Mowgli's Road : Marina & The Diamonds

2017年07月31日




Cuckoo *1

Ten silver spoons coming after me *2
十本の銀のスプーンが追って来る
One life with one dream on repeat
一つの人生と繰り返される一つの夢
I'll escape if I try hard enough *3
一生懸命やれば逃れられるだろうけど
'Til King of the Jungle calls my bluff *4
結局、いつかはジャングルの王が私の虚勢を見抜くだろう

Oh Lord, I have been told
ああ、神様。ずっと言われてきた
That I must take the unforsaken road *5
みんなが通る道を行きなさいと
There's a fork in the road *6
そこにはフォークのような分かれ道がある
I'll do as I am told
言われる通りにしよう
And I don't know, don't know, don't know, don't know
分からない。分からない。分からない
Who-oo-oo-oo-ooo I want to be
私はいったい何になりたいのか

Cuckoo

You say Y-E-S to everything
すべてに対して「はい」と言う
Will that guarantee you a win? *7
それは勝利と成功を保証してくれるの?
Do you think you will be good enough *8
それだけで十分だと思う?
to love others and to be loved?
愛したり愛されたりするために、それだけで足りるの?

Oh Lord, now I can see
ああ、神様。今の私には見える
the cutlery will keep on chasing me *9
スプーンやナイフが私を追い続ける
There's a fork in the road
フォークのような分かれ道
I'll do as I am told
教えられた通りにしよう
And I don't know, don't know, don't know, don't know
でも、分からない。分からない
Who-oo-oo-oo-ooo I want to be
私はいったい何になりたいのか

We are the spoons, metally mean *10
我らはスプーン。意地悪な卑金属
We scooped our way into your dreams *11
我らの道をすくってお前の夢の中へ運んでやろう
to knock the knives out bloody cold *12
その熱く尖ったナイフを夢から叩き出して冷ましてやろう
and lead you down the unforsaken road
そして、お前をまともな道へ導いてやろう

There's a fork in the road
この道にはフォークのような分岐がある
I'll do as I am told
教えられた通りに行こう
And I don't know, don't know, don't know, don't know
でも、分からない。分からない
Who-oo-oo-oo-ooo I want to be
私はいったい何になりたいんだろう


備考
  1. ※『ジャングルブック』にはカッコウの托卵について触れられている箇所がある。実の親に捨てられ別種の親鳥に温められ給餌されるカッコウの雛は、狼に育てられている主人公モーグリの比喩である。育てられた親の種の鳥として生きていくべきか、それともカッコウとして生きていくべきかという "二つの道" が自分の前に開かれているということを示しており、歌手としてのスタートを切った Marina & The Diamonds の前にも選ぶべき二つの道があると言っているのだろう。
  2. ※ "silver spoon" は富と名声、具体的には芸能人として成功しセレブ的な生活を送ることの象徴なのではないだろうか。また『ジャングルブック』の物語としては、狼に育てられたモーグリの中の人間性、人間社会へ戻りたいという潜在意識などを表しているのだろう。
  3. escape : 拘束から逃亡・脱走する、自由になる、追跡・災難・罰から逃れる・免れる・助かる
  4. bluff : 虚勢、こけおどし、空威張り、はったり
    call a person's bluff : たいした事はないと見くびる、(はったりに対して)やれるものならやってみろと挑む、人に証拠を示すように問い質す、待ったをかける。(ポーカーで)人の手の内を公開させる、はったりを見抜いて勝負に応じる
  5. forsaken : 見捨てられた、見放された、孤独の
  6. fork : 食事用フォーク。農業用フォーク(熊手)。音叉。フォーク状の物。分岐、分かれ目、分岐点。
  7. guarantee : 保証する、請け合う
    ※前の行から続くこの部分の "you" は特定の「あなた」ではなく一般的に「誰でも」という感じで、具体的には「自分自身」を指しているのだろうと思う。ただ、生きた英語を知らないので感覚的にそれで正しいのかどうかは分からない。
  8. good enough : 十分である、まあよしとする、まあまあである、まあそれでいい
  9. cutlery : 刃物類の総称。ナイフ、フォーク、スプーン。昔は厳密にはナイフを cutlery, フォークとスプーンを flatware と言っていた。
  10. metal : 金属。形成物質。(比喩的に人間の)気質・本性
    mean : 劣った、些細な。みすぼらしい、卑しい。卑劣な、卑怯な。意地悪な。けちな
    ※錆や腐食に強い金や銀などの貴金属(precious metal)に対し酸化されやすい「卑金属」は英語では "base metal" と呼ばれる。この歌詞の "metally mean" が何を意味するのか正確に分からず想像で訳しているので、間違っている可能性が高い。
  11. scoop : すくう、すくい取る、泥などをさらう、地面をえぐる
  12. knock out : 火事を消す、不通・不能にする、機能を停止させる、破壊する、損害を与える、物の中身を叩き出す
    bloody : (罵り・強意)忌々しい、ひどい、とんでもない、すごい、とても。
    ※この一節は意味が分からないので想像で訳している。当然間違っている可能性が高い。


 2010年のデビューアルバム "The Family Jewels" より。
 この歌について Marina & the Diamonds は次のように語っています。
「'モーグリの道' は妥協できない、譲れない歌で、そこに込めたかったメッセージは、私は産業化されたポップスターじゃない、私は私自身の道を行くという事なの。それが私の成功につながらないということは分かってた。でも、それは大したことじゃない。…(中略)…名声や商業(的な成功)には二つの道がある。この歌を書いた時、ちょっと風変わりなインディーアーティストになるか、人気のあるポップ歌手になるか、自分がどうしたいのか分かっていなかった。でもある時、こう思ったの。望めば両方になれるんじゃないかって。私は主流からはずれた歌手だけれども、やっぱり成功はしたい。ポップミュージックにとってセレブ的な文化や性的象徴は重要だとは思う。でも、そうじゃないそれに代わり得るものもあって欲しいと思うの」
<http://www.digitalspy.com/music/interviews/a192242/ones-to-watch-marina-and-the-diamonds/>
 また歌詞はラドヤード・キプリングの『ジャングルブック』という小説が題材にされています。赤子の頃から狼に育てられたインド人の少年モーグリの、人間にも獣にも完全には帰属できない孤独感などが描かれた小説らしいですが、未読の為に詳しい事は分かりません。



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