and guns,
あなたの銃とあなたの太鼓で
The enemy nearly slew ya. *1
敵はあなたを殺そうとした
Oh, my darlin' dear, you look so queer, *2
私の愛しい人。あなたはすっかり変わってしまった
Johnny, I hardly knew ya.
ジョニー、あなただと分からないわ

Where are your legs that used to run? Her-roo, her-roo.
いつも走り回っていたあなたの足はどこへ行ったの
Where are your legs that used to run? Her-roo, her-roo.
いつも走り回っていたあなたの足はどこへ行ったの
Where are your legs that used to run,
あなたの足はどこへ行ったの
When first you went to carry a gun? *3
入隊の時にはあんなに走って行ったじゃない
Now, I fear your dancing days are done. *4
もう、あなたとダンスをできる日は来ないのね
Johnny, I hardly knew ya.
ジョニー、あなただと分からないわ

Where are your arms that held me tight? Her-roo, her-roo.
私を強く抱きしめてくれたあなたの腕はどこへ行ったの
Where are your arms that held me tight? Her-roo, her-roo.
私を強く抱きしめてくれたあなたの腕はどこへ行ったの
Where are your arms that held me tight,
あなたの腕はどこへ行ったの
When first you went to join the fight?
入隊の時にはあんなに抱きしめてくれたじゃない
And we'll never, no more, share the night.
もう、夜を分かち合う事はできないのね
Johnny, I hardly knew ya.
ジョニー、あなただと分からないわ

They're rollin' out the drums again, Her-roo, her-roo.
彼らは、また太鼓の音を鳴り響かせてる
They're rollin' out the drums again, Her-roo, her-roo.
彼らは、また太鼓の音を鳴り響かせてる
They're rollin' out the drums again,
彼らは、また太鼓の音を鳴り響かせてる
They're stirrin' up the boys and men, *5
少年や男たちの闘争心を煽ってるのよ
And I fear we'll never see the end.
恐ろしい。こんなことが永遠に続くのかしら
Johnny, I hardly knew ya.
ジョニー、こんな姿になってしまって


備考
  1. slay-slew-slain : 殺害する
  2. queer : 妙な、風変わりな、頭のおかしい、身体の調子が悪い、役に立たない
  3. carry : 銃、剣を携える
  4. fear : 恐れる、怖がる、懸念する、危ぶむ、気遣う
  5. stir : 動かす、かき回す
    stir up : 闘争心をかきたてる、煽動する


 ジャニス・イアンは、1951年、ニューヨーク生まれ。1966年、15歳の時に自ら作った Society's Child (Baby I've Been Thinking) でレコードデビュー。日本ではテレビドラマ「岸辺のアルバム」の主題歌 Will you dance? のヒット曲で知られています。 ブログ掲載曲は、今年アメリカで発売されたベストアルバム Best of JANIS IAN : The Autobiography Collection に収録されています。
 Johnny, I hardly knew Ye はアイルランドの古い伝承歌で、歌詞もいくつかの違うバージョンが知られているようです。また、アイルランド系アメリカ人の Patrick Gilmore が南北戦争の頃に作詞して発表した When Johnny comes marching home というタイトルで多くの人々に知られるようになりました。
 ジャニス・イアンの歌っている歌はいわゆる反戦歌ですが、When Johnny の方はむしろ兵士の士気を高める戦意高揚の歌として使われることが多く軍のマーチングバンドでもよく演奏されます。映画「ダイハード3」でも挿入曲として使われていました。
 ついでなので、ちょっと戦意高揚っぽい When Johnny の歌詞も見ておきましょう。こちらは Dolly Parton という人が歌っています。ちなみに動画タイトルのゲティスバーグというのは南北戦争の主戦場だった所で、今は慰霊公園になっているそうです。


When Johnny Comes Marching Home : Dolly Parton




When Johnny comes marching home again, Hurrah! Hurrah!
ジョニーが凱旋するぞ。フレー、フレー
We'll give him a hearty welcome then, Hurrah! Hurrah!
心をこめて迎えよう。フレー、フレー
The men will cheer, the boys will shout
男たちは喝采し、子どもたちは叫ぶだろう
The ladies they will all turn out
女たちは皆集まってくるだろう
That joyful day when Johnny comes marching home
喜ばしい日だ。ジョニーが帰ってくるぞ
Get ready for the Jubilee, Hurrah! Hurrah!
祭りの準備をしろ。フレー、フレー
We'll celebrate the victory, Hurrah! Hurrah!
勝利を祝おう。フレー、フレー
We'll all join in the big parade
みんなでパレードに参加しよう
And let the soldier have his day
我らが兵士にいい目を見せてやれ
That joyful day when Johnny comes marching home
喜ばしい日だ。ジョニーが凱旋するぞ
America, America, when Johnny comes marching home
アメリカ、アメリカ。ジョニーが凱旋するぞ
We'll sound the horns and beat the drums
笛を吹き太鼓を叩こう
Salute them for a job well done
いい仕事をした彼らに敬礼せよ
That joyful day when Johnny comes marching home
喜ばしい日だ。ジョニーが凱旋するぞ

