Gloomy Sunday

2010年01月11日

Gloomy Sunday : Björk




Sunday is gloomy *1
日曜日は憂鬱
The hours are slumberless *2
眠れない時が続く
Dearest the shadows I live with are numberless *3
私と共に生きる亡霊たちは数え切れないほど

Little white flowers will never awaken you,
可愛い白い花もあなたを目覚めさせることはない
Not where the dark coach of sorrow has taken you *4
悲しみの黒い車があなたを連れ去った所では

Angels have no thought of ever returning you
天使たちもあなたを帰還させる気はないらしい
Would they be angry if I thought of joining you? *5
天使たちは怒るだろうか? 私があなたと結ばれたいと思ったら

Gloomy Sunday
暗い日曜日

Gloomy Sunday
暗い日曜日を
With shadows I spend it all
私は亡霊たちと共に過ごす
My heart and I have decided to end it all *6
愛しい人と、私は、すべてを終わらせることにした

Soon there'll be prayers and candles are lit, I know *7
間もなく、この場所は祈りに包まれ、ろうそくに火がともされるだろう
Let them not weep
泣かないでほしい
Let them know, that I'm glad to go
知って欲しい。私が喜んで行くことを

Death is a dream
死は夢
For in death I'm caressing you *8
死によって、私はあなたと抱擁できる
With the last breath of my soul
私の魂の最期の一息は
I'll be blessing you
あなたへの祈りに捧げる

Gloomy Sunday
暗い日曜日

Dreaming, I was only dreaming
夢なんだ。私はただ夢を見ていただけ
I wake and I find you asleep on deep in my heart, dear
私は目覚め、あなたを見つける。深く眠っている、私の胸の中で

Darling, I hope that my dream hasn't haunted you *9
愛しい人よ。私の夢があなたをわずらわせていなければいいけれど
My heart is telling you
私の心は、あなたにこう言いたいだけ
How much I wanted you
どれだけ、あなたを求めたことか

Gloomy Sunday
暗い日曜日

It's absolutely gloomy sunday *10
本当に憂鬱な日曜日


備考
  1. gloom : うす暗がり、うす暗闇、陰気、憂鬱、暗澹
  2. slumber : [名・動] すやすや眠る、うとうとする、まどろむ、眠って(時間・生涯等を)無為に過ごす
    slumberless : [形] 眠ることのない
  3. shadow : 影、暗がり、幻影、亡霊、暗い影
  4. coach : 大型馬車、乗合馬車、セダン型の自動車、長距離バス、客車
  5. join : [他・自] 合わせる、つなぐ、加わる、参加する、結びつく、一緒になる
  6. end it all : 自殺する
  7. prayer : 祈り
    prayers : 祈祷式
  8. caress : [名・動] 慈愛の情・行為、愛撫(キス・抱擁など)
  9. haunt : 足繁く通う、度々訪れる、幽霊などがある場所に出る、付きまとう、とりつく、悩ます
  10. absolutely : 絶対的に、無条件に、完全に、断然、全く


 ウィキペディアによると『暗い日曜日』は1933年にハンガリーで発表されています。これを聞いて数多くの人が自殺をしたといういわくつきの歌で、欧米では「自殺の聖歌」として有名だそうです。それだけ魅力のある歌のようで、世界中の多くの歌手がこの歌をレコーディングしています。
 一見すると恋人を亡くした女性が後を追って自殺する内容に思えますが、歌詞の最後で実はすべてが夢だったということにされます。そして、隣で眠る彼を見て安心するという少し不自然な終わり方です。この歌詞はアメリカ人の Sam M. Lewis という人が書いてビリー・ホリディなどがレコーディングしたものとほぼ同じです。ハンガリー語の原詞やダミアが歌ったフランス語の歌詞は、これとは異なるもっと暗いものだったようです。おそらく、自殺の聖歌と呼ばれる歌をアメリカで録音するにあたって、内容を少しでも明るいものにしたいという意図があったのではないでしょうか。
 なお冒頭の動画の音源は、アメリカの電話会社 AT&T が1998年に開催した Stormy Weather というコンサートでビョークが歌ったものです。AT&T はそれをCD化して顧客にプレゼントしたそうです。非売品なのでしょうが、先ほど探してみたところ米アマゾンに3ドルで出品されていました。

New Year's Day

2010年01月06日

New Year's Day : U2




All is quiet on New Year's Day
静寂に包まれた新しい年の日
A world in white gets underway *1
世界は純白になろうとしている
And I want to be with you
俺はお前と一緒にいたい
Be with you night and day
夜も、昼も
Nothing changes on New Year's Day
何も変わらない新しい年の日

I will be with you again
お前と一緒にいたい。もう一度

Under a blood-red sky *2 
血のように赤い空の下
A crowd has gathered in black and white *2
彩りのない服を着た群集
Arms entwined, the chosen few, *3
腕を組む、神に選ばれた少数派
The newspapers says, says,
新聞が書き立てる
Say it's true and we can break through,
これが真実だと言ってくれ。そうすれば俺たちは壁を突き破れる
Though torn in two, we can be one *4
今は引き裂かれているけれども、俺たちは一つになれる

I will begin again
俺はもう一度始める

Oh and maybe the time is right
時が来た
Oh maybe tonight
今夜こそがその時だ

I will be with you again
お前と共にいよう。もう一度

And so we are told this is the golden age *5
「黄金の時代」だと言うが
And gold is the reason for the wars we wage *6
「黄金」は俺たちが戦争をする理由でしかない
Though I want to be with you *7
俺はお前と一緒にいたい
Be with you night and day
夜も昼も
Nothing changes on New Year's day
けれども、何も変わりはしない。この新しい年の日


備考
  1. underway : 旅行中の、進行中の、航行中の
    get under way : 出発する、始まる
  2. 「赤」は共産主義を、「黒と白」はそれへの抵抗を示唆しているように思える
  3. entwine : からませる、より合わせる
    the few : 多数(派)に対する少数(派)、少数の選ばれた人
  4. 「連帯」を見て勇気付けられたボノが、アイルランドとイギリスの敵対と分裂を思っているのではないか。
  5. golden は西欧世界の経済的な繁栄を示唆しているのだろう。
  6. wage : 戦争・闘争等を行う、遂行する
  7. ※文頭についている Though は、「一緒にいたい」「連帯したい」と思うけれども現実には何の変化も起きていないという苦渋が感じられる。


 1983年のアルバム War に収録。ポーランドの民主化運動に貢献した労働者組織「連帯」に触発されて作った歌だそうです。
 第二次大戦後に共産主義国家となったポーランドはソ連の影響下抑圧的な政治体制を維持しました。しかし、その間市民による民主化運動も止むことはなく、1978年にポーランド出身のヨハネ・パウロ2世がローマ教皇に就任したことが国民の反ソ連意識を大きく高めました。「連帯」は政府から非合法組織とみなされポーランドは戒厳令がしかれていましたが、奇しくもこの歌がシングルとして発売される1983年1月に戒厳令が解かれました。ポーランドはその後自由選挙の実施に成功し、1990年には「連帯」の委員長レフ・ワレサが国民の直接投票で選ばれた初の大統領となりました。
 歌詞の全体的なイメージは、連帯の運動に触発されたボノがアイルランド問題を解決するために何をすべきかと自問している様子が思い浮かびます。と同時に、離れ離れになっている恋人と一緒になるのを請い願う内容であるとも解釈できそうです。



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