The Miracle of Love

2009年10月27日

The Miracle of Love : Eurythmics




How many sorrows do you try to hide *1
どれだけ多くの悲しみを、あなたは隠そうとするの?
in a world of illusion that's covering your mind? *2
あなたの心を覆い守る幻想の世界に
I'll show you something good, oh I'll show you something good
いいことを教えてあげましょう
When you open your mind
あなたが心を開きさえすれば
you'll discover the sign that there's something you're longing to find *3
求めてやまないものがすぐそこにあるという奇跡をあなたは見つけるでしょう  

The miracle of love will take away your pain
愛の奇跡はあなたの苦痛を取り去るでしょう
when the miracle of love comes your way again *4
愛の奇跡が再びあなたに訪れさえすれば

Cruel is the night that covers up your fears *5
無慈悲な夜はあなたの恐怖を隠してくれる
Tender is the one that wipes away your tears
優しい人はあなたの涙をぬぐってくれる
There must be a bitter breeze to make you sting so viciously *6
肌を刺す風があなたをひどく苦しめることもあるかもしれない
They say the greatest coward can hurt the most ferociously *7
でも臆病者ほど大きな痛みを感じると言うでしょう

I'll show you something good, oh I'll show you something good
いいことを教えてあげましょう
If you open your heart you can make a new start
心を開けば、あなたはまたスタートを切ることができるのよ
when your crumbling world falls apart *8
あなたの世界が粉々に砕け、崩れ落ちているとしても

The miracle of love will take away your pain
愛の奇跡はあなたの苦痛を取り去るでしょう
when the miracle of love comes your way again
愛の奇跡が再びあなたに訪れさえすれば
The miracle of love will take away your pain  (Must take a miracle)
愛の奇跡はあなたの苦痛を取り去るでしょう   (奇跡はきっと起きるわ)
when the miracle of love comes your way again (Must take a miracle)
愛の奇跡が再びあなたに訪れさえすれば     (奇跡はきっと起きるわ) 

The miracle of love will take away your pain
愛の奇跡はあなたの苦痛を取り去るでしょう
(In the heartless world) *9
(この冷酷無情な世界でも)
when the miracle of love comes your way again
愛の奇跡が再びあなたに訪れさえすれば
(And now it lasts, I know it lasts)
(愛は永続する、そう私は思う、愛は損なわれない)

The miracle of love will take away your pain
愛の奇跡はあなたの苦痛を取り去るでしょう
(People turn and hurt you, they try to hurt you if they could)
(人々は裏切り、あなたを痛めつける。機会さえあればあなたを傷つけようとする)
when the miracle of love comes your way again
愛の奇跡が再びあなたに訪れさえすれば
(And it must take a miracle)
(そして、奇跡はきっと起きるはずよ)

The miracle of love will take away your pain (Must take a miracle)
愛の奇跡はあなたの苦痛を取り去るでしょう  (奇跡はきっと起きるわ)
when the miracle of love comes your way again (Must take a miracle)
愛の奇跡があなたに訪れさえすれば       (奇跡は必ず起きる)


備考
  1. sorrow : 悲しみ、後悔
  2. cover : 包む、おおう、覆い隠す、守る、かばう、保護・援護する
  3. sign : 徴候、兆し、神意のしるし・お告げ・奇跡
  4. come one's way : 手に入る、身に降りかかる、事がうまく運ぶ
  5. cruel : 残酷な、無慈悲な、容赦のない、悲惨な、惨めな、邪険な、つらく当たる
    cover up : すっかりおおう、感情などを包み隠す
  6. breeze : そよ風、微風、波風、けんか、言い争い
    sting : [形・動・名] 針で刺す、ヒリヒリ(ズキズキ)させる、苦しめる
    viciously : 不道徳に、よこしまに、意地悪く、邪険に、ひどく
  7. coward : 臆病者、腰抜け、卑怯者
    hurt : [自] 痛む、痛み・苦痛を感じる、困ったことになる、窮地に陥る
    ferociously : 獰猛に、凶暴に、残忍に、猛烈に
  8. crumble : ぼろぼろにくずれる、砕ける、粉々になる、もろくも消え失せる、滅びる
  9. heartless : 無情な、薄情な、冷酷な


 ユーリズミックスは1981年にレコードデビューしたイギリスのポップ・デュオで、アニー・レノックスとデイヴ・スチュワートの二人組です。
 この曲は1986年に発売された Revenge というアルバムに収録されています。
 どんなに傷つき苦しむ人にも愛の奇跡は必ず訪れるはずだ、奇跡は起きなければならないのだ、という歌詞が、静かに語りかけるようなアン・レノックスの歌声によって神々しくさえ聞こえます。

