Sometimes I Feel Like A Motherless Child

2010年11月26日

Sometimes I Feel Like A Motherless Child : Marian Anderson



Sometimes I feel like a motherless child
時々自分が母のない子のように感じる
A long ways from home
家から遠く離れ
True believer
真正の信仰者は
A long ways from home
家から遠く離れ

Sometimes I feel like I'm almost gone
時々死にかけているように感じる
A long ways from home
家から遠く離れ
True believer
真正の信仰者は
A long ways from home
家から遠く離れ


Sometimes I Feel Like A Motherless Child : Bessie Griffin



Sometimes I feel like a motherless child
時には母のない子のように感じる
A long ways from home
家を遠く離れ

Sometimes I feel like I'm almost gone
時には今にも死にそうに感じる
Way up in the heavenly land
天国に上る途中のように
True believer
真実の信仰は
Way up in the heavenly land
天の国に導く


Sometimes I Feel Like A Motherless Child : Louis Armstrong



Sometimes I feel like a motherless child
時には母のない子のように思う

A long ways from home
家から遠く離れて
True believer
真の信仰者は
A long ways from home
家から遠く離れて

Yes, sometimes I feel like a motherless child
そうだ。時には母のない子のように思うよ
(Why?)
(なぜ?)
Why? 'Cause nothin' ever happens
なぜって? なんにも起きないからだよ
(Nothin'?)
(何も?)
Well nothin' good
何もいいことがないってことだよ
(So what's good?)
(いいことって?)
Well you know to have a ball, man
楽しいことに決まってるだろ
(You sick?)
(病気なの?)
No
いや
(Hungry?)
(空腹なの?)
No man
ちがう
I just had myself a whole mess of black eyed peas and rice
豆と米を一皿まるごとたいらげたばかりだ
(See what I mean?)
(言ってること理解してる?)
I did
分かってるよ
I am a long ways from home
俺は故郷から遠く離れ
But things could be worse, sure could
悪いことしか起きないんだ。きっとそうなんだ


 マリアン・アンダーソン(1897-1993)はメトロポリタン歌劇場で歌った初の黒人歌手として有名ですが、多くの黒人霊歌もレコーディングしています。ベシー・グリフィン(1922-1989)はニューオリンズ生まれのゴスペル歌手で、マヘリア・ジャクソンと比べられるほどの実力者でした。ルイ・アームストロング(1901-1971)は同じくニューオリンズ生まれのジャズトランペッター、歌手で、数多くのヒット曲を生みました。
 黒人霊歌はアフリカ音楽とキリスト教の賛美歌が融合したものと考えられ、奴隷とともにアメリカに渡り、後に教会音楽としてゴスペルと呼ばれる形式に発展していきます。奴隷たちは自分たちの言語や文化を奪われ欧米の言語と文化を強制させられてきました。支配者の言葉や宗教にすがるしかなかったアフリカ人たちの苦しみと悲しみは私の想像を超えています。奴隷たちの間で歌われていた黒人霊歌は暗い絶望的なものが多いのですが、19世紀半ばの奴隷解放とともに徐々に希望のこもる曲調の歌も増え、ゴスペルともなると明るく楽しい曲調が主流となります。
 この歌は、奴隷の夫婦間で生まれた子をよその家に売る常習に基づいていると言われ、また、祖国アフリカから引き離された悲しみを「母のない子」「故郷から離れ」という言葉で表しているとも言われます。ルイ・アームストロングの歌の後に交わされる掛け合いの語りは「どうせお前ら白人には理解できないだろう」という静かな怒りを表しているのだろうかと思いました。


 <関連記事>
   ☆ I Want Jesus To Walk With Me : Marian Anderson
   ☆ Trouble of The World : Mahalia Jackson

Bleed It Out : Linkin Park

2010年11月17日




Yeah here we go for the hundredth time *1
まったくいやになるぜ。もう百回目だ
Hand grenade pins in every line *2
手榴弾のピンがどの戦線にもひそむ
Throw 'em up and let something shine
いっそ投げ捨てて爆発させるか
Going out of my fucking mind *3
この忌々しいことを忘れて
Filthy mouth, no excuse *4
だが、この汚らわしい口は、言い訳もできず
Find a new place to hang this noose
絞首縄を掛ける新たな場所を見つける
String me up from atop these roofs *5
この屋根から俺を吊るすがいい
Knot it tight so I won't get loose *6
しっかりと結べ。ほどけないようにな
Truth is you can stop and stare
実はやめて見つめることもできるはずだ
Bled myself out and no one cares
俺が血を流しても誰も気にしないだろう
Dug the trench out, laid down there *7
穴が掘られそこに下ろされる
With a shovel up out to reach somewhere *8
シャベルを伸ばしても届かない
Yeah, someone pour it in
それから銃弾が浴びせられる
Make it a dirt dance floor again
泥だらけのダンスフロアってわけさ
Say your prayers and stomp it out *9
祈れ。足を踏み鳴らせ
When they bring that chorus in
奴らがコーラスを入れてくれるだろう