The old church bell will ring with joy, Hurrah! Hurrah!
古い教会の鐘が喜びに鳴る。フレー、フレー
To welcome home our girls and boys, Hurrah! Hurrah!
我々の娘たち、息子たちを迎えるために。フレー、フレー
'Cause Janey too has done her best
ジェニーも頑張ったからだ
She's fought as hard as all the rest
彼女も他の皆のように精一杯戦った
She'll march along when Johnny comes marching home
ジョニーが凱旋する時彼女も一緒に行進するだろう

When Johnny comes marching home again, Hurrah! Hurrah!
ジョニーが凱旋するぞ。フレー、フレー
We'll give him a hearty welcome then, Hurrah! Hurrah!
我々は心から歓迎しよう。フレー、フレー
The men will cheer, the boys will shout
男たちは歓声を挙げ、子どもたちは大声で叫ぶだろう
The ladies they will all turn out
女たちは皆集まってくる
That joyful day when Johnny comes marching home
ジョニーが凱旋する喜ばしい日には
Twill be so good to have 'em home
どんなにか素晴らしいことだろう。彼らが帰郷するなんて
They've been so far and gone so long
彼らはとても遠く、とても長く離れていた
What a joyful day when Johnny comes marching home
喜ばしい日だ。ジョニーが凱旋するぞ

America, America, when Johnny comes marching home
アメリカ、アメリカ。ジョニーが凱旋するぞ
America, America, when Janey comes marching home
アメリカ、アメリカ。ジェニーが凱旋するぞ
We'll sound the horns and beat the drums
笛を吹き、太鼓を叩こう
Salute them for a job well done
いい仕事をした彼らに敬礼しよう
That joyful day when Johnny comes marching home
ジョニーが凱旋する喜ばしい日に


 あの暗い歌詞をよくここまで能天気な歌詞に変えられたものですね。


2012.7.6 追記
 昨日いただいたコメントが気になって、パトリック・ギルモアのことを改めて調べてみました。Wikipedia によると、まず上記のドリー・パートンの歌う歌詞はオリジナルとは若干違いがありました。この歌にもいろいろな歌詞の亜種があるようです。また、ギルモアは南北戦争中(おそらく楽士として)北軍に従軍しています。そして、この歌は姉(妹)のために作った歌だそうです。彼女の婚約者もまた戦争に行っており、彼の無事な帰還を祈って作られたようです。
 このような事柄を改めて知ると、従軍も戦時も経験のない私が上記のような「能天気云々」の言葉を使うことはパトリック・ギルモアに対して敬意を欠く傲慢な態度だったと思います。この言葉は取り消しますが、自省のために記録として残しておきます。私の軽薄な叙述を戒めてくれたコメント投稿者の方に感謝します。


When Johnny Comes Marching Home : パトリック・ギルモアのオリジナル歌詞




When Johnny comes marching home again, Hurrah! Hurrah!
ジョニーが凱旋するぞ。フレー、フレー
We'll give him a hearty welcome then, Hurrah! Hurrah!
心をこめて迎えよう。フレー、フレー
The men will cheer and the boys will shout
男たちは喝采し子どもたちは叫ぶだろう
The ladies they will all turn out
女たちは皆集まってくるだろう
And we'll all feel gay, when Johnny comes marching home
我々は皆陽気になるだろう。ジョニーが凱旋すれば

The old church bell will peal with joy, Hurrah! Hurrah!
古い教会の鐘が喜びに鳴り響く。フレー、フレー
To welcome home our darling boy, Hurrah! Hurrah!
我々の愛しい息子を迎えるために。フレー、フレー
The village lads and lassies say
村じゅうの少年、少女が唱える
With roses they will strew the way,
バラの花を道にまきながら
And we'll all feel gay, when Johnny comes marching home
我々は皆陽気になるだろう。ジョニーが凱旋すれば

Get ready for the Jubilee, Hurrah! Hurrah!
祭りの準備をしろ。フレー、フレー
We'll give the hero three times three, Hurrah! Hurrah!
英雄に九度の祝声を。フレー、フレー
The laurel wreath is ready now
月桂樹の冠はもう出来ている
To place upon his loyal brow
愛国者の彼に戴かせるため
And we'll all feel gay, when Johnny comes marching home
我々は皆陽気になるだろう。ジョニーが凱旋すれば

