If It Be Your Will

2011年08月02日

If It Be Your Will : Leonard Cohen




If it be your will that I speak no more *1
私がこれ以上しゃべらないということが、あなたの意思であるのなら
and my voice be still as it was before *2
私の声が以前と同じように静かで穏やかだとしても
I will speak no more
私はしゃべらない
I shall abide until I am spoken for *3
私の声を求められるまでじっとしている
If it be your will
それがあなたの意思であるのなら

If it be your will that a voice be true
声こそが真実であるということが、あなたの意思であるのなら
From this broken hill
この崩れた丘から
I will sing to you
私はあなたに歌おう
From this broken hill
この崩れた丘から
All your praises they shall ring *4
あなたへの讃歌だけが高らかに響くだろう
If it be your will to let me sing
私に歌わせることが、あなたの意思であるのなら

From this broken hill
この崩れた丘から
All your praises they shall ring
あなたへの讃歌だけが高らかに響くだろう
If it be your will to let me sing
私に歌わせることが、あなたの意思であるのなら

If it be your will *5
もしそれがあなたの意思であるのなら
If there is a choice *5
そして私に選択が許されるとすれば
Let the rivers fill *6
すべての川を満たし給え
Let the hills rejoice *7
すべての丘を喜ばせ給え
Let your mercy spill *8
あなたの慈悲をあふれさせ給え
On all these burning hearts in hell
地獄の火に焼かれるこのすべての心たちへ
If it be your will to make us well *9
私たちを良くすることが、あなたの意思であるのなら

And draw us near
私たちを引き寄せ給え
And bind us tight
強く縛り給え
All your children here in their rags of light *10
あなたの子らはすべて、ぼろ屑のような光の中にいる
In our rags of light, all dressed to kill *11
私たちは皆、ぼろ屑のような光の中で、外見だけは着飾っている
And end this night
この夜を終わらせ給え
If it be your will
それがあなたの意思であるのなら

If it be your will
それがあなたの意思であるのなら


備考
  1. ※仮定法(叙想法)だから動詞は原形が用いられている。If it should be の should が省略されているとも解される。
  2. この before までが初めの「 If 節」だと解して訳した。
  3. abide : とどまる、残る、待つ、覚悟して待つ、甘んじて受け入れる、いつでも来いと待ち構える、~のままでいる
  4. praise : 称讃、称揚、神を讃えること、賛美、崇拝
    ring : 鐘・鈴などを鳴らす、打つ、響かせる、高らかに言う
    ring sb's praises : 人を盛んに称讃する
  5. ※ If it be が叙想法(仮定法)、If there is が叙実法(直説法)と区別して書かれている理由がよく分からない。叙想法は話者の願望・想像などの思いを述べる言い方であり、叙実法は事象の客観表現であるらしい。If it is ならば「それがあなたの意思ならば」という単純仮定であるが、If it be だと「それはあなたの本意ではないと思うが、あえてそう言うのであれば」あるいは「あなたの意思は私には分からないが、もしこれがあなたの意思なのであれば」などの種々のニュアンスが込められるのかもしれない。ただ、訳文には上手く表現できなかった。
    choice : 選択、選択の自由、選択権、選ばれたもの
  6. fill : 満ちる、いっぱいになる
  7. rejoice : 喜ばせる、喜ぶ
  8. spill : こぼす、流す、こぼれる、あふれる
  9. 「私たち」は「あなたと私」を指すのではなく、all these burning hearts を指しているように思える。
  10. rag : ぼろ、ぼろきれ、おんぼろの服、小片、断片、かけら
  11. be dressed : 身支度が整っている、~の服を着ている
    be dressed to kill : (異性の気をひくために)めかしこんでいる、着飾っている
    ※外面だけを飾り内面の貧しさを取り繕っているという意味なのか、殺しのための身支度をしているという意味なのか分からなかった。ただ、直前の「ぼろ」という言葉と対になっているのは確かである。




 1984年のアルバム Various Position より。
 「私」と「あなた」から始まり、「私たち」を登場させ、最後に「すべての子たち=人間一般」を出してくる構成は良く考えられていると思います。恋愛の歌だと思って聞いていると次第に宗教性が加わり、最後には祈りのような歌であることが分かります。



コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://kawasaki5600.blog64.fc2.com/tb.php/134-e0c96fce
    この記事へのトラックバック


    最新記事