Handlebars

2014年10月19日

Handlebars : The Flobots




I can ride my bike with no handlebars
ハンドルを持たなくても自転車に乗れるよ
No handlebars, no handlebars
ハンドルがなくても、ハンドルがなくても

Look at me, look at me
見て、見て
Hands in the air like it's good to be alive
両手を放してるんだ。生きてるっていいなって感じがするよ
and I'm a famous rapper
僕は有名なラッパーさ
Even when the paths are all crookedly *1
踏み均してきた道がすべて捻じ曲がっていてもさ

I can show you how to do-si-do *2
ドーシードーのやり方を教えられるよ
I can show you how to scratch a record *3
レコードの掻き鳴らし方を教えられるよ
I can take apart the remote control
リモコンを分解できるよ
And I can almost put it back together
そして、ほとんど元通りに組み立てられるよ

I can tie a knot in a cherry stem *4
さくらんぼの茎を舌で結べるよ
I can tell you about Leif Ericson *5
レイフ・エリクソンについて教えられるよ
I know all the words to "De Colores" *6
「デ・コロレス」の歌詞を全部知ってるよ
And "I'm Proud To Be An American" *7
「アメリカ人で良かった」の歌詞もね

Me and my friend saw a platypus
僕と友達はカモノハシを見たよ
Me and my friend made a comic book
僕と友達は漫画本を作ったよ
And guess how long it took
どれだけ時間がかかったと思う?
I can do anything that I want, cause look *8
やりたいことは何でもできるんだ。見ての通りさ

I can keep rhythm with no metronome
メトロノームがなくてもリズムがとれるよ
No metronome, no metronome
メトロノームなしでも、メトロノームなしでも
And I can see your face on the telephone
電話できみの顔が見れるよ
On the telephone, on the telephone
電話で、電話で

Look at me, look at me
見て、見て
Just called to say that it's good to be alive *9
電話したのはただ言いたかったんだ。「生きてるっていいね。
in such a small world
こんなちっぽけな世界でも」
I'm all curled up with a book to read *10
僕は背を丸めて本を読むのに夢中さ

I can make money, open up a thrift store *11
僕はお金を作れるよ。チャリティショップだって開ける
I can make a living off a magazine *12
雑誌一冊で生計を立てることだってできる
I can design an engine
エンジンも設計できるよ
Sixty four miles to a gallon of gasoline *13
1ガロンで64マイルも走れるやつさ

I can make new antibiotics
新しい抗生物質も作れるよ
I can make computers survive aquatic conditions
水中で動くコンピュータも作れるよ
I know how to run a business *14
会社経営の仕方も知ってるよ
And I can make you wanna buy a product
みんなが商品を買いたくなるようにさせられるよ
Movers, shakers and producers *15
政財界の大物にだって、商品の生産者にだって
Me and my friends understand the future
僕と友達は未来が分かるんだ
I see the strings that control the system *16
体制を支配する手段も分かるよ
I can do anything with no resistance
何の抵抗もなく何でもできるよ

Cause I can lead a nation with a microphone
だって僕はマイク一本で国民を指導できるんだから
With a microphone, with a microphone
マイク一本で、マイク一本で
And I can split the atom of a molecule
分子を原子に分離することだってできるよ
Of a molecule, of a molecule
分子をね、分子をね

Look at me, look at me
見て、見て!
Driving and I won't stop
走ってるんだ、止まりたくないんだ!
And it feels so good to be alive and on top
すごくいい感じだよ。生きてるって。頂上にいるって!
My reach is global, my tower secure
僕の手は世界中に届き、高くそびえる僕の要塞は絶対安全
My cause is noble, my power is pure
僕の大義は高貴で、僕の権力は純粋なのさ

I can hand out a million vaccinations *17
僕は百万人分のワクチンを分け与えられるよ
Or let 'em all die in exasperation *18
もしくは放置して全員を死なすこともできるよ
Have 'em all healed of their lacerations *19
みんなの怪我を治すこともできるよ
Have 'em all killed by assassination
みんなを暗殺することもできるよ

I can make anybody go to prison
誰でも監獄に放り込めるよ
Just because I don't like 'em
ただ気に入らないという理由だけで
And I can do anything with no permission
つまり僕は誰の許可もなく何でもできるんだ
I have it all under my command
すべてを僕の命令下に置いてるんだ

Because I can guide a missile by satellite
だって僕は人工衛星でミサイルを誘導できるんだから
By satellite, by satellite
人工衛星で、人工衛星で
And I can hit a target through a telescope
望遠鏡を覗いて標的を撃てるんだよ
Through a telescope, through a telescope
望遠鏡を覗いて、望遠鏡を覗いて

And I can end the planet in a holocaust
そして、僕は大虐殺でこの惑星を終わらせることもできるんだ!
In a holocaust, in a holocaust
大虐殺で! 大虐殺で!