Guerrilla Radio : Rage Against The Machine

2009年10月17日




Transmission third world war third round *1
第三次世界大戦は第3ラウンドに突入した
A decade of the weapon of sound above ground *2
この十年、音を武器に公然と闘ってきた
No shelter if you're lookin' for shade
隠れようとしても避難所はないぜ
I lick shots at the brutal charade *3
俺は、残忍でくだらない猿芝居を撃つ
As the polls close like a casket on truth devoured *4
投票所は棺のように閉じられ、真実は貪り食われる
A Silent play in the shadow of power *5
権力に寄り添った沈黙劇
A spectacle monopolized *6
ひとりよがりの見世物
The camera's eyes on choice disguised *7
カメラの被写体は意図的に選ばれる
Was it cast for the mass who burn and toil? *8
身を焼き必死に働く大衆に配信するのか?
Or for the vultures who thirst for blood and oil? *9
それとも血と石油を渇望する強欲冷酷なハゲワシどもへか?
Yes a spectacle monopolized
いずれにせよ、ひとりよがりの見世物に過ぎない
They hold the reins and stole your eyes *10
奴らは権力を握り、お前らの眼を奪ったのさ
Or the fistagons *11
酷暴総省
The bullets and bombs
銃弾と爆弾
Who stuff the banks *12
銀行にたらふく食わせる奴ら
Who staff the party ranks *13
党員を抱える奴ら
More for Gore or the son of a drug lord *14
ゴアだろうと麻薬王のガキだろうと
None of the above fuck it cut the cord *15
どれも糞だ、切り捨てろ

Lights out
灯を消せ
Guerrilla Radio Turn that shit up
ゲリラ・ラジオだ、音量を上げろ

Contact I highjacked the frequencies *16
電波は乗っ取った
Blockin' the beltway *17
環状線を封鎖した
Move on D.C.
首都を移動中
Way past the days of Bombin' M.C.'s *18
かつてはMCの派手な落書きがあった道を通る
Sound off Mumia guan be free *19
声を大にして言う。ムミアを解放せよ
Who gottem yo check the federal file *20
お前ら、政府文書を調べてみろ
All you pen devils know the trial was vile *21
ペンタゴンの悪魔たちだって裁判がでたらめだと知ってるはずだ
An army of pigs try to silence my style
豚どもの軍が俺の主張を黙らせようとするが
Off 'em all out that box
すべて暴露するぞ
It's my radio dial
これは俺の放送だ

Lights out
灯を消せ
Guerrilla Radio Turn that shit up
ゲリラ・ラジオだ、音量を上げろ

It has to start somewhere
どこかで始めなければならない
It has to start sometime
いつかは始めなければならない

What better place than here?
ここより他にいい場所があるか?
What better time than now?
今より他にいい時があるか?

