21St Century Schizoid Man

2011年07月18日

21St Century Schizoid Man : King Crimson




Cat's foot iron claw
猫の足 鉄の爪
Neuro-surgeons scream for more *1
神経外科医たちが金切り声で求め続ける
At paranoia's poison door. *2
妄想病者の毒の扉の前で
Twenty first century schizoid man. *2
21世紀の分裂病者

Blood rack barbed wire *3
血の拷問台 有刺鉄線
Polititians' funeral pyre *4
政治家たちの火葬の薪
Innocents raped with napalm fire *5
ナパームの火に犯される無垢な者たち
Twenty first century schizoid man.
21世紀の分裂病者

Death seed blind man's greed
死の種 盲人の貪欲
Poets' starving children bleed *6
詩人たちの飢えた子どもが血を流す
Nothing he's got he really needs
本当に必要なものを何も得ない
Twenty first century schizoid man.
21世紀の分裂病者は


備考
  1. ※「神経外科医」は1940~50年代に流行したロボトミー手術(精神異常者に脳外科手術を施し無感情化させる)を連想させる。
  2. paranoia, schizoid : 英語の辞書では [パラノイア=偏執症・被害妄想、スキゾイド=統合失調症] とある。一般的用語としてはいずれも精神病的症状または精神病的傾向・性格を表す言葉と考えられる。paranoia の特徴は他者が自分に危害を加える、脅かす、騙すといった偏執的な妄想に囚われることであり、schizoid の特徴は他者・外界への関心の喪失、感情の平板化、対人関係の拒絶・逃避など。ここでは厳密な精神医学用語として両者を区別しているわけではなく、ともに狂気の一種として使われているように思える。
  3. rack : 台、架台、ラック、拷問台、拷問
    barbed wire : 有刺鉄線
  4. funeral : 葬式の、葬儀の、葬列の
    pyre : 薪などの山、(火葬用の)積み薪
  5. innocent : 無罪の(人)、純潔な(人)、潔白な(人)、無邪気な(人)
  6. starving : 餓死寸前の、飢えている

 1969年のアルバム In the Court of the Crimson King に収録。
 柔らかな態度に凶器を潜ませ患者の心身を破壊する治療者たち。あからさまな態度で人を殺し続ける政治家たち。強欲に駆られ差別と格差を推し進める経済的支配者たち。支配される者たちも妄想症であり、無邪気でおめでたく、無力な詩人でしかない。何が正しく何が間違っているのか誰も明らめることができず、正気と狂気の区別もつかず、狂者が狂者を治療する世界は混沌化を続ける。40年以上経った今の方がより実感できる歌詞に慄然とします。
 今、政治の仕組みは経済の力に押しつぶされ、機能しなくなりつつあるように見えます。この社会の変化を読み解く術を欲しいと切実に思います。



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