I bleed it out,
血を流し
Digging deeper just to throw it away *10
深く掘り進む。ただ打ち捨てるために

Go, stop the show
止めさせろ、見世物を
Chop your words in a sloppy flow *11
言葉を叩きつけろ、穢れた流れに
Shotgun opera, lock and load *12
散弾銃の歌劇だ。弾は込めた
Cock it back and then watch it go *13
撃鉄を起こせ。狙え。撃て
Mama, help me, I've been cursed *14
ママ、助けて。俺は呪われてる
Death is rolling in every verse *15
死があらゆる言葉に転がり集まる
Candy paint on his brand new hearse *16
真新しい霊柩車のキャンディー・ペイントも
Can't contain him, he knows he works *17
奴を阻止できない。奴は知り、奴は働く
Fuck this hurts, I won't lie
この忌々しい痛みは(嘘じゃない)
Doesn't matter how hard I try
俺がどれだけ必死にやろうと関係ないんだ

Half the words don't mean a thing *18
半端な言葉は意味をなさない
And I know that I won't be satisfied
分かってる。俺自身が満足しない
So why, try ignoring him *19
だから奴のことは気にするな
Make your dirt dance floor again
泥まみれのダンスフロアをまた作ればいいんだ
Say your prayers and stomp it out
祈れ。足を踏み鳴らせ
When they bring that chorus in
そうすれば奴らがコーラスを入れてくれる

I bleed it out,
俺は血を流す
Digging deeper just to throw it away
深く深く掘り続ける。いたずらにむなしく

I've opened up these scars
こんなに傷口を開けたんだ
I'll make you face this
お前の面前に見せてやる
I've pulled myself so far
ここまでやったんだ
I'll make you, face, this, now!
さあ、しっかりと見ろ

I bleed it out,
俺は血を流す
Digging deeper just to throw it away
深く深く掘り下げる。ただ打ち捨てるために

Just to throw it away
ただ打ち捨てるために
I bleed it out
血を流す


備考
  1. Here we go. = Here I go. = Here goes. : さあ始めるぞ、行くぞ、それっ
    Here we go again. : ああやんなっちゃうな、またやる(始める)のか
  2. grenade : 手榴弾、手投げ弾
    line :(文字の)行、戦線
  3. get ~ out of one's mind : ~のことを考えない、忘れる
    put ~ out of one's mind : 故意に忘れる
  4. filthy : 不潔な、汚れた、不浄の、汚らわしい、みだらな、卑猥な
  5. atop : 頂上に
  6. knot : 結ぶ
  7. dig - dug - dug : 掘る
  8. reach : 手を伸ばすこと、届く範囲
  9. say one's prayers : お祈りをする
    stomp : 足を踏み鳴らす、踏みつける
  10. throw away : 投げ捨てる、金・一生などを無駄に費やす、無駄にする、棒に振る
  11. chop :(斧・鉈で)ぶち切る、叩き切る、切り刻む、短く鋭く打つ
    sloppy : 水溜りの多い、水浸しの、ずさんな、まとまりの悪い、だらしのない
    slop jar : 汚水壷
    slop pail : 汚物入れ
  12. lock : 銃の発射機構または安全装置
    locked and loaded : 臨戦態勢で
  13. cock : 耳・尻尾をぴんと立てる、殴ろうとして拳骨を後ろへ引く、銃の撃鉄を起こす
  14. curse : 呪う
  15. roll : ころがる
    roll in : たくさん入る・集まる、寝る、床に入る
    verse : 詩句、詩の一行
  16. candy paint : 飴のような質感で透明感のある重ね塗り塗装
    brand-new : 真新しい、新品の
    hearse : 霊柩車、棺
  17. contain : 怒り等を抑える、辛抱する、阻止する、牽制する
  18. half : 半分の、不完全な、不十分な
  19. why : [間投詞] あら、おや、まあ、もちろん、なに?、さあ


 2007年のアルバム Minutes to Midnight より。
 イギリスのロック専門誌 Kerrang! のインタビューで、作詞者のマイク・シノダがこの曲について概略次のように語ったそうです。「この歌詞は百回くらい書き直した。作詞者にとっては何時間もかけて書いた歌詞を直すのもメンバーに駄目出しされるのも不満なものだ。30秒も聞かないうちにやり直せと言われた事だってあるよ。…後略」
 戦場の兵士に喩えながら、血を流す思いをして自らの精神の奥底まで掘り進む詩作の苦労を歌っているのだろうと思います。
 I と you の区別がよく分からなかったので、ほぼ同意として訳しています。