All hell can't stop us now
もう誰も俺たちを止められない


備考
  1. transmission : 伝達、伝送、放送、送信、伝動装置、変速機
  2. decade : 十年間、十個からなる一組
    above-ground : 地上に、生きている、公然と、合法に
  3. lick : なめる、火炎がめらめらと走る、殴る、やっつける、負かす
    lick shots : 銃で撃つ
    charade : ジェスチャーゲーム、無意味な(くだらない、人を欺く・惑わす)行為
  4. poll : 選挙などの投票、投票数   
    polls : 投票所
    close on : 閉じ込める
    casket : 小箱、棺
    devour : 貪り食う、滅ぼす、飲み込む
  5. in the shadow of : ~のすぐ近くに、今にも~になろうとして
  6. spectacle : 光景、見世物、美観、壮観、見もの、哀れな光景
    monopolize : 独占する、独り占めにする
  7. disguise : 変装する、偽装する、偽る、事実を覆う、隠蔽する、意図・感情を隠す
  8. toil : 骨折って働く、苦役につく
  9. vulture : ハゲワシ、コンドルなど死肉食で狩りをしない大型猛禽類。人を食い物にする強欲冷酷な人。
    thirst : 渇望する
  10. rein : 手綱
    hold the reins : 政権などを握っている
  11. fistagon : fist(拳)と Pentagon(米国国防総省)を組み合わせた造語らしい。米国人が fist から何をイメージするのかはよく分からないが、暴力・冷酷の象徴だと考えて訳してみた。
  12. stuff : ~に詰め物をする、押し込む、詰め込む、たらふく食わせる
  13. staff : 職員を置く
    rank : 地位、階級、要職、列、軍隊
    the ranks : 下士官兵、一兵卒、庶民、一般人
  14. Gore : アル・ゴア。米国民主党の政治家。2000年の大統領選で共和党のジョージ・ブッシュに敗れた。
  15. above : 上述の
    cut the cord : 紐を切る、関係を切る、依存するのをやめる
  16. highjack : 輸送中の貨物を強奪する、飛行機を乗っ取る
    frequency : 頻繁、頻発、周波数、振動数
  17. beltway = belt highway : 都市周辺の環状(帯状)道路、環状線
  18. M.C. : ラッパー
    bombing : MCバトルで相手に言葉を浴びせ掛けること。あるいは、街頭での芸術的な落書き。記事下のジャケット写真参照。
  19. sound off : 大声で言う、勝手にまくしたてる
    Mumia : ムミア・アブ・ジャマール [Mumia Abu-Jamal 1954-]。黒人の政治活動家。警察官殺害容疑で死刑判決を受け、この歌が作られた当時は収監され法廷闘争中。その後、2001年に死刑判決は破棄されたが無罪は勝ち取られていない。
    guan = go on : 続ける、何か事が起きる。予想外の事に接した時、感嘆詞的にも用いる(まさか!ええっ?等)。
  20. gottem = got them : 感嘆詞・間投詞的な使われ方だと思う。
    federal : 連邦の、連邦政府の
  21. pen : 彼らの他の歌での歌詞から類推すると Pentagon のことと思われる。
    vile : 堕落した、下劣な、恥ずべき、不道徳な


 レイジ・アゲインスト・ザ・マシンは1990年に米国ロサンゼルスで結成されたロックバンドです。この歌は、1999年のアルバム The Battle of Los Angeles に収録されています。
 ボーカルのザック・デ・ラ・ロッチャ(1970年カリフォルニア・ロングビーチ生まれ)の父親は芸術家、母親は反戦活動家、ギターのトム・モレロ(1964年ニューヨーク・ハーレム生まれ)の父親は過激派出身でケニアの初代国連代表、母親は高校教師で公民権運動家だそうです。彼ら自身もまた政治色の強い音楽活動を展開し、ライブではアメリカ国旗を逆さまに吊るしたりゲバラの肖像画を掲げたりしています。
 *14 に民主党のアル・ゴア、共和党のジョージ・ブッシュに関する言及がありますが、トム・モレロは大学卒業後の二年間、カリフォルニアの民主党上院議員アラン・クランストンの秘書として働いています。NME.COM(英音楽雑誌)の記事によると、その仕事は二つの理由で希望や情熱を失わせるようなものだったそうです。一つは、彼が議員と一緒にいた時間の八割は議員が電話で金持ちたちに金の無心をしていたこと、そのために常に自分の主義を曲げざるを得なかったこと。彼は「ビジネスというのはすべて汚れているんだと理解した」と書いています。もう一つは、残りの時間は「隣にメキシコ人が引っ越してきて困る」と言ったような「人種差別主義者」の苦情処理ばかりやっていたことです。彼はこうして「俺のやる仕事じゃない」と思ったようです。

  The Battle of Los Angeles

 公式動画の冒頭に現れる言葉 "everybody in denial" は「誰もが現実から目を背けている」という意味で、衣料品製造小売業の GAP が当時放映していたCMの言葉 "everybody in vests", "everybody in leather"(みんな~を着ている)等の言葉のパロディです。ミシンをかけているのは中米からの移民労働者であり、監督らしき男がポケットにおそらく金を入れ母親から子供を奪っているシーンは "搾取" や "苛酷な労働環境" などを象徴させているのでしょう。服飾産業の第三世界からの搾取に関しては同じアルバムの "Maria" という曲で具体的に歌われています。

  

 <関連記事>
   ☆ Maria : Rage Against The Machine

Miles Away

2009年10月08日

Miles Away : Madonna




I just woke up from a fuzzy dream *1
おぼろげな夢から覚めたところよ
You never would believe the things that I have seen
あなたは信じないでしょうけど
I looked in the mirror and I saw your face
鏡の中に、あなたの顔が見えたの
You looked right through me, you were miles away *2
鏡のあなたは私を見ていなかった。私を通り抜けて、ぼんやりと遠くを見つめていた

