Titanium : David Guetta ft. Sia

2013年11月19日




You shout it out,
あなたが大声でわめこうと
But I can't hear a word you say
私には聞こえない
I'm talking loud, not saying much *1
私も大きな声を出してるけど、そんなの当然でしょ
I'm criticized but all your bullets ricochet *2
けなされたって、あなたの弾は全部跳ね返す
You shoot me down, but I get up *3
言葉で撃ち倒されたって、私は立ち上がる

I'm bulletproof, nothing to lose *4
私は弾丸を通さない。失うものもない
Fire away, fire away *5
いくらでも撃ちなさい
Ricochet, you take your aim *6
跳ね返してやる。狙いなさい
Fire away, fire away
いくらでも撃ちなさい
You shoot me down but I won't fall
いくら撃たれようと、私は倒れない
I am titanium *7
私はタイタニウム
You shoot me down but I won't fall
いくら撃たれようと、私は倒れない
I am titanium
私はタイタニウム

Cut me down *8
切りつけなさい
But it's you who'll have further to fall *9
でも、倒れるのはきっとあなたの方よ
Ghost town and haunted love *10
廃墟の町、幽霊に取りつかれた愛
Raise your voice, sticks and stones may break my bones *11
怒鳴りなさいよ。棒や石では体が傷つくけど、ただの言葉なんて全然平気よ
I'm talking loud, not saying much
私も大きな声を出してるけど、そんなの当然でしょ

I'm bulletproof, nothing to lose
私は弾丸を通さない。失うものもない
Fire away, fire away
いくらでも撃ちなさい
Ricochet, you take your aim
跳ね返してやる。狙いなさい
Fire away, fire away
いくらでも撃ちなさい
You shoot me down but I won't fall
いくら撃たれようと、私は倒れない
I am titanium
私はタイタニウム
You shoot me down but I won't fall
いくら撃たれようと、私は倒れない
I am titanium
私はタイタニウム

Stone-hard, machine gun *12
石のような硬い心の機関銃が
Firing at the ones who run
逃げる者たちを撃っている
Stone-hard, those bulletproof glass
石のような硬い心の防弾ガラスたちを

You shoot me down but I won't fall
いくら撃たれようと、私は倒れない
I am titanium
私はタイタニウム


備考
  1. That's not saying much. : そんなのは当然だ
  2. criticize : 人のあらさがしをする、~の理由で非難する、けなす、批評・批判する
    ricochet : 弾丸が壁で跳飛する、音が反響する
  3. shoot down : 撃ち落とす、撃ち殺す、論破する、こきおろす
  4. proof : 水・火・災害に耐えられる、弾丸を通さない、誘惑・議論に抵抗できる・負けない、強度試験済みの
  5. fire away : どしどしやる、どんどん話(質問)を続ける、始める、銃を撃ち続ける
  6. take aim : 狙いをつける、激しく非難する・指弾する
  7. titanium : タイタニウム、チタニウム、チタン。原子番号22の遷移金属元素。金、白金と同等の錆び難さ、鋼鉄以上の強度を持つ。質量が金・白金の三分の一以下、鋼鉄の半分以下と軽い。名称はギリシャ神話の巨神族タイタンに由来する。カオス(混沌)からガイア(大地の女神)、タルタロス(冥界)、エロス(愛の神)が生まれ、ガイアは、ウラノス(天空神)、ポントス(海洋神)を生む。ガイアはウラノスと結ばれ、天と地を創造し、地上の生き物を生み、海神オケアノス、地神クロノスなどのタイタン族の神々を生む。
  8. cut down : 打ち負かす、打ち倒す、破壊する、鼻柱をへし折る、切り伏せる、殺す
  9. further : [副] もっと遠く、さらに進んで、なおいっそう、それ以上に、その上、さらに言えば
    ※文法構造が分からないが、ここでは have to (当為・義務・運命)を修飾する副詞として使われていると解した。
  10. haunted : 幽霊のよく出る、取りつかれた、不安な
    ※この一行はこの前後との文脈がよく分からない。
  11. Sticks and stones may break my bones but names [words] will never hurt me. : [ことわざ] 杖や石では傷ついても、言葉で私を傷つけることはできない(侮辱や悪口は平気である)
  12. heart of stone : 石のように冷たい心、冷酷な心、無情
    ※ stone に「強い心」というニュアンスはないようで、ここの「硬い」も「かたくな、意固地、冷酷」という感じなのだろうと思うが自信はない。
    ※この三行を「stonehard machinegun が stonehard bulletproof glass を撃っている」と訳したが、これは意訳なので間違っているかもしれない。


 2011年のアルバム Nothing But The Beat より。
 デビッド・ゲッタは1967年フランス生まれのDJ、プロデューサー、シアは1975年オーストラリア生まれのシンガーソングライターだそうです。二人のことは知人のブログで知っていたのですが、この歌は先日ラジオで初めて聞き、美しい声と曲に一聴で気に入りました。題名の Titanium はチタンあるいはチタニウムという訳語が一般的なのでしょうが、巨神タイタンを想起させるタイタニウムの方がイメージが広がるのではないかと思いこの訳語を使いました。
 歌詞は基本的に一人称の自分語りをしているのですが、最後の備考 *12 のところだけが三人称の神の視点で鳥瞰的に書かれているように見えます。この歌は、回りの人間関係からの疎外に負けない強い精神を讃え励ます内容にも受け取れます。しかし、私の英語読解が誤っていなければという条件付ですが、この*12 の三行の示す内容とこれ以降の悲痛な叫びにも聞こえる歌唱とが相俟って、私には人間同士が攻撃をし合って優しさを失った硬い心が出来上がっていくという悲しみを歌っているように感じられます。タイタニウムは強い心の象徴であると同時に柔らかさを失った心を象徴させているのではないでしょうか。




