This is A Rebel Song

2012年01月09日

This is A Rebel Song : Sinéad O'Connor




I love you my hard Englishman
私はあなたを愛している。かたくななイギリス人よ
Your rage is like a fist in my womb
あなたの怒りは、まるで私の子宮をえぐる拳のよう
Can't you forgive what you think I've done
許すことができないのだろうか。私がしたとあなたが思っていることを
And love me, I'm your woman
私を愛することはできないのだろうか。私はあなたの女だというのに
And I desire you my hard Englishman
私はあなたを望んでいる。かたくななイギリス人よ
And there is no more natural thing
今ではありのままの自然なものなんてどこにもない
So why should I not get loving
だとしたら、なぜ私は愛を手に入れちゃいけないのだろう
Don't be cold Englishman
冷たくしないで欲しい。イギリス人よ

How come you've never said you love me
どうして私を愛していると言ってくれなかったのだろう
In all the time you've known me
私を知ってからずっと
How come you never say you're sorry
どうして「ごめん」と言ってくれないのだろう
And I do
私は言うわ

And please talk to me Englishman
どうか私と話をして。イギリス人よ
What good will shutting me out get done
私の目をふさいでいた「善意」は消えたのよ
Meanwhile crazies are killing our sons
狂人たちはまだ私たちの息子を殺しているけれども
Oh listen, Englishman
耳を傾けて。イギリス人よ
I've honoured you hard Englishman
私はあなたに敬意を払ってきた。かたくななイギリス人よ
Now I am calling your heart to my own
今私はあなたの心に呼びかけている。私自身のために
Oh let glorious love be done
栄誉ある愛を成し遂げて
Be truthful, Englishman
正直になって。イギリス人よ

How come you've never said you love me
どうして私を愛していると言ってくれなかったのだろう
In all the time you've known me
私を知ってから今にいたるまで
How come you never say you're sorry
どうしてあなたは「すまない」と言ってくれないのだろう
And I do
私は言うわ
I do
私は


 1997年のミニアルバム Gospel Oak より。
 アイルランド人の女が、愛するイギリス人の男に歌いかけるという体裁がとられていますが、アイルランド国民がイギリス国民に歌いかけているともとれるように作られた歌詞だろうと思います。
 長くイギリスの植民地だったアイルランドでは国民に根深い反英感情があります。その対立感情は1920年前後からの独立戦争を経て激化し、独立後も北アイルランドの領有をめぐり、両国の過激派によるテロ合戦で多くの死傷者を出しています。
 このような歴史からアイルランドでは Irish Rebel Song と言われるフォークソングがたくさん作られてきました。イギリスに対する抵抗・反抗の歌と言えるジャンルがあったわけです。以下に紹介するのは、Youtube で適当に検索して見つけたものです。


Come Out, Ye Black and Tans



I was born on a Dublin street where the Royal drums did beat,
俺はダブリンで生まれた。英王室の太鼓がいつも打ち鳴らされているような所だ
And the loving English feet walked all over us;
俺たちの周りでは忠良なる英国人が歩き回っていた
And every single night, when me Da would come home tight,
俺の親父は毎晩酔って帰ってくると
He'd invite the neighbours outside with this chorus:
隣近所の奴らを誘っていつも大合唱さ

※ Oh, come out you Black and Tans;
出て来い、英軍の連中よ
Come out and fight me like a man;
男らしく俺と戦え
Show your wife how you won medals down in Flanders;
女房に教えてやれ。どうやって西部戦線で勲章をとったかを
Tell her how the I.R.A. made you run like hell away
教えてやれ。どうやって IRA から脱兎のごとく逃げ出したかを
From the green and lovely lanes in Killeshandra. ※
キルシャンドラの緑美しい小道からな

Come, tell us how you slew
来いよ。教えてくれ。どんな風に殺したんだ?
Them ol' Arabs two by two;
アラブ人は二人ずつか
Like the Zulus, they had spears and bows and arrows;
ズールー族は槍と弓矢を持ってたんだろ
How you bravely faced each one,
勇敢なお前たちはそいつらに向かった
With your sixteen pounder gun,
大砲を持ってな
And you frightened them poor natives to their marrow.
お前らは原住民たちを骨の髄まで怯えさせたんだよな
※~※
Come, let us hear you tell
来いよ。聞かせてくれ
How you slandered great Parnell,
お前たちは偉大なチャールズ・パーネルをどんな風に誹謗中傷したんだ
When you thought him well and truly persecuted,
熟慮の上で迫害したんだろうが
Where are the sneers and jeers
嘲りの笑いと、ふざけた野次はどこへ行ったんだ?
That you bravely let us hear,
お前たちに勇気があるなら、聞かせてみろよ
When our heroes of sixteen were executed.
1916年、イースター蜂起の英雄たちを処刑した時のことを
※~※
The day is coming fast
その日はすぐに来る
And the time is here at last,
その時がついにここに来る
When each shoneen will be cast aside before us; And,
イギリスかぶれの裏切り者は淘汰される
if there be a need,
もし必要なら
Sure my kids will sing "Godspeed!",
子どもたちが歌うだろう、「さっさと国に帰れ」と
With a bar or two of Stephen Behan's chorus.
スティーヴン・ビーハンの合唱の一節とともに
※~※


 Rebel Song はこのようにイギリスに対するあからさまな敵意を歌ったものが多いようです。シネイド・オコナーの歌は、これらとは一線を画し、対話を呼びかけ、お互いの謝罪が必要だと述べながらも、「あなた」にそれができないのはなぜかと問いかけ、歴史的感情の複雑さを浮き彫りにしています。かと言って「過去を水に流して仲良くしましょう」と歌っているようには見えません。この歌に「反抗の歌」という題をつけたのは、アイルランド人の過去の様々な行動と思考をすべてをひとくくりにして切り捨ててはならないという彼女の思いが表れているのではないでしょうか。




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