Welcome To The Pleasuredome

2010年11月12日

Welcome To The Pleasuredome : Frankie Goes To Hollywood




Life goes on day after day
日々続く日常

Welcome to the pleasuredome
さあ歓楽の館へ

The animals are winding me up *1
獣たちが騒ぎたて
The jungle call
密林が俺を呼ぶ

In Xanadu did Kublai Khan *2
桃源の都でクビライ・カンがしたように
A pleasuredome erect *3
歓楽の館が立つ

Moving on keep moving on
動き続ける
Moving at one million miles an hour
時速百万マイルで
Using my power
全力で
I sell it by the hour *4
俺は時間売りだ
I have it so I market it *5
売るものを持つから市に出す
You really can't afford it *6
お前には買えないだろう
Really can't afford it
無理だろう

Shooting stars never stop
流星は止まらない
Even when they reach the top
頂点に達しても
There goes a supernova
超新星が来たぞ
What a pushover *7
なんてちょろいんだ

We're a long way from home
故郷から遥か遠く
Welcome to the pleasuredome
ようこそ歓楽の館へ
On our way home
家路の途上で
Going home where lovers roam *8
恋人たちが歩く故郷への途上で
Long way from home
故郷から遥か遠く
Welcome to the pleasuredome
ようこそ歓楽の館へ

Moving on
動きながら
Keep moving on
動き続けながら

I will give you diamonds by the shower
お前にはダイヤモンドのシャワーをあげよう
Love your body even when it's old
たとえ老いていてもお前の体を愛そう
Do it just as only I can do it
ただ俺がする通りにすればいい
And never ever doing what I'm told
かつて俺が教えられたことはするな

Shooting stars never stop
流星は止まらない
Even when they reach the top
頂点に達しても
There goes a supernova
超新星が来た
What a pushover
ちょろいもんだ

Keep moving on
動き続けろ
Got to reach the top
頂点を極めろ
Don't stop
止めるな
Pay love and life
愛と命に金を払え
Keep moving on
動き続けろ

Shooting stars never stop
流星は止まらない
Even when they reach the top
頂点に達しても
There goes a supernova
超新星が来たぞ
What a pushover
なんてちょろいんだ

Welcome to the pleasuredome
ようこそ歓楽の館へ
On our way home, going home where lovers roam
家路の途中で。恋人たちが歩く故郷への途上で

Long way from home
故郷から遥か遠く
Welcome to the pleasuredome
ようこそ歓楽の館へ

The world is my oyster *9
世界は俺の思うがままだ

Welcome
ようこそ


備考
  1. wind sb up : to annoy or upset someone
    annoy : うるさがらせる、悩ます、不快なことをする、いらだたせる
    upset : ひっくり返す、打ち負かす、狼狽させる、混乱させる
  2. Xanadu : 桃源郷。元はモンゴル帝国皇帝クビライ・ハンが作った「上都」という都に由来する。
    ※上都はマルコ・ポーロにより西欧人に知られ英詩人コールリッジの詩"Kubla Khan"によりさらに幻想化された。
  3. erect : 直立する(させる)、建設する
  4. by the hour : 時間ぎめで(雇うなど)
  5. market : 市場で商う、売買する、(市場で)売りに出す
  6. afford : 費用を負担する経済力がある、~する余裕がある、説明・便宜などを提供する、人に物を与える
  7. pushover : 朝飯前のこと、楽勝、だまされやすい人、ちょろい相手、すぐひっかかる女
  8. roam : 歩き回る、ぶらつく
  9. world is one's oyster : 世の中は~の自由になんでもできる、意のままだ、世界は~の利益・儲けの種だ
    ※シェイクスピアの喜劇『ウィンザーの陽気な女房たち "Merry Wives of Windsor"』を出典とする慣用句。「世界はこの牡蠣のように俺のものだ。(閉じてはいるが)剣でこじ開けさえすればいい」という意味合いの台詞があるらしい。


 1984年のアルバム Welcome To The Pleasuredome より。
 繰り返しが多いので歌詞は適当に省略しましたが、この繰り返しには意味がありそうな気もします。I を「俺」と訳しましたが普通は「わたし」と訳した方が分かりやすいでしょう。「時間売り」をしている彼はとても忙しく、次から次へと上客(supernova)を見つけ、動き続けなければなりません。いかがわしさ全開の歌詞のところどころに現れる long way from home と home where lovers roam に切なさを感じるのは私だけでしょうか?
 この歌詞には当時の商業音楽の世界に対する挑発的な内容も込められているように思えます。商業音楽界に対して「ヒット曲を作るのは簡単だ」、音楽の購買層に対して「お前たちはいいカモだよ」、そして世界に対して「世界は俺の金儲けの種なんだ」と言っているように見えるのです。誰が作ったのか正確には知らないのですが、プロデューサーであるトレバー・ホーンの才気を感じさせる歌詞です。



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