気に入った洋楽の歌詞を和訳しています。

Soundtrack To The Struggle : Lowkey feat. Mavado




It's been a long time coming, too long, too long
長い時間がかかった。とても長い時間が
It's been in the making a quarter century *1
作り始めてからもう四半世紀だ
But it's here now, it's here now
しかし、今それがここにある
If by the time you hear this album, I'm not here *2
君たちがこのアルバムを聞く頃には、俺はここにはいない
You know why
意味は分かるだろう

Tell ya, so mi say
聞いてくれ。俺の言うことを
Too many suffering too many tears
あまりにも多くの苦しみと涙のせいで
To see a yute die and mi know him for years
一人の若者の死が見えなかった。彼を昔から知っていたというのに
When mi look around nobody care
回りを見回しても誰も気にしていない
And di people dem a live inna fear
人々はみんな恐怖の中で生きているから

※ Di system need to change right now
この体制は今すぐに変わらなければならない
Too much yute a go down inna grave right now
あまりにも多くの若者がこの今も墓に入り続けている
Yuh nah see the bigger heads I gaze right now
お前たちには見えないたくさんの死を俺は今見つめている
After ghetto people a no sleep right now ※
貧民街の向こうの人たちは今も眠れない

※~※

My music is my natural resource, now I want it back
音楽は俺にとって天然資源だ。今こそそれを取り戻したい
Til I sever every single chain I will not relax
すべての鎖を断ち切るまでくつろげない
Just constant attack, til my world looks like Montserrat *3
攻撃は絶えることがないだろう。この世界がモンセラトのように破壊されるまで
Contact my comrades, for combat, what's conscious rap
同志に接触せよ。戦いのために。それが社会を意識したラップだ
When you say the truth, they attack like a Sabertooth *4
真実を口に出せば、奴らは剣歯虎のように攻撃する
Thinking clear they make you disappear like you hate the fruit
聡明になればこの世から消される。禁断の知恵の実は食べるなというわけだ
We don't need more Boeings, we don't need more Rebors, weed or Lyor Cohens *5
俺たちにもうボーイングはいらない。改造銃も麻薬もリオ・コーエンもいらない
They tell us about terrorism and tell us about terrorists
奴らは俺たちにテロリズムとテロリストについて語る
Look up the definition and tell us what terror is
その定義を調べて、テロとは何かなどと話す
Only know the definition if the television tells us it
テレビで伝えられる事を聞いたとしても、それはただ定義を知るに過ぎない
Public Enemy #1 they treat me like Professor Griff *6
奴らは俺を「社会の敵 No.1」と見なす。プロフェッサー・グリフと同じように
☆ This album has been in the making a quarter century
このアルバムを四半世紀にわたって作り続けた
Born to bless the beat and rap over recorded melody
音の鼓動を称えるために、録音された旋律に言葉を叩きつけるために、俺は生まれた
I knew the truth since I was a small little boy
小さな子供の頃から俺は真実を知っていた
I am a product of the system I was born to destroy ☆
俺はこの体制の産物だ。俺はそれを破壊するために生まれた

★ Me can't believe I saw dem cheat people
信じられない。俺は見た。奴らが人々を欺き金を騙し取るのを
And they ah fi protect and dem a leave people
奴らは保護するためだと言いながら、人々を見捨てる
And mi no si no system fi di street people
俺には分からない。ただ、市井の人々のためには体制なんていらない
Can't believe di money lead people ★
金が人々を導くなんて信じられない

[※~※]×2

On the news, they glorify their own henchmen
ニュースでは、奴らは自分の追従者たちを誉めちぎる
Support the troops, but won't mention Joe Glenton *7
軍隊を支援するが、ジョー・グレントンには触れない
It's funny 'cos the rappers are posing as the gangsters
滑稽じゃないか。ラッパーたちがギャングを気取ってる間に
While the government taking money as bonuses for bankers
政府の連中は銀行家たちから賄賂を受け取ってるんだ
In life you learn, to close your eyes and hold your tongue
生きるうちにみんな学んでいく。目をつむり口をつむぐことを
But together we will overcome, there's never been a chosen one
だが、これから俺たちは共に打ち勝つだろう。ここには「選ばれし者」などいない
Still tryina understand, the land I stand on
理解しようと努め続ける。自分が拠って立つこの国のことを
I'll probably die from cancerous anger like Frantz Fanon *8
俺はこの癌のように手に負えない怒りのせいで死ぬかもしれない。フランツ・ファノンのように
I will never give up, I will never just quit
俺は決して諦めない。俺は決して止めない
I will never give in, I will never submit
俺は決して屈しない。俺は決して服従しない
The reason that I came, Is bleeding from the veins
俺が来た理由。それは、この血を流す(戦いの)ためだ
Of the people cus we equal, only Freedom is the aim
そして人々の血も流れる。なぜなら俺たちは等しく、ただ自由こそが目的だからだ
☆~☆