コメント

  1. Noe | URL | wpmRH4EQ

    Re:Titanium

    はじめまして。いくつかの和訳サイトを見ましたが、詳しい解説と考察が素晴らしいと思いました。
    英語としての解説、他の曲にも見られる聖書の視点など、なるほどなぁと思うことがたくさんありました。
    ブログでこちらの記事を紹介させて頂いています。(何か問題ありましたらお知らせ下さい)
    http://noelani.seesaa.net/article/411288746.html

    Stone については、自分は「石つぶて」と解釈しました。聖書に登場する石打ちです。
    この曲を「イエスと群衆」として考えることもできそうな気がしてきました。
    http://noelani.seesaa.net/article/411310882.html

  2. Kalavinka | URL | -

    Noe 様

     はじめまして。自分には過ぎた賛辞をいただき、またブログを紹介くださり、ありがとうございます。
     ブログを拝見しました。「イエスと群衆」の観点は思いつかなかったものでとても新鮮でした。私の翻訳は "Ghost town and haunted love" を無視したものになっています。「歌詞全体を覆う敵対関係に恋愛的な要素を盛り込むために用いた言葉だろう」程度の理解に留まり、それより先の考察をあきらめたためです。キリスト教的な要素は全く思いつきませんでした。また、別記事の "Story of My Life" の深い考察もとても参考になりました。このブログの当該記事でリンクを貼らせていただきました(問題があれば削除しますのでお知らせください)。
     独り善がりになりがちな孤立したブログなのでこのような意義深いご意見をいただけたことはとてもありがたかったです。

  3. Noe | URL | wpmRH4EQ

    キリスト的視点

    望外のお褒めを頂き、ありがとうございます。
    該当記事でも触れていますが、Bruno Mars の Grenade を先に訳していたので、すんなり同じ視点が出てきました。撃つ、石、非難など、モチーフや構図が似ている上にあの謎の一行がありましたし。

    Story of My Life も見てくださったんですね。リンクもありがとうございます。
    そちらの記事のほうにもコメントさせて頂きます。

  4. Kalavinka | URL | -

    Noe 様

     重ねてのコメントありがとうございます。
     英米人の書く歌詞には、仮に主題でないとしてもモチーフの一つであったり諺や慣用句を含む言葉の選び方であったりと、聖書の影響を強く感じることが多いです。それを彼らと同じように感覚的に捕らえられればもう少し歌詞の理解が深まるのになあと嘆息することもしばしばです。

  5. Noe | URL | wpmRH4EQ

    Re:Titanium

    こんにちは、お久しぶりです。
    この曲は何度も思い返す機会があるのですが、また別の解釈が浮かびました。

    http://noelani.seesaa.net/article/411288746.html
    (男性がカバーしているので和訳もそれに合わせています)
    (上記より抜粋)
    彼の向こうにいるのが、必死になって彼に訴えている誰かだったら?
    どうにかわかってほしくて訴えているのに、彼は全部跳ね返す。

    彼も悲しいだろう。かつては信頼していた相手から責められていると感じて。
    けれど彼の目は冷たい。上から見下している。
    切り捨てられる者の悲しみ、痛みを、まだわかっていない。

    すごく悲しい状況だと思います。

  6. Kalavinka | URL | -

    Noe 様

     お久しぶりです。コメントありがとうございます。
     この歌には人と人との通じ合えない悲しみという印象を持っていましたので、Noe さんの新たな解釈はすんなりと頭に入りました。そして、その抽象的な印象を具体的な一例として「本当は通じ合いたいと思っているのに通じ合えない者同士の悲しみ」として訳して下さったことで、私がこの記事で言いたかったことはこのような解釈なのかもしれないと思いました。
     私は一度訳してしまうとその後ほったらかしにしてしまいがちなのですが、Noe さんの深い考察にはいつも頭が下がります。おかげでこの歌の理解がより深まりました。ありがとうございました。

  7. Noe | URL | wpmRH4EQ

    わかりあえない悲しみ

    何度もすみません^^;。
    この曲と対になりそうな曲があります。Grenade-Bruno Mars です。
    鋼=チタン=拒絶する人 / 柘榴=手榴弾(Grenade)=訴える人
    Grenade
    http://noelani.seesaa.net/article/411312838.html
    Titanium
    http://noelani.seesaa.net/article/411288746.html
    原曲とは性別が完全に逆転していますが、傷つけあう相聞歌みたいです。

    わかりあえない悲しみ、としては、
    I Want It That Way - Backstreet Boys もそうだなぁと思います。
    http://noelani.seesaa.net/article/412997444.html
    この曲は I Want It That Way が具体性に欠けるので何がなにやら、となりそうですが
    自分はわかります(わかる気がします;;)。
    The Truth Beneath The Rose の結果、答、に聞こえるのです。
    曲調は全然違いますが。(勝気な女性と弱気な男性みたい><)

  8. Kalavinka | URL | -

    Re: わかりあえない悲しみ

     こんばんは。どうぞご遠慮なく。コメントはいつでも嬉しいものです。

     ブルーノ・マーズの Grenade は正直に言うとあまり好みの歌ではないのですが、ミザリー的に歌詞をとらえると妙に興味が湧きました。不思議です。「あなたのためなら手榴弾もつかめる」なんて言われてみたいような怖いような…。ちなみに動画のピアノを引いている場面はイエスを想起させますが、彼の声と歌い方がどうしてもラブソングに聞こえてしまいます。基本的にラブソングは訳すのがとても苦手なので、またいろいろ教えていただけると幸いです。

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://kawasaki5600.blog64.fc2.com/tb.php/243-4f52121e
この記事へのトラックバック


最新記事