Let love and friendship on that day, Hurrah! Hurrah!
その日のために愛と友情を。フレー、フレー
Their choicest pleasures then display, Hurrah! Hurrah!
その時には最上の娯楽を見せよう。フレー、フレー
And let each one perform some part,
みんながおのおのの役を演じ
To fill with joy the warrior's heart,
戦士たちを喜びで満たそう
And we'll all feel gay, when Johnny comes marching home
我々は皆陽気になるだろう。ジョニーが凱旋すれば


 しかし、それでも私はこの歌詞の思想には反対します。この歌には、南北戦争時から第二次大戦時に至るまで兵士の士気高揚のために演奏され歌われてきた歴史があります。下記の動画は第二次大戦中と戦後まもなく作られた映画(左は第一次大戦時の非戦場、右は第二次大戦時の捕虜収容所が舞台)ですが、これらに限らずアメリカで作られたこの頃の映画ではファシズムに対抗する民主主義・自由主義という絶対的な正義が楽観的に信じられていました。ところが、ベトナム戦争を描いた映画は正義の成立しない戦争に対する不信感と虚無感にあふれています。そのため第二次大戦映画のように When Johnny comes marching home を戦意高揚の象徴として使うことができなくなります。『七月四日に生まれて』という映画では使われていましたが、昔の映画とは使われる意味が全く異なっています。

 
      
 When Johnny comes marching home は作詞者の意図も含めてやはり軍歌であろうと思います。私は個人的には軍歌も戦争映画も好きですから、軍歌に込められた心情は否定しません。ただし、軍歌が歴史的に担った役割を思想として礼賛することには反対します。正義の戦争はありうると思いますが、それを判断するのが自分ではなく国家である場合、私は国家の命令で人を殺すことを拒否します。


2015.6.28 追記
 コメントでアメリカのアイリッシュパンクバンド、ドロップキックマーフィーズを教えて頂いたので動画を貼ってみます。コメント欄の URL はライブ動画ですが、下のはスタジオ録音の音源です。歌詞はジャニス・イアンのものより長く詳しいですが、彼らの創作ではなくほぼ伝承通りだろうと思います。次の二箇所、"with your drums and guns …" が "we had guns and drums …"、"enemy nearly slew ya " が "enemy never slew ya" となっているのは、彼らが何らかの意図で変えたのかもしれませんが、定かではありません。ちなみに、クラッシュの "English Civil War" の歌詞については別に記事を書いていますので、よければ下の関連記事からご覧下さい。

Johnny, I Hardly Knew Ya : Dropkick Murphys




When on the road to sweet Athy, Hurroo Hurroo
懐かしいアサイへの帰郷の道
When on the road to sweet Athy
懐かしいアサイへの帰郷の道
A stick in the hand, A drop in the eye
杖をつき、目に涙を浮かべる
A doleful damsel I heard cry
子供たちの泣き声を聞いていた
Johnny I hardly knew ya
ジョニー、あなただと分からなかった

Where are the eyes that looked so mild, Hurroo Hurroo
あなたのあの優しい目はどこへ行ってしまったの
Where are the eyes that looked so mild
あの優しい目はどこへ行ってしまったの
When my poor heart you first beguiled
寂しい私の心を夢中にさせた頃のあの優しい目は
Why did ya run from me and the child
どうして、私を子供たちを置いて行ってしまったの
Johnny I hardly knew ya
ジョニー、あなただと分からなかった

※ We had guns and drums and drums and guns, Hurroo Hurroo
私たちは銃と太鼓を取った
We had guns and drums and drums and guns
私たちは銃と太鼓を取った
The enemy never slew ya
敵はあなたを殺さなかった
Johnny I hardly knew ya ※
ジョニー、あなただと分からなかった

Where are the legs with which you run, Hurroo Hurroo
あんなに走り回っていたあなたの脚はどこへ行ってしまったの
Where are the legs with which you run
あの時はあんなに走って行ったじゃない
When first you went to carry a gun
初めて銃を取って入隊したあの時には
Indeed your dancing days are done
あなたとダンスできる日々はもう戻ってこないのね
Johnny I hardly knew ya
ジョニー、あなただと分からなかった

※~※

You hadn't an arm, you hadn't a leg, Hurroo Hurroo
あなたには腕がない、あなたには脚がない
You hadn't an arm, you hadn't a leg
腕がなく、脚がなく
You're a spinless, boneless, chickenless egg
回ることもできない、骨もない、中身のない卵ね
You'll Have to be put with the bowl to beg
お椀に施しを受ければならないのでしょうね
Johnny I hardly knew ya
ジョニー、あなただと分からなかった

※~※

I'm happy for to see ya home, Hurroo Hurroo
私は幸せよ。あなたとこの家でまた会うことができて
I'm happy for to see ya home
この家であなたを見ることができて幸せよ
From the isle of Ceylon
遥か遠くのセイロンの島から
Johnny I hardly knew ya
ジョニー、あなただと分からなかった

※~※


 <関連記事>
  ☆ Johnny I hardly knew Ye : Karan Casey
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