All my dreams, they fade away *3
夢はすべて、消え去ってしまう
I'll never be the same
私もずっと同じではあり得ない
If you could see me the way you see yourself *4
もしあなたが自分のことがわかるように私を理解することができるならば
I can't pretend to be someone else *5
私も自分を装うようなことはしない

You always love me more, miles away *6
私をいっそう愛してくれるのね。遠く離れているのに
I hear it in your voice, we're miles away
私は愛の言葉を聞くことができる。遠く離れているのに
You're not afraid to tell me, miles away *7
あなたも愛の言葉をためらわない。遠く離れているのに
I guess we're at our best when we're miles away *8
私たち今がいちばんいいんじゃないかしら。遠く離れているけれど

So far away
遥か遠くに
So far away
遥か遠くに

When no one is around then I have you here
一人きりでいる時こそ、あなたを身近に感じられる
I begin to see the picture, it becomes so clear *9
わかり始めてきたの、はっきりと
You always have the biggest heart *10
あなたはいつも、思いやり深い
When we're 6000 miles apart
きっと6000マイルも離れているからね

Too much of no sound
度を過ぎる静けさ
Uncomfortable silence can be so loud *11
静寂が不快で、うるさく感じることもあり得るのね
Those three words are never enough *12
「愛してる」という言葉は、これで充分ということは決してないの
When it's long distance love
遠く離れた愛の場合にはね

You always love me more, miles away
あなたはよりいっそう愛してくれる。遠く離れているから
I hear it in your voice, we're miles away
私はあなたの声を聞ける。遠く離れているから
You're not afraid to tell me, miles away
あなたも愛の告白を恐れない。遠く離れているから
I guess we're at our best when we're miles away
私たちにとっては、遥かに離れていることがいちばんいいのかもしれない

So far away
遥か遠くに
So far away
遥か遠くに

I'm alright
私は大丈夫
Don't be sorry, but it's true *13
気にしないで、あなたのせいじゃない。本当よ
When I'm gone, you'll realize
でも、私がいなくなった時、あなたは気づくでしょう
That I'm the best thing that happened to you *14
あなたの身に起きたことのなかで、私が最高だったということに

You always love me more, miles away
あなたがたくさん愛してくれるのは、遥かに離れているから
I hear it in your voice, we're miles away
あなたの声で愛を聞けるのは、遥かに離れているから
You're not afraid to tell me, miles away
あなたが嫌がらずに愛を告げるのは、遠く離れているから
I guess we're at our best when we're miles away
遠く離れていることが、私たちには最良なのかもしれない

So far away
遥か遠くに
So far away
もっと遠くに


備考
  1. fuzzy : 毛羽だった、綿毛のような、縮れた、ぼやけた、ゆがんだ、濁った
  2. look through : ~を通して見る、~を通して見える
    miles : かなりの距離、はるかに、ずっと、すごく
    miles away : 大違いである、大差がある、他の事を考えてぼんやりしている
  3. fade away : 薄れて消失する、見えなくなる
  4. the way :(接続詞的に)~のように、~によれば、~から判断すれば、~なので
  5. pretend : ~のふりをする、偽って~と言う、装う、あえて~する、~しようとする
  6. more : 一緒にいる時よりも離れている時の方がより強く愛してくれるという意味だろうか。
  7. afraid : 恐れて、いやがって、心配して
  8. at one's best : 最もよい状態に、花などが見頃で、最盛期に、全盛に
  9. the picture : 形勢、状況、事態、様相
  10. have a heart : 情け深い、思いやりがある、理解がある
  11. uncomfortable : 心地のよくない、不安な、不愉快な、落ち着かない
  12. those three words : I love you のことらしい。
  13. Don't be sorry. : I'm sorry. に対して返す言葉らしい。
  14. happen to : 身に降りかかる、出来事が起こる


 マドンナは1958年、米ミシガン州生まれのシンガー・ソングライターです。この曲は、2008年に発売されたアルバム Hard Candy に収録されています。
 遠距離恋愛の歌でしょうか。「私」は、「あなた」との距離が物理的なものだけでなくなっているのではないかと、不安になっているように思えます。miles away という英語には、心ここにあらずというようなぼんやりした様子を表わす意味もあるそうです。心も遠く離れていきつつあることを悲しむ歌詞なのではないでしょうか。
 気安く愛を語るけれども、自分のことを理解してくれない「あなた」。そして、そのために自分を別人のように装わなければならない「私」。歌の終わりでは、彼女は彼との距離をさらに遠くしようと決めているように感じられます。



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