気に入った洋楽の歌詞を和訳しています。

Head Above Water : Avril Lavigne



I've gotta keep the calm before the storm *1
「嵐の前の静けさ」を保たなければならない
I don't want less, I don't want more *2
私が望むのは、ただそれだけ
Must bar the windows and the doors *3
窓に格子をつけ、戸に横木を渡し、閉ざさなければ
To keep me safe, to keep me warm
安全を保つために。暖かさを保つために

Yeah my life is what I'm fighting for *4
ただ生きる事。そのために私はずっと闘っている
Can't part the sea, can't reach the shore *5
モーセのように海を分けることはできない。岸にたどり着くこともできない
And my voice becomes the driving force *6
でも、私の声が私自身を動かす力となる
I won't let this pull me overboard *7
この声を、自分を船から水中に引き込むようなものにはしたくない

God, keep my head above water *8
神様。どうか、私の顔を水の上に留めてください
Don't let me drown, it gets harder
溺れさせないでください。ますます辛くなっていきます
I'll meet you there at the altar *9
聖餐台でお会いいたしましょう
As I fall down to my knees
そこであなたのもとに跪きましょう
Don't let me drown, drown, drown
だから、どうか溺れさせないでください
Don't let me, don't let me, don't let me drown
どうか、溺れさせないでください

So pull me up from down below
水底から引き上げてください
'Cause I'm underneath the undertow *10
私は、水面下の底流のさらに下にいるのです
Come dry me off and hold me close
この水を拭ってください。抱き寄せてください
I need you now I need you most
今、あなたが必要なのです。何よりもあなたが必要なのです

God, keep my head above water
神様。どうか、私の顔を水の上に留めてください
Don't let me drown, it gets harder
溺れさせないでください。ますます辛くなっています
I'll meet you there at the altar
聖餐台でお会いいたしましょう
As I fall down to my knees
そこであなたのもとに跪きましょう
Don't let me drown, drown, drown
だから、どうか溺れさせないでください
(Don't let me, don't let me, don't let me drown)
Don't let me drown, drown, drown
どうか、溺れさせないでください
And keep my head above water
どうか、私の顔を水の上に留めてください
(Don't let me, don't let me, don't let me drown)
Above water
水の上に

And I can't see in the stormy weather
嵐の中で何も見えない
I can't seem to keep it all together *11
もう、持ちこたえられそうにない
And I can't swim the ocean like this forever
大海を永遠に泳ぎ続けるなんてできない
And I can't breathe
息ができない

God, keep my head above water
神様。どうか、私の顔を水の上に留めてください
I lose my breath at the bottom
水底で息ができません
Come rescue me, I'll be waiting
どうか、お助けください。ずっとお待ちしています
I'm too young to fall asleep
(永遠の)眠りにつくには若すぎます

So God, keep my head above water
神様。どうか、私の顔を水の上に留めてください
Don't let me drown, it gets harder
溺れさせないでください。ますます辛くなっています
I'll meet you there at the altar
聖餐台でお会いいたしましょう
As I fall down to my knees
そこであなたのもとに跪きましょう

Don't let me drown
溺れさせないでください
Don't let me drown
溺れさせないでください
(Don't let me, don't let me, don't let me drown)
Don't let me drown
溺れさせないでください
And keep my head above water
私の顔を水の上に留めてください
(Don't let me, don't let me, don't let me drown)
Above water
水の上に