I can ride my bike with no handlebars
ほら。ハンドルを持たなくても自転車に乗れるよ
No handlebars, no handlebars
ハンドルがなくても、ハンドルがなくても


備考
  1. path : 踏み均されてできた小道、公園・庭の歩道、台風・月の通り道・軌道、文明・思想・行動の方向・方針
    crooked : 不正な、心の曲がった、腹黒い、曲がった、湾曲した、ゆがんだ
  2. do-si-do : カントリーに乗せて踊るアメリカ発祥のスクウェアダンスの基本動作。
  3. scratch : ひっかく、傷をつける、さっとこする、身体をかく、そぎ取る
  4. knot : 結び(目)、結節、もつれ、からみ、節・こぶ
  5. Leif Ericson : 起源1000年頃、コロンブスの新大陸発見より五百年も前に史上初めてヨーロッパからアメリカ大陸へ航海したと伝えられるアイスランド生まれのヴァイキング。
  6. De Colores : 英語では "(Made) Of Colors"。古くからアメリカで歌い継がれているスペイン語の民謡。
  7. ※カントリー歌手 Lee Greenwood が1984年に発表した愛国歌 "God Bless the USA" に "I'm Proud To Be An American" という歌詞があるので、ここではそれを指しているのではないだろうか。
  8. ※ "cause look" が調べても分からなかったので、ここは一応想像で訳した。
  9. "I just call to say I love you(愛してると言いたくて電話しただけだよ)" は、スティービー・ワンダーの1984年のヒット曲。
  10. curl : 巻き毛にする、曲げる・ねじる、身体を丸める、丸くなって寝る
  11. thrift : 倹約、節約
    thrift store : チャリティショップ。慈善団体により設立され中古品を安価で販売する店。運営は主にボランティアによってなされ、売上金は運営費を除き各種慈善事業に寄付される。
  12. make a living : 生計を立てる
    off : ~から離れて→~から取り去られて→~を差し控えて→~に頼って・~を犠牲にして
    live off the land : 土地から上がるもので生活する
  13. ※アメリカでは1ガロン=3.785リットル、1マイル=1.6キロなので、これはリッター27キロの燃費になり日本の軽自動車では実現している。
  14. run : 経営・運営・管理・指揮する
    business : 企業、法人、会社、商社、商店、事業所、職場、店
  15. movers and shakers : (政界・実業界等ある分野での)有力者、大立者、オピニオンリーダー
    ※ここに producer があるのは、前行の product を受けているのだろうか?
  16. strings : ひも→操り人形の糸→手段・方策・手だて
  17. hand out : 気前良く与える、分配する、配る
  18. exasperation : 憤慨、激怒、病気の悪化
  19. laceration : 裂傷、裂け目


 フロボッツは米コロラド州デンバー出身のロック・ヒップホップバンドです。この歌は2007年のデビューアルバム Fight with Tools に収録されています。
 曲名の「自転車のハンドル」で作詞者は果たして何を隠喩させようとしたのでしょうか? 才能や能力、知識、権力…そういったいわゆる「力」を持つ者はその使い道を本能の赴くままにさせてはならないと言っているように見えます。もしそうだとすると、その力を導く指針すなわち道徳や倫理、価値観、宗教等の「ハンドル」が必要になるわけですが、その「ハンドル」をめぐって人類は殺し合ったりするのですから、問題は把握できても解答を出すのはとても難しそうです。一つだけ言えることは、異なった価値観をまず皆が互いに知ることが解答への第一歩として必要条件だろうとは思います。
 深く考えて作られた歌詞に加え、音の響きにも心地よいリズム感があります。とくに、終盤の盛り上がる部分の脚韻、stop-top、secure-pure、vaccinations-exasperation-lacerations-assassination、satellite-telescope-holocaust-handlebars は、とても美しいと感じます。




コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://kawasaki5600.blog64.fc2.com/tb.php/266-b149d5f8
    この記事へのトラックバック


    最新記事