Dark Parts / Hood

2012年08月21日

Dark Parts : Perfume Genius




The hands of God were bigger than grandpa's eyes
神の手はおじいさんの目より大きいはずなのに
But still he broke the elastic on your waist *1
おじいさんはあなたの腰のベルトを引きちぎった
But he'll never break you, baby
でも、彼はあなたを傷つけることはないよ、母さん
But he'll never break you, baby
彼はもうあなたを傷つけることはないんだよ、母さん

The hands of God were bigger than grandpa's eyes
神の手はおじいさんの目よりも大きい
But he's long gone
おじいさんはとうにいなくなったのだから

The love you feel is strong
あなたの受ける愛は強い
The love you feel is stronger
何よりも強いのだから

I will take the dark part
僕が暗闇を引き受けるよ
Of your heart into my heart
あなたの心から僕の心へと
I will take the dark part
僕が暗闇を引き受けるよ
Of your heart into my heart
あなたの心から僕の心へと

備考
  1. elastic : [名] ゴムひも(糸・テープ)、靴下止め [形] ゴム製の、弾力のある、しなやかな
    ※この歌詞ではおそらくスカートやズボンのウェスト部分もしくはベルト類を指すのだと思う。


 Perfume Genius はアメリカの歌手 Mike Hadreas(マイク・ハドレアス)のステージ名です。彼のことはコメントをくださった植杉レイナさんに教わりました。
 この歌は彼が母親のために作った歌だそうです。The hands of God were bigger than grandpa's eyes の部分がうまく理解できませんが、彼女が父親から性的虐待を受けていたことをうかがわせる歌詞だろうと思います。とても美しく繊細な声と曲作りで、歌詞に見られる彼の優しくかつ強い精神と相まって、深く私の心に響きました。素晴らしい芸術家を紹介して下さった植杉さんに感謝します。



Hood : Perfume Genius




You would never call me baby
君は「可愛い」と呼んでくれなくなるだろう
If you knew me true
もし君が本当の僕を知ったなら
Oh, but I waited so long for your love
ああ、でも僕は君の愛を長く長く待ち望んだ
I am scared baby that I can't keep it up for long
僕は怖い。その長さに耐えられなくなることが

Boy I wish I grew up the second I first held you in my arms
僕は虚しく望む。初めて腕に君を抱いた瞬間を育て実らせられたらいいのに
Underneath this hood you kiss, I tick like a bomb
このフードの下で君がキスをし、僕の胸が時限爆弾のようにカチカチと鳴るんだ

You would never call me baby
君は「可愛い」と呼んでくれなくなるだろう
If you knew me true
もし君が本当の僕を知ったなら
Oh, but I waited so long for your love
ああ、でも僕は君の愛を長く長く待ち望んだ
I will fight baby not to do wrong
僕は戦おうと思う。間違いを犯さないように


 マイク・ハドレアスはゲイだそうです。私は同性愛について概略次のように考えています。同性愛は生物学的には倒錯であり一種の奇形である。ただし、そもそも人間自体が本能の壊れた生物であるので、種の保存という遺伝子的欲求のない性行為や性愛感情はある意味ではより人間らしい業だとも言える。そのため、同性愛は積極的に奨励されるべきではないが少なくとも社会的に公認されるべきである。
 ただし上記はあくまでも頭で考えたことで、生理的・感覚的には嫌悪感をもっており上の動画も気持ち悪いという感想しか持ち得ません。ところが、マイク・ハドレアスの歌声のはかなさや切実さはなぜか心に深く響いてきます。Hood は本当の自分を隠す覆いの隠喩なのでしょうか。異性間の恋愛を超えた、悲恋の究極を表すような響きが伝わって来る気がします。
 この2曲は Perfume Ginius の2枚目のアルバム Put Your Back N 2 It に収録されています。




コメント

  1. 植杉レイナ | URL | -

    Re: Dark Parts / Hood

    さっそくお手間をとって頂いたことに,こころから感謝申し上げます。Perfume Geniusの“内向性”は,感覚的には讃美歌やゴスペルに最も近いとおもっています。1930年代からアメリカで演奏され始めたゴスペルがその後のほとんどのアメリカ音楽に影響を与えて来たことや,ゴスペルそのものがすでに人びとに癒しを与えにくくなってきた現代をかんがえると,ロックが多くの可能性を歩むしかなかったのではないかとおもっています。蛇足ですが,性別もしくは性的嗜好とは,社会的な価値基準ではないようにおもいます。そして,私はフェミニストではありませんが,結婚式で父親に手をひかれて新婦がまるでモノのように新郎に手渡されるのを女子としてとても不愉快に感じてます。
    で,対極にあるロックと勝手に思っているアーティストでは, Rage Against the Machineが好きです。
    2曲も取り上げて頂き,本当にありがとうございました。

  2. Kalavinka | URL | IeOjDy9U

    植杉 様

    コメントを読んで、彼の歌声から感じられる静かさと荘厳さがある種の祈りであることに気づきました。私は音楽の技術的な知識に乏しいのでロックの音楽史的な位置づけは分かりませんが、ロックに祈りの要素が多いことは昔から感じていました。
    記事に書いた同性愛に関する私見はだいぶ言葉足らずでした。本質的には性的な認識は社会的な認識と対立・矛盾する要素を持っているのだと思います。そういう観点からは私も性的嗜好は社会的価値基準では計れないものであろうと思います。
    私にとって唯一の情報源であったラジオも最近聞かなくなって新しい歌を知る機会がめっきり減りました。素晴らしいアーティストを教えていただいて、ありがとうございました。

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://kawasaki5600.blog64.fc2.com/tb.php/169-de302dce
この記事へのトラックバック


最新記事