備考
  1. I've gotta = I have got to = I have to → ~しなければならない
    the calm before the storm : 嵐の前の静けさ
  2. ※直訳すると「私は、それ以下もそれ以上も求めない」となるが、日本語として少し不自然なので意訳した。
  3. bar : 横木を渡す、~を閉ざす、(窓を)鉄格子でふさぐ
  4. ※ "fight for" の目的語は "what" であり "what" の指す語は "my life" だから、この一文は "I'm fighting for my life. 私は自分の生(命・人生・生活)のためにいつも(何かと)闘っている" と同意なのだろうと思う。
  5. part the sea : おそらく旧約聖書出エジプト記でモーセが起こした海の水を割る奇跡を指しているのだろう。
  6. driving force : 原動力、駆動力
  7. overboard : 船外に、船から水中へ
    go overboard : やり過ぎる
    ※この "this" が何を指しているのかはよく分からない。自分が侵されている病を指すとも思えるが、指示語の原則であるいちばん近い前述語では "my voice = driving force" になるので、ここではそれを採用して訳してある。この場合、意味としては「自分の声は生きるための力であり、そのために自分は歌う。泣き叫び、あるいは嘆き悲しみ、物事を諦めてしまうようなものとして、この声を使いたくない」という感じではないかと思うが、もしかしたら間違っているかもしれない。
  8. ※キリスト教の "God, Lord 創造主" は日本人の思い描く "神" よりも重く、絶対的な存在を表す言葉なので、「神様」という呼びかけの訳語は軽すぎ、「主よ」などの訳語の方がふさわしいかもしれない。
  9. altar : 祭壇、供物台。キリスト教の聖餐台
    ※聖餐式(カトリックでは聖体祭儀)はイエスの最後の晩餐に由来する儀式。イエスの死と復活に思いをはせ、イエスの体と血(の象徴)となるパンとぶどう酒を口にすることで、復活したイエス=神と交わることができる。
  10. undertow : 引き波。水面下の逆流、暗流、底流。
  11. ※ "all together" は「すべてをまとめて」という意味なので、直訳すると「私は現状を今のまままるまる維持することができそうにない」となるのだと思う。

 Avril Lavigne Head Above Water


 2018年9月に発表された新曲で、来年発売される同名のアルバムに収録される予定です。アヴリル・ラヴィーンはここ数年ライム病という難病との闘病生活を送っており、その経験を元にした歌だそうです。彼女の日本公式サイトにファンへのメッセージが掲載されています。その中でライム病について彼女は次のように語っています。

"(中略)ここ数年、自宅でライム病と闘っていました。肉体的にも精神的にも今までの人生で一番辛い日々でした。でもこの病との闘いを音楽のパワーに変えることが出来ました。自分のベッドやソファーで曲を書いて、録音もそこでしました。言葉や歌詞は今回の経験を通して本当に自然と溢れ出して来ました。なんとか元気をとり戻して、目指すゴールと生きる目的を得ましたし、自分の音楽が私を癒し、私を生かし続けています。
 (中略)その時私は死を受け入れ、体の機能が停止していくのを感じていました。まるで水の中にいるような息苦しさを感じて、とにかく空気を求めて這い上がりたい気持ちでした。神に助けを求め、この苦しみを乗り越え、この嵐の中で何か希望が見えるようにと祈りました。そしてだんだん彼に近づくのを感じました。母は私を抱きしめてくれました。母の腕に抱かれ、私はこの曲を書きました。
 (中略)私は今回この病気のことや自分の脆さと向き合い、オープンにすることを決意しました。正直に言うと、どこか自分には病気のことは一切触れたくないという部分もありました。でも向き合う必要があったのです。それはもはやこの病が自分の人生の一部になっているという理由だけではなく、ライム病という非常に深刻な病に対する認識を高めていく必要を感じたのです。たった一回の虫刺されが、深刻な事態を引き起こします。ライム病が早急に処置されなければならないことを人々は知らないのです。ライム病と診断されず、何も処置が施されないケースが多々あります。そしてライム病と診断されたとしても、治療費が高額で払えないことも多いのです。
 私の財団は、こういった事態を防ぐための活動をしています。ウェブサイトには、ライム病予防の情報やリンクをいま提供していて、ライム病に対して正確な処置を熟知し、一早く治療を施してくれる医者を紹介しています。又、ライム病研究を更に促進するため、同分野における一流の科学チームと提携を結ぶことを近々発表する予定です。そしてあなたも力になれるような新たな取り組みが間もなくスタートします。みんなで力を合わせ、ライム病で苦しんでいる人々に必要な治療を施し、このたちの悪い病魔から救い出していきましょう。"
https://www.sonymusic.co.jp/artist/avrillavigne/info/498806 より)

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