★~★

[※~※]×2

If you're subordinate to corporate guys supplying you orders
もしお前が命令を与える企業の連中に唯々諾々と服従しているのならば
You're fighting fire with fire, I'm fighting fire with water
火に対して火を持って戦っていることになる。だが、俺は火と戦うのに水を使う
When they kill me, I know I'll die with a focused mind
奴らに殺される時も、俺はきっと明晰で平静な心で死ねるだろう
Plus there will be millions of me, ready to multiply
加えて、その後には、百万の俺が現われるだろう。乗数的に増える用意はできている
Dont just mention, acknowledge me, remember to honour me
俺の名を挙げるだけでなく、俺を認めるだけでなく、俺に敬意を払うことを忘れるな
My pen and this honesty, defending equality
俺の言葉の誠実は、平等を防衛し
Declared a republic, and ended your monarchy
共和政を宣言し、お前たちの君主政を終わらせた
Your corporate dictatorship, pretends it's democracy
お前たちの企業独裁は偽の民主主義を装っている
I hold your bloodline, accountable for every crime
俺はお前たちの血統があらゆる罪悪に対して責任があると思っている
Adam Smith to Rothschild, it's all been a clever lie *9
アダム・スミスからロスチャイルドまで。すべては、巧妙な嘘偽りだった
Two choices now, revolution or genocide
今、選択肢は二つある。革命か、それとも大量殺戮か
But thanks to Rupert Murdoch neither one will be televised *10
ただ、ルパート・マードックには感謝しよう。おかげでもう誰もテレビなど見ないだろう
☆~☆

★~★

[※~※]×2


備考
  1. ※このアルバムが発表された2011年当時ローキーは25歳なので、自分はこのアルバムを作るために生まれたという趣旨の詩句なのだろう。
  2. ※2012年4月17日、ローキーは勉強に専念するために音楽活動を止めるとフェイスブック上で公言し、実際にその後現在に至るまで音楽活動をしていない。
  3. Montserrat : カリブ海にあるイギリス領の火山島。活火山スーフリエール・ヒルズが1995年、97年、2003年、2006年に大噴火し大きな被害をもたらした。
  4. sabertooth : サーベルタイガー、剣歯虎。新生代に生息したサーベル上の犬歯を持つ食肉獣。また、アメリカのコミック "X-men" シリーズの登場人物名。凶悪で精神を病んだ殺人狂。
  5. The Boeing Company : 世界最大の航空宇宙機器開発製造会社。アメリカで唯一の大型旅客機メーカーだが、軍用機、ミサイル、宇宙船等の開発・製造も行なっている。
    rebore : 模造銃、使えなくした銃、エアガン等。おそらく re-bore(穴を開け直す)という意味からの転用。さらに「模造銃」から転じて、複製品、模倣品、偽物等の意味で使われることもある。
    Lyor Cohen : 米音楽産業の大物経営者で、現在は "300 Entertainment" の創設経営者。ヒップホップ・R&B専門のレコード会社 Def Jam Recordings を業界トップにまで育て上げ、その後ワーナーミュージックグループのCEO兼会長を務める。おそらくローキーにとって彼は音楽を金儲けの道具にすることを象徴する人物なのだろう。
  6. ※ Professor Griff はヒップホップグループ Public Enemy のメンバー。アフリカ中心主義を信奉し、イスラム教系の黒人至上主義的な組織 "Nation of Isram" の会員でもある。Public Enemy のグループ名はFBIから「社会の敵ナンバーワン」と指名された1930年代の犯罪者ジョン・ディリンジャーに由来する。
  7. Joe Glenton : イギリスの戦争・防衛・保安関係のジャーナリスト。元英軍兵士でアフガニスタン戦争に従軍した経験がある。彼は2007年にアフガンへの再配属を拒否し、軍を脱走、軍法会議で有罪となり9ヶ月間刑務所に収監された。その後、反戦ジャーナリストとして雑誌等に寄稿、2013年には "Soldier Box(副題-なぜ私は対テロ戦争に戻らないのか)" という著書を出版した。
  8. Frantz Omar Fanon : 1925-61。西インド諸島の中の仏領マルティニーク出身で、アルジェリア独立運動に指導的役割を果たした思想家・精神科医・革命家。アルジェリアが独立を果たす前年、1961年に白血病で死去。
  9. Adam Smith : 1723-1790。スコットランドの経済学者、哲学者で近代経済学の父と呼ばれる。市場経済では、各個人が利己心により自己の利益を追求することが、市場全体として適切な資源配分が行なわれるように「見えざる手」によって導かれると説いた。
    Rothschild : 「ロスチャイルドは、200年以上の間、世界の金融市場の中心で活動するグローバル・インベストメント・バンクです。現在ロスチャイルドは、インベストメント バンキング、コーポレート バンキング、およびプライベート バンキング・信託サービスの事業分野において世界中の政府、事業法人及び個人に対してサービスを提供しています」(ロスチャイルド・ジャパンのホームページより)
  10. Rupert Murdoch : 1931年オーストラリア生まれの実業家。21世紀フォックス、ニューズ・コーポレーションを所有する世界的メディア王。ニューズ・コーポレーションのイギリスの子会社ニューズ・インターナショナルは、2011年、有名人に対する電話盗聴や警察の買収などの疑惑を持たれ、警察の捜査を受けた。盗聴の被害者は芸能人などのセレブ、政治家、英国王室の他、殺人事件の被害者となった少女、軍人の遺族、テロ事件の犠牲者などにも及んだため英国民から強い非難を浴び、168年の歴史を持つ "News of the World" は廃刊となった。


 2011年のアルバム "Soundtrack to the Struggle" より。サンプリングされているのはジャマイカの歌手 Mavado の "Change Right Now" という歌です。

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