気に入った洋楽の歌詞を和訳しています。

The Islander : Nightwish



An old man by a seashore at the end of day
老いた男が一人、日の暮れに岸辺で
Gazes the horizon with sea winds in his face *1
水平線を見つめる。潮風を受けながら
Tempest tossed island, seasons all the same *2
大嵐に揺さぶられる島。季節はいつも同じ
Anchorage unpainted and a ship without a name *3
塗装の剥げた係留地に名前のない船

Sea without a shore for the banished one unheard
海には岸などない。追放されその声が聞き届けられない者たちにとって
He lightens the beacon, light at the end of world *4
彼は灯台に灯を点す。この世の果ての光
Showing the way lighting hope in their hearts
彼らの心に希望を照らす道を示すために
The ones on their travels homeward from afar *5
遠くから帰郷の途上にある者たちのために

This is for long forgotten light at the end of the world
遥か昔に忘れられた光。世界の果てのこの地では
Horizon crying the tears he left behind long ago
水平線が泣いている。遥か昔に彼が置いてきた涙

The albatross is flying, making him daydream *6
オキノタユウが飛んでいる。彼に白昼夢を見させている
The time before he became, one of the world's unseen *7
彼がこうなる前。この世ではもう見られないものたち
Princess in the tower, children in the fields
塔の中のお姫様、野原で遊ぶ子供たち
Life gave him it all ; an island of the universe
生命が彼にすべてを与えていた。森羅万象の島

Oh, now his love's a memory, a ghost in the fog
今や、彼の愛は思い出、霧の中の幽霊
He sets the sails one last time saying farewell to the world *8
最後にもう一度彼は船に帆を取り付け、この世界にさよならを告げる
Anchor to the water, seabed far below
錨を降ろす。水の中、遥か深くの海底へと
Grass still in his feet and a smile beneath his brow *9
だが、今も彼の足は草地にあり、彼の眉の下には微笑が浮かぶ

This is for long forgotten light at the end of the world
遥か昔に忘れられた光。この世界の最果てで
Horizon crying the tears he left behind long ago
水平線が泣いている。彼が遥か昔に置いてきた涙
So long ago
遥か昔に


備考
  1. in one's face : まともに受けて、正面から
  2. tempest : 大嵐、大暴風、大騒動、大混乱
    toss : 無造作にぽいと投げる、放り投げる、捨てる。風・波が船を揺さぶる、人を動揺させる
    all the same : すべて同じに、それでもやはり、どちらでも同じことで、どうでもよい、違いがない、重要でない
  3. anchorage : 停泊(地)、投錨(地)、係留(地)。停泊料(税)。固定するもの(手段)、頼みの綱。
  4. beacon : 篝火、のろし、合図の火、信号の明かり。灯台、航路標識
  5. homeward : 帰途にある、家・本国へ向かって、帰宅途中の
  6. albatross : アホウドリ。ポルトガル語の alcatraz(カツオドリ)が、ラテン語の albus(白)の影響を受け変化した語。alcatraz はアラビア語起源で元々は「海の鷲」を意味する。
  7. unseen : [形] 目に見えない、一目につかない [名] 見えないもの、霊界
  8. set sail : 出帆する
    one last time : 最後にもう一度だけ、これを最後に
  9. ※ "grass still in his feet" の意味が全く分からない。grass-smile, feet-brow と呼応させているのだろうがその意図がつかめなかった。掲載した訳文は、動画から想像した彼の死後の姿を表したもので間違っている可能性が高い。

 nightwish dark passion play

 2007年のアルバム "Dark Passion Play" より。北欧の辺境民族サーミ人を意識した歌詞のようにも思えますが定かではありません。歌詞だけから推測できる物語は、故郷を追われ最果ての島で長い孤独の年月を過ごした老人の望郷と追憶、そして自分の死期を覚った上での自死だろうと思います。
 最後の「船に帆を取り付ける」出帆と「錨を降ろす」停泊が矛盾しているように思え、同時に自死のイメージがつかみにくいと思います。が、スチームパンク風の飛行船を使った動画に準ずると、船から切り離した錨を自らの足につないでいるように見えます。乗り手のない船に最後の飛行をさせ、自らは海に身を投げるという意味なのかもしれませんが、飛行船ではなく現実的な船を想定して歌詞だけから考えるとよく分かりません。

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